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伏兵も多彩な宝塚記念はこう攻める!

  • 2016年06月25日(土) 20時00分


 前回6月19日のWIN5は2036万4720円の高額配当決着。函館スプリントSで単勝オッズ39.4倍のソルヴェイグが優勝を果たしただけでなく、単勝1番人気馬がすべて2着以下に敗れたこともあり、払戻金が跳ね上がりました。もっとも、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約946万円。実際の配当はこの2倍以上でしたから、的中させたプレイヤーにとっては妙味ある決着だったと言えるでしょう。

 対照的に、6万2800円の低額配当決着となった前々回6月12日のWIN5は、配当理論値が約9万円。単純に安かっただけでなく、的中の難度にも見合わない金額です。一般的に、高額配当決着の時は前者のような、低額配当決着の時は後者のような払戻金になりやすいもの。拙著でもたびたび指摘していますが、たとえ的中頻度が下がったとしても、WIN5はある程度の高額配当を狙っていくべき式別なのだと思います。

 明日6月26日のWIN5は総出走頭数が75頭、総組み合わせ数が73万5488通り(土曜16時現在)。3レース目のUHB杯(函館11R)、4レース目のパラダイスS(東京11R)がそれぞれ13頭立てなので、絞るレースから選んでいく場合はこのあたりが最初の候補になるんじゃないでしょうか。

◆パラダイスSはミッキーラブソングを信頼

 1レース目は3歳以上1000万下の清里特別(東京10R)。善戦が続いているアナザーバージョンや、降級初戦の4歳勢あたりが上位人気グループを形成しそうです。

 2レース目は3歳以上1600万下の花のみちS(阪神10R)。こちらも降級したばかりの4歳勢がそれぞれ注目を集めると思います。

 3レース目は3歳以上1000万下、ハンデキャップ競走のUHB杯(函館11R)。高齢馬や近走で大敗を喫している馬が多く、支持は割れるかもしれません。

 4レース目は3歳以上オープンのパラダイスS(東京11R)。前走の安土城Sを快勝したミッキーラブソングらが人気を集めるでしょう。

 5レース目は3歳以上GIの宝塚記念(阪神11R)。土曜16時の時点ではドゥラメンテの支持が抜けており、2番手にキタサンブラック、3番手にアンビシャス、ラブリーデイらが続いていました。

[伊吹式WIN5ランキング 2016年06月26日版]

1位 東京11R 9.ミッキーラブソング
2位 阪神10R 1.モズライジン
3位 阪神11R 2.アンビシャス
4位 東京10R 10.グラスエトワール
5位 函館11R 8.アドマイヤゴッド
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 函館11R 7.ワンダフルラッシュ
7位 函館11R 11.ナイトフォックス
8位 函館11R 13.ウォーターショパン
9位 東京10R 7.デピュティプライム
10位 東京10R 3.スリラーインマニラ
【以上すべての馬を買うと12点買い】

11位 阪神11R 9.ドゥラメンテ
12位 阪神10R 14.モルトベーネ
13位 東京11R 1.マイネルアウラート
14位 函館11R 5.マジックシャトル
【以上すべての馬を買うと120点買い】

15位 東京10R 14.アナザーバージョン
16位 阪神11R 7.ラブリーデイ
17位 阪神10R 6.テイエムジンソク
18位 東京11R 2.ホウライアキコ
19位 函館11R 9.レッドルモンド
20位 東京10R 1.スティンライクビー
21位 東京10R 16.オーシャンビュー
22位 阪神11R 15.サトノクラウン
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 阪神11R 3.キタサンブラック
24位 阪神10R 2.キングノヨアケ
25位 阪神10R 3.トップボンバー
26位 東京11R 4.ゼウス
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 悩ましいのは5レース目の宝塚記念(阪神11R)。2010年以降の傾向を見ると、「“JRA、かつ芝2000m、かつハンデキャップ競走を除く重賞”において連対経験のない馬」は[0-0-0-50]、「“JRA、かつ4コーナーを3番手以内で通過した重賞”において優勝経験のない馬」は[0-1-2-41]、「馬齢が6歳以上、かつ“前年か同年、かつJRA、かつ芝2000mのGIかGII”において優勝経験がない馬」は[0-0-0-26]、「同年の天皇賞(春)において4着以内となった経験がある馬」は[0-0-1-11]と、それぞれ勝ち切れていません。そして、今年は以上の条件をすべてクリアしているのがアンビシャス、サトノクラウン、ラブリーデイの3頭だけです。通常の式別ならばサトノクラウンやラブリーデイを狙ってみたいところですが、この2頭は単勝でもそれなりの配当を期待できそう。あまり手を広げる余裕がなければ、前出3頭の中でもっとも人気を集めそうなアンビシャス、オールクリアに準ずる存在と言っていいドゥラメンテを優先させるべきだと思います。

 対照的に、4レース目のパラダイスS(東京11R)は思い切って絞りたい一戦。2013年以降は「中央場所の重賞かオープン特別において優勝経験のない馬」が[0-2-0-17]、「“JRA、かつ1600万下から上のクラス、かつ4コーナーを3番手以内で通過したレース”において優勝経験のない馬」が[0-2-2-20]と、それぞれ苦戦していました。今年のメンバー構成なら、実績上位、かつ先行力もそれなりに高いミッキーラブソングを素直に重視すべきでしょう。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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