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レパードSは中山・阪神に実績のある馬を狙いたい

  • 2019年08月03日(土) 20時00分
 前回7月28日のWIN5は3万70円の配当で決着。的中なしの回を除くと史上15番目の低額配当です。対象レースの優勝馬5頭中4頭が単勝2番人気以内、しかもそのうち2頭が単勝オッズ1倍台の断然人気だったうえ、4レース目の佐世保S(小倉11R)を勝ったのも単勝オッズ7.0倍(4番人気)のエイシンデネブ。少点数で的中させた方も多かったのではないかと思います。

 安い決着ではあったものの「上位人気馬ばかりの組番なのに“3万馬券”」とも言えるわけで、この結果から「WIN5で人気サイドを狙う作戦もやりようによっては儲かるのでは……?」と考えた方がいらっしゃるかもしれません。しかし、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約6万円。実際の配当はその半分未満でした。

 この連載や単行本『WIN5攻略全書 回収率150%超! "ミスターWIN5"のマインドセット』(ガイドワークス)などでもたびたび指摘しているように、上位人気馬ばかりの組番は過剰に売れてしまいがち。多くのプレイヤーは1回あたり数百円から数千円の予算で購入しているため、上から数えて数百番目くらいまでの組番、すなわち単勝1〜3番人気あたりの馬しか選んでいない組番には、どうしても投票が集中してしまうのです。トータルで儲けを出せなければ意味がないわけですから、前回7月28日のような結果になってしまったら仕方ないと割り切り、数百円から数千円の予算ではなかなか手の届かない組番、すなわち人気薄の馬が絡む組番を積極的に狙っていくべきでしょう。

 明日8月4日のWIN5は総出走頭数が73頭、総組み合わせ数が61万7760通り(土曜16時現在)。各レースの出走頭数に大きな差があるので、メリハリのある買い目で臨んだ方が良いのではないかと思います。

◆小倉記念はキャリアの浅い馬が堅実

 1レース目は3歳以上2勝クラスのRKB賞(小倉10R)。実績上位の各馬や4歳のレジーナファーストあたりが上位人気グループを形成しそうです。

 2レース目は3歳以上2勝クラスの驀進特別(新潟10R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 3レース目は3歳以上オープン、ハンデキャップ競走のUHB賞(札幌11R)。重賞で善戦してきたリナーテらに注目が集まるでしょう。

 4レース目は3歳以上GIII、ハンデキャップ競走の小倉記念(小倉11R)。土曜16時の時点ではメールドグラースが支持を集めており、アイスストーム、アイスバブルあたりが続いていました。

 5レース目は3歳GIIIのレパードS(新潟11R)。こちらは土曜16時の時点だとデルマルーヴルに人気が集まっていて、ヴァイトブリック、サトノギャロスらが続いています。

[伊吹式WIN5ランキング 2019年08月04日版]

1位 小倉11R 8.メールドグラース
2位 新潟11R 10.デルマルーヴル
3位 小倉10R 11.シグナライズ
4位 札幌11R 11.リナーテ
5位 新潟10R 18.ファストアズエバー
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 新潟10R 17.アイルチャーム
7位 新潟10R 14.サラドリーム
8位 新潟10R 13.サヤカチャン
9位 札幌11R 16.ショウナンタイガ
10位 札幌11R 7.レコードチェイサー
【以上すべての馬を買うと12点買い】

11位 小倉10R 9.レジーナファースト
12位 新潟11R 14.アッシェンプッテル
13位 小倉11R 9.カデナ
14位 新潟10R 16.リンシャンカイホウ
【以上すべての馬を買うと120点買い】

15位 札幌11R 8.ジョーマンデリン
16位 小倉10R 10.レストンベ
17位 新潟11R 8.ハヤブサナンデクン
18位 小倉11R 2.アイスバブル
19位 新潟10R 9.ノヴァルーナ
20位 札幌11R 5.アスタールビー
21位 札幌11R 10.ライトオンキュー
22位 小倉10R 4.トウカイレーヌ
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 小倉10R 5.プリュス
24位 新潟11R 7.ブラックウォーリア
25位 新潟11R 2.アヴァンセ
26位 小倉11R 7.レトロロック
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 4レース目の小倉記念(小倉11R)はキャリアの浅い馬が優勢。「出走数が20戦以上だった馬」は2011年以降[1-0-5-71]とあまり信頼できません。また「前走の馬体重が500kg以上だった馬」も2011年以降[2-0-0-31]。大型馬は過信禁物と見るべきでしょう。面白そうな馬は何頭かいますが、今年のメンバー構成ならメールドグラースを高く評価したいところです。

 5レース目のレパードS(新潟11R)は過去の戦績を素直に評価したい一戦。「“JRA、かつ2勝クラス以上のレース”において3着以内となった経験のない馬」は2014年以降[0-3-2-35]と苦戦していました。さらに「前走の条件が“国内のレース”、かつ前走の4コーナー通過順が5番手以下だった馬」は2014年以降[2-1-0-28]。前走で先行していた馬を重視すべきだと思います。

 なお「“中山・阪神、かつ1400〜1800mのレース”において連対経験のない馬」は2014年以降[0-1-2-32]。新潟ダ1800mのレースですが、ローカル場や東京・京都のレースを主戦場としてきた馬は勝ち切れていません。注目はやはりデルマルーヴル。このメンバー構成なら実績上位ですし、コース替わりもプラスに働くでしょう。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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