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見直された岩手・佐賀の重賞

  • 2018年02月27日(火) 18時00分


◆重賞乱発騒動はこれでようやく収束となりそう

 先週のホッカイドウ競馬に続いて来年度の重賞体系についてだが、岩手と佐賀で大きな変更があった。

 基本的に土日月開催の岩手、土日開催の佐賀といえば、JRA-IPATでの地方競馬の馬券発売(以下、地方競馬IPATと表記)開始(2012年10月)の翌年から“重賞”として設定されたレースが大幅に増えたが、来年度からそれが大きく見直される形となった。

 岩手の重賞はM1、M2、M3という岩手グレードの格付けがあり、賞金もそれに応じて設定されていた。そのうちM3の多くは地方競馬IPATののちに特別から格上げされたもので、一部新設されたレースもある。特別からM3重賞に格上げされたレースでは20回や30回を数えるレースも少なくないが、岩手では特別戦にも回次が付けられていたため、それを引き継いだもの。

 岩手にはこれまで“準重賞”という格付けがなかったが、M3重賞だったレースのうち11レースが2018年度から準重賞に格下げとなった(別に新設された準重賞が1レース)。またM3だった重賞には、M3据え置きとなったものや、M2に格上げとなったレースもある。これによって、岩手の重賞は、2017年度には49レース(ダートグレードも含む)だったのが、2018年度は38レースとなった。

 そもそも重賞が大幅に増やされたのは、地方競馬IPAT発売のための基幹レースの設定が必要だったため。しかしながら準重賞でも基幹レースとなれるため、2018年度は、重賞38+準重賞12で、2017年度よりも1レース多い50レースが基幹レースとして確保されたことになる。

 そして当コラムではたびたび指摘してきた佐賀だが、2018年度の開催日程と重賞予定が2月23日に発表された。当初リリースとして送られてきたものでは、開催日程カレンダーの中に重賞レース名もあり、そのすべてに(S1)が付いていた。さすがにS2重賞までだと数が多いのでS1重賞のみカレンダーに入れたのかと思ったが、そうではなかった。しばしののち、「平成30年度以降における『S1』標記は使用しないこととしており……」という『修正版』が送られてきたのだ。なるほどS1重賞の標記をやめるということでは、どうやらS2重賞は廃止されることになったようだ。

 佐賀の2017年度は、ダートグレードのJpnIIIが2レース、S1重賞14レース、S2重賞55レースで計71レースだったものが、2018年度はJpnIII・2レースのほか、重賞が19レースとなる。これまでのS1重賞が重賞として残ったほか、S2重賞からの格上げと新設が6レース。また2017年度にS1重賞として行われた西日本ダービーは持ち回り開催のため他場に移る。

 なお、これまでS2重賞として行われていたレースが、岩手と同様に準重賞となるかどうかの発表はまだない。

 岩手と佐賀で同じタイミングで見直しが行われたということでは、おそらくどこかからの指導があったものと思われる。2013年以降に乱発された、一部条件戦も含む佐賀のS2重賞が、記録として重賞から削除されることはおそらくないだろうが、地方競馬IPAT発売をきっかけとした重賞乱発騒動(今、名付けました)は、これでようやく収束となりそうだ。

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登録済

1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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