お馴染みのメンバーもプラスを見込めるのはこの馬
昨年の1月を中心に、「ダート1800m」で3連勝してオープンに出世した
ベルゲンクライ(父ハーツクライ)に注目したい。
2歳12月にデビューしてダート1800mを2戦した当時はまったくいいところがなかったが、芝で28戦1勝のあと、2年後の4歳12月に再び「ダート1800m」に出走したベルゲンクライは、500万1着、1000万特別1着、1600万特別1着。猛然と追い込み勝ちを決めて3連勝し、「こんなに高いダート適性があったのか…」。引退を前にした大久保洋吉厩舎のスタッフが驚く変身を遂げている。
一気にオープンに出世したあと、この1年間は【0-2-1-4】。転厩して少し調整方法や環境が変わったためか、ちょっと身体が細く映った時期もあったが、前走は480キロ。ようやく体調が戻ってきた。この1年間もさして負けているわけではない。
初オープンの総武Sは0秒2差。GIIIマーチSは5着とはいえ0秒1差の接戦だった。3連勝した昨年の冬からちょうど1年後、未勝利時代は別にして「1着、1着、0秒2差4着、0秒1差5着」。パンとしてからは4戦すべて好内容の「中山ダート1800m」にしばらくぶりに出走する。今回は鞍上も吉田豊騎手にチェンジする。
0秒1=0秒2差の好勝負を展開した昨年の「総武S」「マーチS」組の
イッシンドウタイ、
キクノソル、
ソロル。さらには1600万を勝った際の
ショウナンアポロンなど、お馴染みのメンバーとまた対戦することになったが、負担重量、現在の調子から、プラスを見込んでいいのは得意の舞台になるベルゲンクライだろう。
そこに別路線の
イースターパレード、上がり馬
バンズーム、
パワーポケットをうまく絡ませたい。
ベルゲンクライは年が明けて6歳となったが、日本で知られる近親馬には、ヒシアケボノ=アグネスワールド兄弟、ロイヤルスズカがいるファミリーの出身。ましてこちらはダートで開眼したタフなタイプ。昨年以上のレースを期待できる。