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【フローラS】今年も荒れる前提で馬券を買うべき!

  • 2020年04月19日(日) 18時00分

■フローラS(GII・東京芝2000m)フルゲート18頭


★3行でわかる! フローラS 攻略の糸口

1.波乱傾向の強さはトップクラス。ヒモが紛れまくる一戦!
2.内枠がメチャクチャ強い。多いのは「差し→先行」決着。
3.1〜2月生まれが絶好調。前走芝1600m以下組は割引。

データ特注推奨馬
 ★現時点ではなし

 昨年も3連複1万3580円、3連単5万7340円とソコソコ荒れているフローラSだが、なんとこれでも過去10年の平均値以下。2017年には、12番人気のモズカッチャンと10番人気のヤマカツグレースがワンツーを決めている。人気サイドの信頼度はけっこう高いのだが、ヒモが紛れまくることで高配当を連発。おそらく今年も、波乱決着となる可能性はかなり高いはずだ。

 しっかり意識したいのが、東京開幕週の超高速馬場。いろいろと物議を醸しているが、今年もおそらくコレが出現するはずだ。その影響もあって、内枠である馬番1〜6番は飛び抜けた好成績。当然ながら人気にはなっているのだが、それ以上といえる結果を残している。内枠から先行できる人気薄の前残りを、ここは徹底的に警戒したほうがいい。

 あとは「早生まれ」が強いのもこのレースの大きな特徴。1〜2月生まれが連対馬に占める割合は、じつに70.0%にものぼる。それに次ぐのも3月生まれの馬で、4〜5月生まれはトータル[2-0-2-52]と苦戦中だ。同様に、前走で芝1600m以下戦に出走していた組も、トータル[1-1-2-41]と成績不振。前走で芝1800m以上戦に出走していた馬から買ったほうが、絶対にいいレースといえる。

【コース総論】東京芝2000m Aコース使用

・コースの要所!

★1番人気は素晴らしい勝率の高さ。人気サイドから相手が紛れることが多い。
★基本的にはやはり外枠不利。もっとも内容が良好なのは「やや内」の枠番。
★意外に先行勢が踏ん張っているコース。高速馬場ならば前重視がベターか。





 スタート直後に急カーブという特殊なコース形態で、ファンにも「外枠不利」が知れ渡っている東京芝2000m。中団待機組ならばまだしも、外枠に入った先行勢は本当にキツい。対照的に内枠に入った馬は、先行してよし、差してよし。何事においてもそうだが、取れる選択肢が多いほうが有利に決まっている。GIも開催されるコースではあるが、きわめてクセが強い部類といえる。

 人気別成績では、1番人気の強さが目立つ。[16-5-2-14]で勝率43.2%と、多頭数でもしっかり勝ちきっているのは高く評価できるポイントだ。2〜3番人気も内容は良好で、基本的には人気サイドが強いコース。人気薄では7〜9番人気が面白そうだが、ふたケタ人気の超人気薄の激走もけっこう多く、ヒモはかなり紛れている印象を受ける。人気サイドから手広く流す投網のような馬券で、大物を待つのもアリだろう。

 次に枠番だが、単純に内外で比較したデータでは、やはり信頼度にかなり大きな差が出ている。馬番17〜18番の成績は意外によかったりするのだが、形態から考えても、内枠有利&外枠不利で当然といえるコース。外枠に入った馬に対する評価は、相応の割引が必要だろう。ちなみに、内容がもっとも優秀なのは「やや内」である馬番5〜8番である。

 最後に脚質について。最後の直線が長い瞬発力型のコースで、かなり差し優勢とのイメージが強いのだが、実際は先行勢の踏ん張りが目立っている。上がり最速馬が好成績であるように「差せる」コースではあるのだが、超高速馬場になって、後方からでは絶対に届かないようなケースが増えているのも事実。開幕週であるのを考えても、ここは「前」重視のスタンスのほうが、好結果を呼び込めそうだ。

【レース総論】フローラS(GII) 過去10年

・レースの要所!

