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ポスト・ディープインパクトは見えているのか?(須田鷹雄)

  • 2018年11月06日(火) 18時00分

ディープ産駒と一緒に好走している馬から計る


 アーモンドアイが牝馬三冠を達成したあとに、ロードカナロアの種牡馬としての可能性についてある媒体から取材を受けた。私の答えは、おおざっぱに言うと、ロードカナロアはロードカナロアで素晴らしい種牡馬だが、ディープインパクトを脅かすとか、その代わりになるイメージではないというもの。というのも、やはり距離の問題があって、担当するゾーンが違うからだ。この2種牡馬は共存共栄のような形でいけるだろう。

 アーモンドアイは2400mまでこなしているが、これは自身の地力と母系の血統背景があってのこと。ロードカナロア産駒の多くは距離に限界があるし、それは成績にも表れている。「ロードカナロア産駒なのに短距離で勝てない→実は中距離馬なのでは→距離延長→もっとひどいことになる」という現象も未勝利戦界隈では目にする。

 これがPOGという話になると、さらに距離が重要な要素になる。ドラ1ドラ2の牡馬はやはり2000mや2400mをイメージするわけで、「ディープインパクト固め」はそこここで起きても「ロードカナロア固め」は起きづらい。

 ならば、将来ディープインパクト産駒が居ない時代になったら、代わりになにが台頭するのか?

 これから種牡馬入りしたり産駒がデビューする馬については分かりようがないが、既存種牡馬については「ディープインパクト産駒と一緒に好走しているか」で計るという単純な発想はどうだろうか。

 具体的には、「芝2000m以上でディープインパクト産駒が連対したレースにおける、他種牡馬成績」を見るのだ。ディープインパクト産駒が勝ったレースで2着している種牡馬は「ディープさえいなければ」という話になるし、ディープ産駒2着時に1着している種牡馬は「ディープ産駒を負かすこともある」わけである。

 未勝利からGIまで、これまでディープインパクト産駒が勝った芝2000m以上のレースは532レース、2着だったレースは485レース。それぞれにおける他の種牡馬(ワンツー時のディープインパクト自身、また引退種牡馬など今後産駒が出てこない種牡馬を除く)から目につくところを拾うと、

【ディープインパクト産駒1着時の2着種牡馬→連対率で表示】※50走以上
マンハッタンカフェ12.7%、ハーツクライ11.2% 、キングカメハメハ10.3%、ヴィクトワールピサ10.3%、ネオユニヴァース9.9%、ハービンジャー9.7%
【ディープインパクト産駒1着時の2着種牡馬→連対率で表示】※50走以上
ルーラーシップ23.5%、ハーツクライ11.3%、キングカメハメハ10.2%、ハービンジャー9.1%、シンボリクリスエス8.7%、ダイワメジャー8.5%

 正直意外性は無いというか、ポストディープを語るときにハーツクライやキングカメハメハでは順序が違う。無難なのはハービンジャーだが、突き抜ける感じはない。

 ディープインパクト産駒が2着に負けているレースではルーラーシップ産駒が勝ち切っている。これは評価できるが、ルーラーシップはディープインパクトとタイプが異なるからこうなるとも言える(それゆえ、ディープ1着時の連対率は6.6%しかない)。つまり「ディープインパクトの代替」にはなりえず、「ディープと別な陣地を確保」ということだ。

 ただ、現状ではハーツクライに加え、ハービンジャー、ルーラーシップくらいしか選択肢がないことも事実。来年のドラフトではまず、ハービンジャー・ルーラーシップ重視の指名をして将来に備えるというか、練習してみるのも一興だろう。

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