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阪神JF組の扱い方

  • 2005年12月12日(月) 23時50分
 フェアリーS・創設以来の過去11回に出走した馬について前走レース別成績を調べると、阪神JF(阪神3歳牝馬Sを含む)組が[4-5-3-13]トップとなっている。その回収率は単勝が94%・複勝が137%だから、悪くない選択肢と言えるだろう。

 ただ、皆さんご存知のようにこのローテには00年から大きな変更が加わった。それまで中2週だったものが、中1週になったわけだ。

 中2週時代は[2-4-2-5]で回収率が単50%・複183%。中1週になったからだと[2-1-1-8]で単141%・複87%となっている。連対率の落ち込みはかなり大きい。

 ローテーションとして中1週のほうがしんどいことは確かなので、「もはや阪神JF組にうまみなし」と考えるのもひとつの手だろう。また実際、昨年は2番人気だったカシマフラワーが3着に入っただけで、残り3頭はいいところがなかった。

 ただ、3年前は阪神JF組がワンツーを決めているし、一昨年は唯一の該当馬だったマルターズヒートが3馬身差の圧勝を収めている。

 もともと阪神JF組というのは、フェアリーSで人気になる馬だけが強い傾向にあり、穴らしい穴はマイネアメジスト(99年11番人気3着)。くらいしかいない。

 1番人気になった馬は[2-1-0-1]、2番人気は[1-1-1-1]、3番人気[0-3-0-0]だから、そのレベルになる馬か、あるいは阪神JF組の人気最上位馬を中心に取るというのが無難かもしれない。本命党の人にとっては特にそうだ。今年の場合はエイシンアモーレということになるだろう。

 一方、中1週になってからの好走馬を見ると、ホワイトカーニバル(エーデルワイス賞2着)、ソルティビット(ダートで新馬勝ち)、マルターズヒート(同)、カシマフラワー(エーデルワイス賞優勝)とダートに実績のある馬ばかり。今年は該当馬がいないが、来年以降はこの辺りもヒントになりそうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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