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馬券七草がゆ

  • 2016年01月14日(木) 12時00分


火曜日(5日)に金杯で明けて、その週の土日月(9・10・11日)に三日間開催。去年ほどではないけど(去年は2日+3日だった)、今年も駆け抜けた感いっぱいの年始競馬だった。

今年は珍しく東西金杯を大的中で迎えられたけれど、それゆえに3日間開催は少し調子に乗ってしまい暴飲暴食ならぬ暴券暴食で少々馬券を食い散らかしてしまった。三度の飯より馬券…いや競馬好きにとっては、3日間開催はちょっとした宴だろうけど、同時にそこには罠もある。見えないレースも見えた気になるという幻覚の罠だ。しかもとてもわかりやすい罠だ。お約束の落とし穴だったり、お約束にもほどがあるバナナの皮だったり……。

はい、わかってます!そこにバナナの皮が置かれていることは!だけど、ついついその皮を自ら踏みつけに行ってしまうんであります。今年はスベらないよん。なんつって。
で、コローン!
で、反省!
馬券で食い散らかした胃を休めないと…。
で、決意!
年が明けて、7日目の朝食に食べる七草がゆには、その年の無病息災を祈るだけではなく、正月の祝飲祝食などで疲れた胃を休める目的もある(らしい)。
その風習を競馬に当てはめるなら、今年の七草馬券は今週末あたりかな?
よし、決めた!今週は胃を休め、静かに馬券を買うことにしよう。
そんな決意。
そんな反省と決意の繰り返し。

今週の重賞は京成杯と日経新春杯と愛知杯。
愛知杯はともかく、京成杯と日経新春杯は、傾向がはっきりしていて、自分からドタバタしなければ、散らからない整理しやすいレースだ。落ち着いて馬券がゆを食べることにしよう。

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日経新春杯の七草がゆ
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G2戦を盛り上げるために去年から1800以上のG2戦で出走奨励金みたいなものが出た。だから去年は18頭フルゲートになったけれど、今年の登録は13頭。18頭立てになった去年は5人気までが吹っ飛んだから、今年も18頭立てだったら、胃が休まるヒマがないと心配する予定だったけれど、その必要はなくなった。だから安心して16頭立て以下の傾向で進めてみる。

日経新春杯の七草
#1 単勝10倍未満の人気馬をナイガシロにしない。馬券圏内に2頭はやって来る(ここさえ守れば3連複は当る。儲かるかはわからないけれど、的中はできる)。
#2 57、58キロのトップハンデ馬は苦戦。
#3 フルゲートの方が人気薄が飛び込んで来る確率は上がる。
#4 前走1000万1着の4歳馬は52キロがいい。
#5 前走1600万1着の馬は54キロが望ましい。
#6 ディープインパクトはナイガシロにできない。
#7 外国人騎手好走例多し。

1人気はおそらくシュヴァルグラン。

4歳・前走1600万条件1人気1着・ハンデ54・鞍上ルメール

うむ、たいそう消化が良さそうだ。七草に相応しい気がする。
よし、ジタバタせずに静かに軸にしよう。

1人気を軸にする以上は相手も散らかすわけにはいかない。
取りあえず3パターンで考えてみた。

#1 金鯱賞6着・8着馬へ

6着 ベルーフ56
8着 レーヴミストラル56

サトノノブレスがいるのにも関わらず、放馬で中山金杯に出走できなかったベルーフを出走させようとしている。サンデーRの馬だし、出走してくる以上は無様な競馬にはならないと見ている。ベルーフは外国人騎手があってるようにも思っていたので(外国人騎手0-2-0-0)、マクドノーで勝ち負けに加われるか興味津々だ。

レーヴミストラルは京都2400が初体験だけど、京都も2400も好物そうで、ふつうに巻き返してきそうに思える。

#2 繰り返し組へ

アドマイヤフライト56 一昨年2着(56) 去年3着(56)
サトノノブレス58   一昨年1着(55) 去年11着(58)

アドマイヤフライトは3年連続で56キロ。去年同様に夏競馬からの参戦。今年も狙って仕上げてきたように見える。

サトノノブレスは去年58キロで負けている。だから少し気になるけれど、去年は金鯱賞(2着)、有馬記念(11着)からの参戦で1人気だった。今年は金鯱賞(3着)からの参戦で、人気も予想では3人気だ。去年とは違う結果を出す可能性は残っている。父ディープインパクトだからナイガシロにはできない。

