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【阪急杯】高配当をガンガン狙っていくべき一戦!

  • 2020年02月23日(日) 18時01分

■阪急杯(G3・阪神芝1400m内)フルゲート18頭


★3行でわかる! 阪急杯 攻略の糸口

1.鞍上が継続騎乗する中穴人気馬がとにかくオイシイ!
2.基本的には内枠有利だがレースでは外枠も好内容!
3.速い上がりが大きな武器となる。前走の上がりに注目。

データ特注推奨馬
 ★現時点ではなし

 詳しくは後述するが、阪急杯はコースデータとレースデータの両面から「波乱傾向が強い」と結論づけられる一戦。1番人気馬の信頼度はそう高くはなく、4〜6番人気や7〜9番人気といった中穴がバンバン好走。昨年のスマートオーディンのように、ふたケタ人気馬が1着に激走するケースもある。ひねって買ってナンボである。

 このレースで高配当の立役者となっているのが「鞍上が継続騎乗する中穴人気馬」だ。上位人気馬については継続騎乗・乗り替わりでの成績差はそれほどないが、4〜9番人気の中穴ゾーンにおいては、明らかに「継続騎乗>乗り替わり」という結果に。ここを重視して馬券を組み立てることで、かなり効率よく高配当が狙えると思われる。

 枠番は、基本的には内枠有利。ただし、レースデータでは外枠もかなり強く、対照的に「中枠」が成績不振という結果となっている。道中のラップが厳しく、道中で揉まれやすいことが、足を引っ張っている可能性がある。中団〜後方から差す競馬をする馬ならば、外枠を割り引く必要はなさそうだ。

 あとは、最速上がり馬が素晴らしい成績を残しているのも馬券攻略につながるポイント。前走での上がり3F順位が「2位以内」の馬は、高く評価してしかるべきだ。先行勢が優勢なレースではあるのだが、最速上がりをマークできそうな馬に関しては話が別。それを読み切ることができたなら、このレースはもう当たったも同然である。

【コース総論】阪神芝1400m内 Aコース使用

・コースの要所!

★波乱傾向の強いコース。7〜9番人気など穴馬から入る馬券での勝負を推奨。
★多頭数の外枠はハッキリと不利。勝率が飛び抜けて高い内枠を重視したい。
★単勝適正回収値がもっとも高いのは中団待機組。差し優勢の傾向にあるか。





 2コーナー奥のポケットがスタート地点で、最初のコーナー進入までは十分な距離が確保されている。とはいえ、短距離戦で最後の直線が短い内回りコースでもあり、序盤から流れはけっこう速くなる。スプリント寄りかマイル寄りかでいえば、間違いなくスプリント寄りの流れ。したがって、勝ち負けに要求される適性も、スプリンター寄りである。

 注目したいのが人気別成績で、その波乱傾向はかなり強め。7〜9番人気と10〜12番人気の単勝適正回収値が100を超えているのが、その裏付けである。さすがに13番人気以下となるとかなり期待薄だが、人気薄がこれほどコンスタントに好走しているコースは珍しいはず。思いきって高配当を狙ってみたいコースといえるだろう。

 枠番は内枠有利&外枠不利。内枠である馬番1〜6番の勝率は8.0%と、中枠や外枠と比較すると2倍近い大差が出ている。信頼度はもちろん回収値の高さも申し分なく、内枠であればあるほどベターであるのは間違いなし。その割を食っているのが外枠で、こちらは信頼度、回収値、ギャップ値のいずれも低空飛行。馬場バイアスにもよるが、基本的には内枠重視の姿勢で臨むべきだ。

 最後に脚質。スプリント寄りの資質が求められるコースではあるが、こちらは中団待機組の活躍が目立っている。最速上がりをマークした馬が、連対率46.5%、単勝適正回収値217.7、複勝回収値160という素晴らしい結果を残しているのが、その証左といえる。先行勢の内容も決して悪くないが、勝ち負けに持ち込みやすいのは中団待機組のほう。後方から一気の脚で突き抜けるような馬も、意外なほどに多い。

【レース総論】阪急杯(G3) 過去10年

・レースの要所!

★レースも人気薄の好走率が高め。中穴狙いの馬券は、かなりオイシイはず。
★内枠と外枠が好成績で、中枠がイマイチ。コースデータとは傾向が異なる。
★コースよりも「前」が強いが、速い上がりが武器になるのはレースも同じ。
★年齢別では5歳以下馬が好成績。斤量は「背負っている」組を重視すべき。









 レースの平均配当は、単勝1146円、馬連4645円、3連複3万5951円。全体的に高め水準で、とくに3連複平均の高さが目立つ。これだけ見ても、けっこう波乱含みの一戦といえるだろう。人気別成績でも、好内容なのは人気サイドではなく人気薄。4〜6番人気や7〜9番人気など、中穴ゾーンの期待値が非常に高いのがみてとれる。

 人気サイドも、1番人気よりも2番人気のほうが好内容。1番人気馬の信頼度は決して高くはないので、過信は禁物だ。さすがにふたケタ人気になると信頼度は落ちるが、昨年は11番人気のスマートオーディンが後方一気で1着に激走しているなど、こちらも侮れない面がある。強力な買い材料がある馬であれば、人気を気にせず馬券に組み込んでいきたい。

 次に枠番データ。内枠が強いのはコースデータと同じだが、レースデータでは「外枠も内枠に負けず劣らず強い」という結果が出ている。馬場コンディションがいい状況で多頭数の外枠となると、つい評価を割り引きたくなるが、後方から鋭い差し脚を繰り出せるようなタイプであれば問題なし。逆に、低調な成績である「中枠」に入った馬は、人気でも少し評価を割り引きたい。

