スマートフォン版へ

セントウルSは馬齢や近走成績で絞り込みたい

  • 2019年09月07日(土) 20時00分
 前回9月1日のWIN5は272万9360円の配当で決着。5レース中4レースを単勝オッズ7倍未満の馬が制したうえ、2レース目の弥彦特別(新潟10R)を勝ったのも単勝オッズ12.6倍(4番人気)のウインガナドルでしたが、単勝オッズ3倍未満の支持を集めた2頭がそれぞれ敗れたこともあり、やや高めの金額となりました。

 配当が伸びたもうひとつの原因は、前出のウインガナドルがWIN5において思いのほか支持を集めていなかった点。残り票数は1レース目終了時点が144万6138票、2レース目終了時点が4万7624票でしたから、約3.3%に減っています。しかし、ウインガナドルの単勝オッズは12.6倍で、支持率にすると6.3%。2レース目終了時点で9万票くらいは残っていてもおかしくなかった計算ですが、その半分程度まで一気に減ってしまったわけです。

 対象5レース全体で見ると、単勝支持率通りに残り票数が減っていった場合の配当理論値は約178万円。実際の配当はおよそ5割増しだったわけで、非常に妙味ある決着だったと言えるでしょう。

 明日9月8日のWIN5は総出走頭数が65頭、総組み合わせ数が32万9472通り(土曜16時現在)。少頭数のレースが多く、極端な高額配当で決着する可能性は低いと見るべきかもしれません。なお、今回は発売締切時刻が14時30分(JRAダイレクトは14時25分)に繰り上がっておりますのでご注意ください。

◆京成杯AHはノーザンFの生産馬やSS系種牡馬の産駒が優勢

 1レース目は3歳以上2勝クラスの習志野特別(中山9R)。コース適性が高いオスカールビー、3歳のサトノエルドールあたりが支持を集めそうです。

 2レース目は3歳以上3勝クラス、ハンデキャップ競走のムーンライトH(阪神10R)。2連勝中のレッドガラン、実績上位のワイプティアーズらが上位人気グループを形成するでしょう。

 3レース目は3歳以上3勝クラスの外房S(中山10R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 4レース目は3歳以上GIIのセントウルS(阪神11R)。土曜16時の時点ではタワーオブロンドンが人気の中心となっており、ミスターメロディが続いていました。

 5レース目は3歳以上GIII、ハンデキャップ競走の京成杯AH(中山11R)。前走の中京記念で好走したクリノガウディー、グルーヴィットあたりに支持が集まるのではないかと思います。

[伊吹式WIN5ランキング 2019年09月08日版]

1位 中山11R 9.グルーヴィット
2位 中山9R 6.オスカールビー
3位 阪神10R 11.レッドガラン
4位 阪神11R 12.ミスターメロディ
5位 中山10R 12.オルトグラフ
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 中山10R 8.レッドアネラ
7位 中山10R 14.ノーフィアー
8位 阪神11R 4.イベリス
9位 阪神10R 3.ワイプティアーズ
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 中山9R 5.サトノエルドール
11位 中山11R 1.プロディガルサン
12位 中山10R 10.ブラックランナー
13位 阪神11R 7.タワーオブロンドン
14位 阪神10R 1.アルメリアブルーム
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 中山9R 8.トゥーフラッシー
16位 中山11R 4.クリノガウディー
17位 中山10R 9.メイショウサチシオ
18位 中山10R 16.テンクウ
19位 阪神11R 2.マテラスカイ
20位 阪神11R 8.ダイメイプリンセス
21位 阪神11R 11.アンヴァル
22位 阪神10R 6.カフジバンガード
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 阪神10R 4.イストワールファム
24位 中山9R 7.ダイワギャバン
25位 中山11R 15.ハーレムライン
26位 中山11R 6.ヒーズインラブ
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 4レース目のセントウルS(阪神11R)は高齢馬が信頼できないレース。「馬齢が6歳以上だった馬」は2013年以降[0-1-5-40]と勝ち切れていません。また「“同年、かつJRA、かつ重賞のレース”において5着以内となった経験のない馬」は2013年以降[0-0-0-36]、「前走の条件が“GI・GIIのレース”以外、かつ前走の着順が2着以下だった馬」は2013年以降[1-2-5-56]。近走成績を素直に評価すべきでしょう。注目はイベリス、ミスターメロディの2頭。いずれもこのレースが合っていそうなタイプです。

 5レース目の京成杯AH(中山11R)は、中山芝1600m外のコース形態やハンデキャップ競走というレース条件から受けるイメージとは裏腹に、“主流”の血統やブリーダーが強いレース。「生産者がノーザンファーム以外の生産者、かつ父がサンデーサイレンス系以外の種牡馬だった馬」は2014年以降[0-1-0-23]と苦戦していました。なお「“前年以降、かつJRA、かつ3勝クラス以上、かつ出走頭数が12頭以上のレース”において優勝経験のない馬」は2014年以降[0-0-0-23]、「前走の距離が1600m未満だった馬」は2014年以降[0-0-0-9]と、それぞれ好走例なし。今年のメンバー構成ならグルーヴィットを高く評価すべきだと思います。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング