▲血統的に東京ダート1600mと相性が良いインカンテーション(撮影:下野雄規)
大箱ダートの重賞らしく、サンライズソア、タガノトネール、ゴールドドリーム、カフジテイク、ワイドバッハと、ニジンスキーの血を引く馬が毎年上位をにぎわせている。昨年はインカンテーションとサンライズソア、シアトルスルーの血を引く馬のワンツーだった。シアトルスルー〜エーピーインディのラインもダートをストライドで走る系統だけに、東京ダートでは常に注意が必要だ。ゴールドアリュール産駒は良だと人気を裏切る傾向。(解説:望田潤)
インカンテーション 母オリジナルスピンはJRA出走産駒6頭中5頭が勝ち馬で計23勝をあげている名繁殖。牝祖タイムチャーターはキングジョージなどに勝った女傑。エーピーインディ系の一流馬はテスタマッタやベストウォーリアのようにダートをストライドで走る。本馬もフェブラリーSで2着3着があるように、当コースはベストパフォを出せる舞台だ。
距離◎ スピード○ 底力◎ コース◎
ウェスタールンド ミクロコスモスの半弟でコズミックフォースの叔父。母ユーアンミーはフォワードギャルS(米G3・ダ7F)勝ち馬。その母アーキミリオネアはカナダ血脈シボレット≒コクリシュのニアリークロス3×1を持つ。父譲りの機動力と牝系のパワーでダートでは[2-1-0-0]。母のボールドルーラー5×4の影響も感じる脚捌きで、実績どおり小回り内回りを小脚で差すタイプだ。ここは東京マイルで長く脚を使えるかがポイント。
距離○ スピード○ 底力○ コース△
サンライズノヴァ サンライズバッカスの甥でマコトスパルビエロも近親。母母リアルサファイヤはフラワーC勝ち馬。母父がミスプロ系で母母父がリアルシャダイだからコパノリッキーと似た輪郭の配合でもある。ストームバードの影響も強いマイラー体型なので、実績どおりこの東京ダ1600は合っている。ゴールドアリュール産駒特有の揉まれ弱さもあるので、直線で外に持ち出せれば。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○
ブラックスピネル ダンビュライトやラブラドライトの甥で、アロンダイト、マリアライト、クリソライト、リアファルが出るキャサリーンパーの牝系。このところやや頭打ち傾向なのでダート矛先を変えてきたが、牝系はパワー豊富でダート巧者がよく出ているし、タニノギムレットもアグネスデジタルもダートの活躍馬を出せる種牡馬だ。大箱マイルには実績があるので初ダートで変わり身があるかも。
距離○ スピード○ 底力○ コース○
メイショウウタゲ 母シールビーバックは関東オークス2着。近親に東京ダービー馬ヒノデラスタがおり、さかのぼると桜花賞タカエノカオリに辿り着く牝系だ。父と母父のダート向きの斬れ味を活かした配合で、斬れ味で差せるレースになると大駆けがあるタイプ。馬場は軽いほうがベターだが、あまり時計が速すぎても辛い。ちなみにプリサイスエンド産駒はグロリアスノアやカフジテイクなど道悪ダートは走る。
距離○ スピード○ 底力○ コース○