★人気サイドは強いが相手はコースデータ以上に紛れる。手広く流すのが吉か。
★内枠が猛烈に強い一戦。人気馬が好走しているが人気薄の激走も非常に多い。
★差し→先行決着が多いレース。前走重賞組は意外にアテにならないので注意。
★前走芝1600m以下戦の馬は軽視が基本。早生まれの馬が非常に強いのも特徴。









 レースの平均配当は、単勝1022円、馬連1万6222円、3連複5万5113円。これは、数ある重賞のなかでもトップレベルの高さだ。上位人気はそれなり以上の結果を残しているのだが、その場合でも相手が「思いっきり」紛れるのがこのレース。今年も、ある程度の波乱を前提に、馬券を買ったほうがいいはずだ。いちばんアテになるはずの「人気」というファクターが、ここまで機能しないレースも珍しい。

 枠番データにも、かなり大きな偏りが見られる。開幕週のせいかコースデータ以上に内枠有利&外枠不利で、人気薄での激走例も内枠である馬番1〜6番に集中。平均人気差が非常に大きいので高信頼度であるのは当然なのだが、それでいて人気以上の結果を出しているのだから素晴らしい。ここはレースデータ重視で、枠番に関しては「内であればあるほどベター」と考えていいだろう。

 脚質については「勝つことが多いのは差し馬」で「2〜3着には先行勢が残るケースが多い」というのが結論。ご覧のとおり、勝率や単勝適正回収値が高いのは差し馬、連対率、複勝率、複勝回収値が高いのは先行勢である。もっとも安定感があるのは中団待機組なのだが、だからといって差し優勢とはいえない内容。もっとも多い「差し→先行」決着を、どのような組み合わせで買うかが重要となりそうだ。

 前走クラス別成績では、格上であるはずの前走GIII組が大不振。逆に、1勝クラスや未勝利を勝って出走する馬が好内容となっている。これも、フローラSが荒れている要因だろう。前走距離別では、前走で芝1800m以上戦に出走していた組が好成績。前走が芝1600m以下で、なおかつ6番人気以下だった馬は、そのすべてが4着以下に沈んでいる。人気も穴も、狙うべきは前走が芝1800m以上だった馬だ。

 面白いのが生月別成績。これほどハッキリとした差が出てくるとは思わなかったのだが、かなり早生まれである1〜2月生まれの馬が、他を圧倒している。信頼度の差は歴然で、過去10年の連対馬20頭のうち、じつに14頭までが1〜2月生まれだった。そして最後に騎手関連データだが、こちらは目立った特徴なし。関東所属騎手の頑張りが感じられる程度で、大きな成績の偏りなどは見られなかった。

【血統総論】


 血統面では、キングカメハメハ産駒とヴィクトワールピサ産駒をプラス評価の対象とした。ディープインパクト産駒も信頼度は高いが、回収値の低さやギャップ値の大きなマイナスから、そこまでコース適性が高くはないと判断。レースの性質を考えると、一発がありそうなハービンジャー産駒あたりのほうに魅力を感じる。

★出走予定馬 総論×各論

 オークストライアルに、今年もなかなか難解なメンバーが顔を揃えそうだ。人気の中心は、おそらく京成杯2着のスカイグルーヴ。それに続くのが、フラワーCの2着馬レッドルレーヴだろう。しかし、そこから先は混沌としている。想定の段階でもフルゲート近い頭数が出走を予定しており、馬券的にも面白い一戦となりそう。クラシックへの切符をかけた激闘を期待したい。

 枠番が超重要ではあるのだが、それは現時点では把握しようもない。枠番次第でここから評価が大きく上下するという条件付きではあるが、現時点ではレッドルレーヴフアナルトロヴァイユリヴァージュの4頭が上位評価組。スカイグルーヴは「その次」の評価順となった。

 上位評価組は、ここで好走できるプロフィルを有しているのは間違いなし。人気がなくとも、このレースに関してはまったく問題ないはずだ。人気よりも枠番や生月などを重視して、高配当が狙える馬券を買うべきレース。筆者もここはブンブン振り回して、場外ホームラン級の馬券を狙っていく所存だ。


■総論×各論・先々週の馬券回顧



だからなぜ単勝を買わない(#^ω^)ビキビキ

 どーもー馬券下手でーす……って2週連続やないかーい! トップ評価のデアリングタクトが勝ったというのに、なぜか勝負馬券は「手広い3連単」で、しかも2着と3着はどっちも評価が低かったので入れていないという(猛省)。それにしても、エピファネイア産駒がこのコースで見せている適性の高さは本当にすごい。今年の2歳戦でも、コレは覚えておいて損はなしでしょう。

※コース&血統データは2015年以降、レースデータは2010年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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