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ホープフルSは実績などを素直に評価した方が良さそう

  • 2019年12月27日(金) 20時00分
 前回12月22日のWIN5は2439万5460円の高額配当決着。単勝オッズ5倍未満の支持を集めた8頭がすべて敗れたうえ、千両賞(阪神9R)を単勝オッズ18.9倍(8番人気)のシャンドフルールが、フェアウェルS(中山10R)を単勝オッズ14.1倍(6番人気)のジャスパープリンスが制すなど、伏兵が立て続けに優勝を果たしました。

 先週の指摘からもわかる通り、この払戻金は10月6日の1104万5240円を上回る2019年下半期(7月7日以降)の最高額です。また、発売金額の8億7126万6500円はキャリーオーバーがあった3月10日(23億288万4800円)に次ぐ今年2番目の数字。注目度の高い回で久々に高額配当が飛び出したわけですから、WIN5の盛り上がりに繋がってくれるかもしれません。

 明日12月28日のWIN5は総出走頭数が77頭、総組み合わせ数が85万1968通り(金曜12時現在)。ファイナルS(阪神12R)が5レース目に設定された変則的な回となっております。

◆ベテルギウスSは血統にも注目してみたい

 1レース目は3歳以上2勝クラス、ハンデキャップ競走のフォーチュンC(阪神10R)。実績上位のヒンドゥタイムズらが注目を集めるでしょう。

 2レース目は2歳GIのホープフルS(中山11R)。金曜12時の時点ではコントレイル・ワーケアの2頭に支持が集まっていました。

 3レース目は3歳以上オープンのベテルギウスS(阪神11R)。こちらは金曜12時の時点だとスマハマが人気の中心となっており、コマビショウ・ワイルドカードが続く構図です。

 4レース目は3歳以上2勝クラスのベストウィッシュC(中山12R)。3歳のセリユーズ、前走で2着となったミエノウインウインあたりに支持が集まるのではないかと思います。

 5レース目は3歳以上3勝クラスのファイナルS(阪神12R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

[伊吹式WIN5ランキング 2019年12月28日版]

1位 中山12R 9.セリユーズ
2位 中山11R 7.ワーケア
3位 阪神10R 10.ヒンドゥタイムズ
4位 阪神12R 11.エイティーンガール
5位 阪神11R 7.ワイルドカード
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 阪神11R 12.メイプルブラザー
7位 阪神11R 11.ダンツゴウユウ
8位 阪神12R 6.ショウナンタイガ
9位 阪神10R 15.イノセントミューズ
【以上すべての馬を買うと12点買い】

10位 中山11R 2.コントレイル
11位 中山12R 15.ミエノウインウイン
12位 阪神11R 10.スマハマ
13位 阪神12R 7.ディーパワンサ
14位 阪神10R 16.プライドランド
【以上すべての馬を買うと144点買い】

15位 中山11R 5.ヴェルトライゼンデ
16位 中山12R 10.ココフィーユ
17位 阪神11R 1.バレッティ
18位 阪神11R 9.デザートスネーク
19位 阪神12R 15.ダノンジャスティス
20位 阪神12R 13.スギノヴォルケーノ
21位 阪神12R 2.クインズチャパラ
22位 阪神10R 7.アルファライズ
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 阪神10R 1.ラクローチェ
24位 中山11R 11.オーソリティ
25位 中山11R 4.ガロアクリーク
26位 中山12R 11.アイリスフィール
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 2レース目のホープフルS(中山11R)は、しばらく勝ち切れていない馬や先行力の高さを活かしたいタイプが信頼できない一戦。「“同年10月以降、かつJRA、かつ芝のレース”において“着順が1着、かつ上がり3ハロンタイム順位が2位以内”となった経験のない馬」は2015年以降[0-1-0-29]と苦戦していました。

 また「“JRA、かつ1勝クラス以上のレース”において優勝経験がない、かつ出走数が2戦以上だった馬」は2015年以降[0-1-0-30]、「生産者がノーザンファーム以外、かつ“東京・京都、かつ2000m未満のレース”において優勝経験のない馬」は2015年以降[0-1-1-31]ですから、それぞれ評価を下げるべきでしょう。特に不安要素が見当たらないコントレイル・ワーケアあたりを素直に重視したいところです。

 3レース目のベテルギウスS(阪神11R)は、施行コースが阪神ダ1800mへ変更された2017年以降に限ると、5歳の馬が優勢。「馬齢が4歳以下だった馬」は2017年以降[0-0-0-5]、「馬齢が6歳以上だった馬」は2017年以降[0-1-0-12]と、それぞれあまり上位に食い込めていません。

 なお、今年の5回阪神ダ1800mは、3歳以上のレースに限ると、父にミスタープロスペクター系種牡馬を持つ馬が優勢。前走が好内容だったワイルドカードはもちろん、バンブーエール産駒のダンツゴウユウ、実績上位のメイプルブラザーあたりも面白い存在だと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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