 脚質については、コースデータよりも「前」が優勢。連対馬の過半数が、4コーナーを5番手以内で回った先行勢。逃げ切った馬も過去10年で3頭いるように、全体的に先行勢の強さが目立つ内容といえる。ただし、最速上がり馬はここでもきわめて強く、複勝率57.1%、複勝回収値439と内容も文句なし。速い上がりを繰り出せることが、大きな武器となるコース&レースであるのは間違いない。

 前走での上がり3F順位別で集計したデータでも、速い脚が使える馬の「強み」が見てとれる。前走での上がり3F順位が「2位以内」だった馬は、トータル[3-2-3-28]で複勝率22.2%、複勝回収値161をマーク。こちらは、人気薄での激走例が多いのも魅力である。道中の流れが厳しくなりそうな組み合わせであれば、なおさら「買い」だろう。

 年齢別では、5歳以下の若い馬が好成績。昨年は6歳以上馬が上位を独占したが、こういったケースは稀で、今年は4歳馬や5歳馬が巻き返してくるはずだ。また、斤量を「背負う」実績馬が好結果を残しているのも、見逃せないポイント。57キロ以上を背負う牡馬は、人気薄でも必ず押さえておきたい。

 最後に騎手関連データ。今回は騎乗パターンと人気によるクロス分析の結果を掲載しているが、もっとも注目すべきは「鞍上が継続騎乗する中穴」の好内容だ。上位人気は継続騎乗・乗り替わりのどちらでも買えるが、このレースでの好走率が非常に高い中穴人気については、継続騎乗組を狙ったほうが絶対にいい。そして、ふたケタ人気の大穴については、鞍上が乗り替わる馬を重視したいところである。

【血統総論】


 種牡馬別では、ディープインパクト、ロードカナロア、ハービンジャー、ブラックタイドの産駒をプラス評価の対象とした。もっとも優秀な内容を残しているのはロードカナロア産駒で、いささか過剰人気ではあるのだがコース適性は抜群。意外だったのはハービンジャー産駒とブラックタイド産駒の強さで、人気薄での爆発力はかなりのもの。もし産駒が出走してくるようならば、要チェックだ。

★出走予定馬 総論×各論

 本来であればG2の中山記念を扱うべき週なのだが、頭数が揃ってメンバーレベルが拮抗している阪急杯のほうが、馬券的には面白いと判断した。京都金杯2着からのローテとなるダイアトニックや、長期休養明けとなるステルヴィオ、阪神カップの2着馬であるフィアーノロマーノ、持ち前の先行力でレースを引っ張りそうなマイスタイルなど、かなり悩ましい面々が出走を予定している。

 人気の中心はおそらくダイアトニックだが、波乱傾向が強く1番人気の信頼度が低めのレースであるのは前述の通り。そういった理由もあり今回は、評価も中穴人気になりそうな馬を重視する方向とした。今年も混戦模様であるのは間違いなく、波乱の目も十分にあるはず。ならばなおさら、レースやコースの傾向に準じた馬券を買うべきだ。

 というわけで、現段階でのトップ評価はハッピーアワー。前走は、京都のシルクロードSで8着という結果だった。とはいえ、常に後方待機からの「展開待ち」なので、成績が安定しないのは致し方なし。それだけに末脚のキレは十分で、芝1400mではファルコンSを制した実績もある。爆発力のあるハービンジャー産駒であることなど、プラス評価となった項目も多く、侮れない存在といえる。

 二番手評価にフィアーノロマーノ。同コースで、阪急杯よりもメンバーレベルの高い阪神カップで好走している実績は、高く評価してしかるべきだ。中団から差す競馬で結果を出せたのもプラスで、どんな流れになっても対応できるのは大きな強み。芝マイル戦を主体に使われてきたが、阪神芝1400m内で見せているコース適性の高さから、意外にスプリント適性も高いのかもしれない。

 三番手評価にジョイフル。重賞初挑戦だった前走のシルクロードSは7着に終わったが、こちらもハッピーアワーと同様に「展開待ち」の面がある馬。最後はキッチリと差を詰めており、阪神替わり&距離延長のここで変わり身を見せる可能性は十分にあるはずだ。前走よりもさらに人気を落とすならば、なおさら面白いはず。人気薄での一発を期待して、上位評価組の一角に推したい。

 以下はダイアトニック、マイスタイル、ステルヴィオ、ストーミーシーという評価の序列だが、これはあくまで特別登録前で、出走馬が完全には把握できていない段階でのもの。「鞍上が継続騎乗する4〜9番人気」という条件にどの馬が該当するかも定かではなく、最終的な評価順はここからかなり入れ替わると思われる。

 いずれにせよ、ここは高配当をガンガン狙っていける絶好のチャンス。場外ホームラン級の高配当を目指して、ブンブン振り回していく所存である。


■総論×各論・先々週の馬券回顧


煮えすぎて馬券を捨てた(#^ω^)ビキビキ

 先週の土日に「記録的大敗」を喫した不肖コバヤシ。上位に評価した3頭でキッチリ、ガチガチ人気通りの決着だったワケですが……そんな配当で負け分は取り返せぬ! つーわけて、当コラムで4番手評価だったノーブルマーズからの馬単で勝負した記憶はあるんですが……あまりに煮えすぎて馬券を紛失(恥)。いまだに精神的ダメージを引きずっているほどに、馬券が当たらない土日でございました……申し訳ない。

※コース&血統データは2015年以降、レースデータは2010年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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