#3 騎手好調組へ

ダービーフィズ57 浜中→京都金杯2着・シンザン記念1着
プロモントーリオ55 Mデムーロ→中山金杯3着・シンザン記念2着

2頭ともに半年くらい前にハンデ戦重賞で好走した馬。再びハンデ戦で好走しても驚けない。
ダービーフィズ・予想7人気、プロモントーリオ・予想8人気と美味しそうな人気になりそうで、好調な騎手との合体でポテンシャルをあげる可能性はある。

どのパターンで行こうかな?気持ち的には美味しそうな人気の#3で行きたいけれど、#1も捨てがたい。週末まで静かに長考だ。

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京成杯の七草がゆ
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京成杯は2択の七草・1人気か2人気を軸にすれば、超だいたい当たる…

基本的には1番人気か2番人気を大事にするレースだ。
→1番人気か2番人気、どちらかがこの13年で12回連対。
→例外は雪で一週延びた13年のみ(1人気10着、2人気5着)。

ただし1番人気、2番人気での決着はこの13年で1回のみ。
「1番人気!!!」ならば「2番人気???」
「2番人気!!!」ならば「1番人気???」
2連レベルでは、どちらかを大切にし、どちらかをないがしろにすることが馬券効率をあげそう。うむ、適度な刺激もあって、エキサイティングさも残っていていい。

1番人気成績(4-4-2-3)
2番人気成績(4-1-1-7)
安定の1番人気、勝ちか着外の2番人気といったところか。

つまり京成杯は、お天道様を見上げて、ごくふつうの冬空だったならば、1人気か2人気をチェックし、天の神様の言う通りに軸を選んでもほぼ50:50(フィフティー:フィフティー)で当たるレースというわけだ。
うむ、楽ちんだ。
2択でいいなんて、疲れた胃にやさしい。

予想オッズを見ると、
ウムブルフ
マイネルラフレシア
の争いのようだ。

ウムブルフは新馬2着、未勝利2着、未勝利1着からの参戦。
前走未勝利1着からの1着といえば、3年前のフェイムゲームを思い出す。あのときの鞍上もFベリーだった。

マイネルラフレシアは前走東スポ杯3着だった。東スポ杯を好走(2着)して、京成杯で1着したマイネル系の馬といえば、2年前のプレイアンドリアル(馬主・岡田繁幸氏)を思い出す。あのときも鞍上は柴田大だった。
ちなみに4年前に2着したマイネルロブストは東スポ杯9着だった。

ではどちらを軸にすればいいか?
こういう場合は軸を絞るよりも、別の馬から1、2人気へ流すのが一番効率がいい。

気になっている馬はナムラシングン。

マイネルラフレシアの他に今回のメンバーで2戦以上のキャリアのある馬で騎手が替わらないのはナムラシングン(内田博)とアポロナイスジャブ(吉田豊)の2頭のみ。
アポロナイスジャブは芝で結果が出てないからここでは割り引くと、ナムラシングンのみとなる。

「ZOKKON命」は阪神JFと朝日杯FSだけで使用するアプローチと決めているけど、1頭しかいないなら、そして年明けの今の時期なら使ってみたくもなる。

ナムラシングンは関西馬なのに内田博が3戦連続で騎乗している。しかも京都、阪神で2回騎乗している。京都の新馬は菊花賞のスティーグリッツ、阪神の500万は阪神Cのクラレントと、メインに騎乗馬がいて、そのための遠征に思えるけれど、デビュー以来騎乗し続けているのにはそれなりの手応えがあるからとも思える。それで2着、1着、3着。前走の500万はサトノダイヤモンドが強すぎたと捉えれば、まだわからない。

ZOKKON感は薄口かもしれないけれど、そういう馬は1頭しかいないのだし、G3戦だし、多少薄くてもいいはず。今週のテーマの七草的にも薄味はむしろちょーどいい。

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日経新春杯・注目馬
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シュヴァルグランと#1か#2か#3の馬。

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京成杯・注目馬
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1・2人気の馬とナムラシングン

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愛知杯・注目馬
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クインズミラーグロ
リーサルウェポン

クインズミラーグロは4歳馬で一番人気がなさそうだから。
リーサルウェポンは5歳馬で一番人気がなさそうで、しかも50キロだから。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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