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道立静内農高の生産馬も登場 サマーセール始まる

  • 2018年08月22日(水) 18時00分
生産地便り

サマープレミアムセール開催、セイウンワンダー半妹は2052万円(税込)で落札



今年初の試み「サマープレミアムセール」と銘打った選抜市場が導入


 日高軽種馬農協主催の「サマーセール」が20日(月)より始まっている。初日20日は、今年初めての試みとなる「サマープレミアムセール」からスタートした。選抜された良質馬によるセレクションセール(7月)のサマー版であり、前日19日を展示に充て、20日は午前10時からセリが開始された。

 名簿上では194頭の上場頭数ながら、8頭が欠場し、実際には186頭(牡134頭、牝52頭)が上場され、144頭(牡106頭、牝38頭)が落札、売却率は牡79.1%、牝73.07%で、全体としては77.41%を記録した。

 売り上げは17億3383万2000円(税込)。平均価格は牡1235万9887円、牝1114万9579円、全体では1204万599円であった。

 初の試みなので、比較する材料がないのだが、7月に開催されたセレクションセールと見比べると、上場頭数では7頭減、落札頭数で5頭減、売却率は0.21%の増加と、ここまではセレクションセールと大差ない成績ではある。

 ただし、売り上げ、平均価格は、セレクションセールが23億4835万2000円だったのに対して、サマープレミアムは6億円余の減少となり、平均価格も、セレクションセールの1576万円余と比較すると約372万円少なく、価格面ではやや「落ち着いた」印象であった。

 ただし、終わってみれば、よくぞここまで売却率が「持ち直した」と感じる。というのは、セリ開始からしばらくの間は、低調なムードに推移し、価格もかなり控えめなものであった。中盤までは売却率が6割台で推移し、その後、徐々に上昇カーブを描いて行った感じだからだ。とりわけ前半の50番台あたりまではかなり厳しく、いったいどうなってしまうことやらと心配になってくるほどであった。

 それが70番台あたりから少しずつ高額取引馬が増え始め、セリは徐々にヒートアップして行った。名簿上の100番までと、以降とでは、売却率が大きく変わった。100番までは主取りが25頭、中でも最初の50番目までの間に15頭が主取りだったのに対し、100番以降の主取り馬は17頭。後半になって盛り返した印象が強い。

 なお、サマープレミアムセールの最高価格馬は牡が106番ヒラボクウィン2017(父フェノーメノ、青鹿毛)の3240万円(税込)。販売申込者、飼養者ともに(有)辻牧場。落札者は宮崎俊也氏。半兄にスカイサーベル(南関2勝=現役、平和賞)、ヒラボクラターシュ(中央2勝=現役)がいる。

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106番ヒラボクウィン2017(父フェノーメノ、青鹿毛)の立ち姿

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106番ヒラボクウィン2017(父フェノーメノ、青鹿毛)の落札風景

 牝馬の最高価格馬は143番フィールグリュックの29(父ジャスタウェイ、鹿毛)の3024万円(税込)。生産・販売申込者は中田英樹氏、飼養者(有)チェスナットファーム、落札者はノーザンファーム。母の半兄にサダムパテック、半妹にジュールポレールのいる母系である。

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143番フィールグリュックの29(父ジャスタウェイ、鹿毛)の立ち姿

 午前10時セリ開始だと、186頭の上場頭数ならば終了時間も早い。午後4時にはセリが終わり、この日は余裕の日程であった。晴天にも恵まれ、これくらいの頭数と時間帯ならば上場する側も購買者側も楽なのだが、と改めて感じた。

 さて、翌日21日(火)からは、通常のサマーセールがスタートした。こちらは、昨年まで5日間の日程でこなしていた頭数を4日間に短縮して実施することになっており、連日330頭もの上場予定頭数に達している。

 サマーセール初日の21日は、330頭の名簿記載馬のうち、303頭(牡167頭、牝136頭)が上場され、223頭(牡120頭、牝103頭)が落札、12億1186万8000円の売り上げであった。平均価格は牡668万6100円、牝397万6077円、全体では543万4385円。

 本来5日間の日程でこなす頭数を4日間に短縮して開催するセリなので、1日当たりの上場頭数はひじょうに多い。しかも、午前8時から午前中はずっと比較展示に充てられ、セリ開始は正午である。当然、後の順番になればなるほど夕刻遅い時間帯になってしまい、この日、201番からスタートしたセリは、最後の530番が登場した時には午後7時を回っていた。当然のことながら外はもう真っ暗になっており、落札馬の立ち写真を撮るのにも難儀するほどの光量であった。これが4日間続く。ちょっと先が思いやられるスケジュールである。

 サマーセール初日の最高価格馬は480番スノーリンクスの2017(父アドマイヤムーン、牡黒鹿毛)の2808万円(税込)。生産・販売申込者はハシモトファーム、飼養管理者は(株)PYRAMID TRAINING、落札者は吉川ホールディングス(株)。

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480番スノーリンクスの2017(父アドマイヤムーン、牡黒鹿毛)の落札風景

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480番スノーリンクスの2017(父アドマイヤムーン、牡黒鹿毛)の立ち姿

 また牝馬の最高価格馬は488番セイウンクノイチの29(父ヘニーヒューズ、黒鹿毛)の2052万円(税込)。生産者は筒井征文氏、販売申込者は中脇満氏、飼養管理者はMAXトレーニングファーム。落札者は岡田繁幸氏。本馬はセイウンワンダーの半妹である。

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488番セイウンクノイチの29(父ヘニーヒューズ、黒鹿毛)の立ち姿

 ところで、この日、サマーセールの恒例ともいうべき道立静内農高の生産馬「叶愛(かなめ)」が登場した。

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道立静内農高の生産馬「叶愛(かなめ)」の落札風景

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道立静内農高の生産馬「叶愛(かなめ)」の立ち姿

 父エスケンデレヤ、母ゴートゥザノースの牝栗毛で、436番に上場され、291万6000円(税込)で兵庫県馬主協会に落札された。順調ならば、来年、園田競馬場でデビューとなる予定だ。

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静内農高の生徒とたちと「叶愛(かなめ)」号

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岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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