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ベルーフ、競走除外後の状態は!?

  • 2016年01月14日(木) 18時00分


災い転じて…となる可能性も!

 11日のレースが終わって、12日が全休日と思ったら、13日はもう追い切り。いつも全休明けの火曜日に坂路へ行って、写真を撮ったり、普段見ることができない馬体を確認したりという作業を行っているだけに、年末年始の変則的な日程で、坂路で調教を見ることができておりません。

 そんなこともあり、今回も写真なしでの追い切り解説となっていますので、その点に関してはご了承ください。ひとまず、日経新春杯で人気が予想されるシュヴァルグランについては速報性が重要だと判断して、トレセンニュースで最終追い切りの内容をお伝えしております。有馬記念が終わったとはいえ、地方競馬ではG1級レースの川崎記念などもあり、2月になればフェブラリーSといった感じで、やっぱり競馬は休むところがないといった感じですね。

【愛知杯/フェリーチェレガロ】

 ○地で友道康夫厩舎に戻ってきて以降、ダートを使われ続けていたところに、マーメイドSで久しぶりの芝が5着。そこから芝路線に転じて、エリザベス女王杯まで出走。14着と着順は大きく落としましたが、勝ち馬からの着差は0.8秒なので、牝馬限定なら芝の一線級でも通用するところを見せたといってよいでしょう。

 今回はG1の疲れを癒しての参戦。中間はしっかりと坂路とトラックを併用しての追い切り。最終追い切りはレースまでの日数が少ないということで、単走で非常に遅い時計の内容となりましたが、ラスト1Fの伸びはかなり目立っていました。

フェリーチェレガロ(1月14日撮影)

ラスト1Fの伸びはかなり目立っていたフェリーチェレガロ(1月14日撮影)



【京成杯/ナムラシングン】

 前走はスタートから口を割って先行。これまでとは違うレースぶりに惨敗すら覚悟するような前半でしたが、道中では落ち着いて、最後はサトノダイヤモンドとの追い比べの勝負に持ち込む形。相手が一瞬にして交わしてしまったため、結果的には3着ですが、非常に強いレース内容だったことは間違いありません。

 最終追い切りだけでなく、1週前のロスカボスとの併せ馬でも遅れ。確かにこれまでは中間の併せ馬で2週も続けて遅れることはありませんでした。しかし、今回の場合は前走のレースでの口割りが影響するのではないかと心配したので、それがない、前半から遅いラップを踏んで、ラスト1Fはきっちり加速するという走りができたことを評価。相手に遅れたのはたまたま、そんな判断をしてみたいと思います。

【日経新春杯/ベルーフ】

 中山金杯は競走除外となりましたが、個人的には中間の追い切りの動きがひと息に見えただけに、無事にゲートインしていたとしても、という見立て。今回は中1週となるので、調整過程がどのようになるのか注目していましたが、11日に坂路で時計を出し、なおかつ、14日はCWでの3頭併せというハードな内容。

 マクドノー騎手が跨って、最後方から直線は最内。頭を捻って、少し嫌がる素振りを見せていましたが、そこを強引に追われて、先行していたジークカイザーに僅かに先着。時計こそ地味ですが、無理にでも先着したという内容が個人的には魅力。災い転じて、になる可能性は十分です。

【日経新春杯/レーヴミストラル】

 個人的には前走のレース内容がガッカリ。いくらメンバー最速の上がりを使ったとはいえ、レースに参加していないような位置でのものだけに、今回はかなり引いた目線で追い切り内容に注目していました。

 しかしながら、14日のCWはラスト1Fが鋭い伸び。1F11.6秒はかなり驚きましたが、全体が相当遅かっただけに少し割り引いて評価すべきでしょう。また、単走だったこともある意味驚き。いつもなら併せ馬を行ってくるだけに、これもあまり評価すべきことではありません。追い切り本数などに関しては問題ありませんが、最終追い切りの内容は少し冷静に評価する必要がありそうです。

【日経新春杯/シャドウダンサー】

 1600万下は勝っているものの、昨夏に降級して、再び1600万下の身。よって、54キロというハンデはそれなりの数字だと判断したいところ。ただ、今回は休み明けという臨戦過程がひとつのポイントになるかも知れません。

 追い切り本数は多くて当たり前の角居勝彦厩舎。そう思うと、少し物足りない追い切り本数ですが、そんなことはない、と裏付けてくれるのが、最終追い切りの動き。エックスマークに先行するCWでの追い切りでしたが、最後まで相手の前に出て先着。手応えは馬なりで、これは角居勝彦厩舎の勝負調教に該当。この馬自身、これまで4勝を挙げたうち、3勝はこの勝負調教に該当して挙げたものですから、仕上がり状態に関しては完璧と表現してよいでしょう。

シャドウダンサー(1月14日撮影)

角居勝彦厩舎の勝負調教に該当するシャドウダンサー(1月14日撮影)



◆次走要注意

・1/10 京都7R【マルカライン】(5人/10着)

 最終追い切りでの動きは上々、ジョッキーが替わって、結果も一変すると期待しました。スタートはスムーズで道中も内で脚をためていい感じ。ただ勝負どころから前が詰まり始めて、直線はドン詰まり。
 今回でジョッキーも馬の感触を掴んでくれたと思うので、次走もミルコなら絶対に狙いたい馬。

[メモ登録用コメント] [ダート1800m]M.デムーロ騎乗なら勝ち負け

・1/10 シンザン記念【ジュエラー】(2人/2着)

 パドックはモニター確認でしたが、初戦と同じく尻尾を軽く上げて好調アピール。レースは向正面で前が狭くなり、直線は内を突くつもりが進路なく、外へ切り替えて素晴らしい伸び。京都での末脚は鉄板という感じがします。
 これからは阪神での末脚がどうなるか。中間に行っていた坂路での追い切りでは、ラスト1Fがきっちり伸びているだけに、特に問題ないような気はしますが。これからも最終追い切りの併せ馬は先着する前向きさが重要でしょう。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切り併せ馬先着なら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・3歳未勝利【ゴールデンティアラ】
 14日の最終追い切りはラスト1F14秒を要しましたが、時計以上に中身のある内容。今回はダートを使うということなので、スタートが鍵ですが、前向きさが出てきましたし、直線でしっかりと手前を替えた走りは新馬時とは一変の結果を期待できます。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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