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「予想を一緒に楽しめる“友達”として」<第35回>nige

  • 2019年07月29日(月) 18時00分
nige

ダート予想のイメージが強いnige氏だが、芝のレースでもキッチリと実績を残している。


『ウマい馬券』の人気予想家、nige氏。予想を購入したことはなくとも、彼のプロフィールアイコンを見かけたことのある方は多いのではないだろうか? 「ダート専門予想家」として多くの支持を集め、直近1カ月の回収率は187%と絶好調。最近では、芝レースの予想でも頼もしい存在となっている、注目予想家さんの素顔に迫った。彼の思う「競馬予想」とは? そして、その予想におけるスタンスとは?
(取材・文=緒方きしん)

お礼にランチを奢ってもらう感覚で予想する



 2019年、7月某日。梅雨明け前とは思えない快晴のなか、待ち合わせ場所にひとりの男性が現れた。今や『ウマい馬券』における人気予想家のひとりとなったnigeさんである。

「自分は、予想のセンスに自信があるわけではないんです」(笑)

 そう言って笑ったnigeさん。氏のいう予想のセンスとは、“驚くような穴馬を見つけるセンス”や“絶対に勝つ馬を見つけるセンス”のこと。彼は、そういう“センスあふれる神がかった馬券”を披露したいから予想を公開しているのではないのだという。ではどうして、こうして大勢の人に見える場所で予想をしているのだろうか?

「純粋に、競馬予想が楽しいからですね。馬券予想の人として有名になるキッカケとなったブログも、競馬仲間と予想を共有して楽しみたいという理由から始めました。学生時代は競馬から離れていましたが、社会人時代にはいい馬を教えてあげたりしていました。その延長線上に、今があると思っています」

 初めての100万円馬券は、2005年の毎日王冠。ダイワメジャーやカンパニーといった豪華メンバーが揃うなか、スローペースになると読んだnigeさんは、サンライズペガサスの鞍上・後藤騎手のペース対応力とテレグノシスの末脚を信じて3連単を購入。

 見事に的中して手に入れた約150万円は、地元の競馬仲間を東京に呼び、1泊2日でダービーを堪能するために使った。飛行機からホテルまで全額nigeさん持ちというところに、彼の人柄を感じる。人気予想家になった今でも、“友達にランチをご馳走してもらうかわりにオススメの馬を教える”というイメージで予想を公開しているそうだ。

nige

nige氏が個人で予想していたときに配信していた回顧原稿。個人的な記録をもとに、しっかりとした見解が書かれている。



できることをやったら勝てるんだ、ということを示したい



「そもそも、自分のことを『馬券上手』だなんて思っていないんです。しっかりと着実な買い方をして、勝つときにはちゃんと勝つ、というスタイル。普通の人でも、できることをやったら勝てるんだ、ということを示したいんです。実際のレース映像を見て、道中のラップと走破時計、レース展開、当日の馬場などをもとに各馬のちゃんと特性を掴んでいって…あとはその馬の狙うべきタイミングを逃さないのが大切です」

 新馬戦はまず買わない。新馬戦の予想は血統や調教、馬体などをもとに判断することが多いが、それらは自身が普段から参考にしていないデータだからだ。

 初ダートの馬はマイナス評価にする。新馬戦同様、自身の参考にするデータがほとんどないうえに、過剰人気になりがちなため。とくに、オープン特別や重賞ではまず予想に絡めないようにしている。過去に時計のかかる芝の馬場で勝っていて、「ダートでも面白いな」と思って目をつけていた馬が条件戦に出てきた場合、年に1、2回ほど印をつけることがある程度だという。

 自分のスタイルを説明するとき、nigeさんは“普通”という言葉をよく使う。実際に予想の方針を聞いていくと、自分でもやれるのではと思うようなキーワードがたくさん飛び出す。

 予想家としてデビューする際、提供する予想をダート戦に絞った理由にしても、そうした良い意味での“自信のなさ”がキッカケのひとつとなった。競馬界で生き残るために「印象を残さなくては」という考えから、過去の馬券を見直し、自らの得意分野として浮かび上がったのが、ダート戦だった。

「ダートが得意な理由も、単純なんです。ダート馬は芝馬よりも比較的に現役時代が長いですよね? そうすると、レースに出てくる顔ぶれも必然的に“知っている馬”になりがちです。強みや弱み、特徴を過去のレースから把握している馬が出てくるので、それだけ予想もしやすくなります」

 芝レース予想の難しさは、もうひとつあるという。それは、“展開と馬場の影響が大きい”こと。去年、ダート予想は好調だったものの、芝の予想は絶不調で、『ウマい馬券』での芝レース予想は控えていたほどだった。今年からはその反省を生かして、芝レースのみ展開、馬場の重要度をあげた。

「競馬歴も長いのに、スタイルを変えるのに不安はなかったんですか?」という問いかけには「全然!」と笑う。そしてその狙い通り、宝塚記念、ラジオNIKKEI賞、七夕賞と、3週連続的中を達成した。

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完全に競馬オンリーの生活を送っているというnige氏。とはいえ、作業環境は一般のファンとさほど変わらないそうだ。



競馬予想は“日常”、そして“人とのつながり”



 予想家が普段、どのような生活をしているのか、想像がつかない人がほとんどだと思うが、四六時中、予想と向き合っているかといえば、そうでないことのほうが多い。nigeさんも基本的に毎日、家で予想をしているが、一日中家にいることもあれば、そうでない日もある。大谷選手が出場する大リーグ中継を見ながら予想することもあれば、ゲームをしながら予想することもある。聞けば聞くほど、大それたことのないシンプルな生活だ。

「競馬予想って、ストイックに競馬漬けの生活をしても、あまりプラスになることはないと思っています。朝に予想して、途中で買い物やなんかに出かけて、帰ってきて結果を見る…という生活が自分には合ってるな、と。それと、予想が外れても気にしないように心がけていますね」

 多くの人が目にする予想であっても、外れるときは外れる。しかし、それで深く思い悩んだりすることはない。的中率は15-18%を目指すような買い方なんだからと、割り切る。前述した「ランチをご馳走になるかわりに友人に競馬予想を披露する」という考え方も根底にあるのだろう。

 そして全レース予想をせずに、1日につき4-6レースに絞っているのも、ユーザーの立場を考えてのこと。

「あんまりたくさん予想しちゃうと、ユーザーさんの取捨選択が発生しちゃうじゃないですか。予想を買うということ自体がギャンブルになってしまうのはイヤなんですよ」

 こう言い切るのは、まさに友人思いな競馬ファンの台詞そのものだ。

「僕にとって競馬予想は“日常”であり、そして“人とのつながり”なんです。特別なことをやっているわけではなく、友人たちとの予想やブログでみんなに予想を読んでもらい始めたのが僕の原点です。これからも、そうやってみなさんと競馬予想を楽しんでいけたらと思っています」

 以前は“馬券買い方ヘルパー”としても活動していたnigeさん。“馬券買い方ヘルパー”とは、馬券で勝てていない人の過去の買い目を見て今後の買い方のアドバイスをする、文字通り、“お助けマン”的な役割だ。そんな活動をしていた彼だからこそ、ユーザー目線に寄り添ったスタンスがとれるのかもしれない。

 一度、彼にランチをご馳走して週末の競馬を楽しんでみるのも一興と思える──そんな、身近に感じられる予想家nigeさんの、今後の“日常”を見守っていきたい。

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もともとブログから競馬予想を始めたnige氏にとっては、“人とのつながり”が何よりも大切だという。



nigeは『ウマい馬券』で予想を公開中!

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