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【ヴィクトリアマイル】高速馬場での実績と気候の適性がポイント/三宅誠

  • 2020年05月15日(金) 18時00分

2015年には3連単20,705,810円のGI史上最高払戻金を記録(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規


 春のマイル女王を決めるヴィクトリアマイル。

 15年には3連単20,705,810円のGI史上最高払戻金を記録するなど、馬券は超難解のレース。

 土曜は雨の予報となっているが、日曜は晴れて気温も上がり、現時点では高速馬場での決着が予想されている。

 ここでは過去10年間の中で、高速馬場決着となった年の分析や気候成績を中心に、注目馬を抽出していきます。

・過去10年の人気別成績
・1番人気馬【2・3・0・5】
・2番人気馬【1・0・1・8】
・3番人気馬【0・1・2・7】
・4番人気馬【1・1・0・8】
・5番人気馬【2・0・1・7】
・6番人気馬【1・0・1・8】
・7番人気〜【3・5・5・105】

・過去10年の気候
暖:8回
暑:2回

 1番人気は2勝を含む5連対だが、最後の勝利は13年。2番人気は11年の1勝のみ、3番人気は未勝利に対し、5番人気以下の馬は6勝を挙げている。12年以降は7番人気以下の馬が毎年馬券圏内に食い込むなど、過去10年で激走馬15頭と、高配当が期待できるレースとなっている。

○注目ポイント

1.1分30〜32秒台前半の決着となった9年間での連対馬18頭中10頭が
準オープン以上のマイル戦で1分31〜33秒台のタイムで連対実績を残している。

11年 2人気1着 アパパネ(10年桜花賞、1人気1着 1:33.3)
   1人気2着 ブエナビスタ(10年ヴィクトリアM、1人気1着 1:32.4)
12年 7人気2着 ドナウブルー(12年京都牝馬S、2人気1着 1:33.8)
13年 12人気2着 ホエールキャプチャ(12年ヴィクトリアM、4人気1着 1:32.4)
14年 11人気1着 ヴィルシーナ(13年ヴィクトリアM、1人気1着 1:32.4)
15年 12人気2着 ケイアイエレガント(15年京都牝馬S、9人気1着 1:33.9)
16年 7人気1着 ストレイトガール(15年ヴィクトリアM、5人気1着 1:31.9)
   1人気2着 ミッキークイーン(16年阪神牝馬S、1人気2着 1:33.1)
18年 8人気1着 ジュールポレール(17年うずしおS、1人気1着 1:33.8)
19年 4人気2着 プリモシーン(19年ダービー卿CT、3人気2着 1:31.7)

2.馬券圏内30頭中21頭が暖〜酷暑で2勝以上を挙げている。

3.前年馬券圏内の馬が、翌年も連対に入るリピート好走が6度あり。


■プロフィール
三宅誠(みやけまこと)
 季節馬の激走を体系だって明らかにした気象予報士。レース気温のデータベースを構築、データ分析によって穴馬を導き出すまったく新しい競馬理論。独自のデータを持つ強みを生かして、『競馬王』「激走判定リスト」で推奨馬の年間回収率100%超(14年度)を達成した。『競馬王』で連載中、公式ホームページは「競馬天気」。

 独自データベースは馬場レベルを7分類、気候レベルを5分類。馬場:良(水少/水多)、稍重(水少/水多)、重(水少/水多)、不良。気候:寒、涼、暖、暑、酷暑。

「スポーツ気象」の分野でパイオニア的な存在、スポーツ中継で新しいコンテンツを生み出し、テレビ素材として幅広く浸透している。

高回収率をたたき出す馬券のプロたちは、どのような視点で重賞レースにアプローチをしているのか。ときに冷静に、ときに大胆に直球勝負で攻める予想家たちの熱き見解は必見。 関連サイト:ウマい馬券

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