価値がある前走の内容
6月29日(水)に大井で行われる「帝王賞」2000mを展望する有力馬が含まれる別定重量戦。昨年は、
クリノスターオー(2着→6着)、ニホンピロアワーズ(8着→5着)がここをステップに帝王賞に挑戦している。
ここで弾みをつけたかったアウォーディー(父ジャングルポケット、母へヴンリーロマンス)が、脚部不安を発症して休養に入ってしまったが、6歳コパノリッキー、7歳ホッコータルマエ、6歳サウンドトゥルー、4歳ノンコノユメ…などがすでに帝王賞出走を予定している。
JRA所属馬の出走枠は5頭なので、ここに出走の6歳
クリソライト、6歳クリノスターオーが挑戦することになると、他は賞金加算に成功しても賞金獲得額からみて帝王賞挑戦は難しい順位だが、まだ、あくまで予定段階。人気の中心5歳
アスカノロマン以下、ここで獲得賞金を加算したい。
6歳
ドコフクカゼ(父ワイルドラッシュ)に期待する。5歳時の昨年はオープンに上がってまだ4戦目。トップクラスには遠いランキングだったからインカンテーションの7着にとどまったが、1分55秒7の走破時計で差は0秒6だけ。差し馬のこの馬には流れが向かない不利もあった。現に、上がり36秒2はメンバー中のNo.1だった。あのあとブラジルCを快勝している。もう1〜2勝しないとG1の交流レースには出走もかなわない賞金額だが、昨年以上のパワーアップは確実。
前回は、東京2100mダートの良馬場にしては厳しく、レース全体の流れは「60秒5-(6秒2)-63秒7」=2分10秒4のHペースだった。いつもと違って早めに進出して好位に上がったドコフクカゼは、M.デムーロ騎手が超強気に4コーナー手前で先頭に立って、一気に引き離す策に出た。コースこそ異なるが、先頭で粘り込もうとしていた1800m通過地点は、「1分50秒4」だった。自身のダート1800mの最高タイム(京都)と同じである。それが京都ではなく本来の自分の形を大きく変えて、良馬場の東京ダート2100mの通過記録だから十分に価値がある。昨年の平安Sの時計は確実に短縮できると考えたい。
こちらも大幅にパワーアップして立ち直ったアスカノロマン、今回はデキのいいクリソライト、京都が合う
ロワジャルダンの3頭が相手本線。京都だと一変するクリノスターオー、展開が向きそうな
サンマルデューク、再び行く
ショウナンアポロンが押さえ。