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タピッツフライの貴重な血をぜひ産駒に伝えてほしい

  • 2020年10月05日(月) 18時00分

先週の血統ピックアップ


・10/4 スプリンターズS(GI・中山・芝1200m)
 後方を追走したグランアレグリアが直線で大外から突き抜けました。モズスーパーフレアが刻んだラップは前半3ハロン32秒8。ビアンフェに競られたことでこの馬場にしては超ハイペースとなり、後方にいたグランアレグリアに味方する形となりました。もちろん、ペースに恵まれたから勝ったわけではありません。ロードカナロアやサクラバクシンオー級のインパクトを感じさせる圧勝であり、安田記念でアーモンドアイを差し切った実力は本物でした。

 父ディープインパクトはJRAで行われた平地GI(2018年のJBCレディスクラシックを含む)を58勝していますが、芝1200mは初めて。これで芝で行われるすべての距離のGIで勝ち馬を出したことになります。

 今回の馬体重は504kg。デビュー戦から46kgも増えており、著しい充実ぶりがうかがえます。母タピッツフライは北米でジャストアゲームS(米G1・芝8f)、ファーストレディS(米G1・芝8f)などを制した芝の一流馬で、芝8ハロンを1分32秒34で勝ったようにスピード能力の高い馬でした。残念ながら2年前、11歳の若さで他界しています。生存する仔はグランアレグリアのみ。同馬にはこの貴重な血をぜひ産駒に伝えてほしいものです。

・10/3 シリウスS(GIII・中京・ダ1900m)
 古馬初対戦ながら単勝1.7倍の断然人気に推されたカフェファラオが中団から伸びて快勝しました。前走、大井競馬場で行われたジャパンダートダービーではまさかの7着と惨敗しましたが、これでJRAでは4戦全勝です。父アメリカンファラオは現役時代に米三冠を制し、ブリーダーズCクラシックをレコード勝ちした名馬で、種牡馬としても昨年の米ファーストシーズンサイアーチャンピオンとなっています。産駒はアメリカとヨーロッパ双方の芝重賞を制し、むしろ芝向きの適性が見て取れます。ただ、JRAでこれまでに挙げた12勝のうち11勝はダート(残る1勝はリフレイムの新潟芝新馬戦)。他に大井競馬場でダノンファラオがジャパンダートダービーを制しています。日本の砂に合うタイプであるのは間違いないでしょう。休み明けのハンデ戦、しかも初の古馬相手だったこともあり、ユニコーンSのようなインパクトは感じられませんでしたが、これを使って良くなることでしょう。

今週の血統注目馬は?


・10/10 オパールS(L・京都・芝1200m)
 登録馬の父のなかで京都芝1200mに強い種牡馬はロードカナロア。連対率28.6%は、2010年以降に当コースで産駒が20走以上した61頭の種牡馬のなかで第1位。このレースには産駒のアスタールビー、エイシンデネブ、メジェールスー、ヤマカツマーメイドの4頭が登録しています。どれも能力が高く迷うところですが、週末は雨模様なので、ここ3走は重賞挑戦で二桁着順の大敗を喫しているものの、道悪実績のあるメジェールスーは一発の魅力があります。母エイジアンウインズはヴィクトリアマイルの勝ち馬です。

今週の血統Tips


 日本時間の10月4日(日)夜、フランスのパリロンシャン競馬場で行われた凱旋門賞は、単勝5番人気(フランスでは3番人気)のソットサス(牡4)が快勝しました。昨年の3着馬で、道悪上手という強みを活かした見事な勝利でした。その父シユーニはフランスのトップ種牡馬。この勝利によって2020年の仏リーディングサイアーの座を確定的にしました。母の父として定評のあるピヴォタルを父に持ち、父のラインをさかのぼると名種牡馬ヌレイエフに達します。ヌレイエフは大種牡馬サドラーズウェルズの4分の3同血(父が同じで母同士が親子)で、日本向きでもあるので多くの名馬に含まれています。たとえば、アーモンドアイはヌレイエフ5×3です。

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netkeibaでもおなじみの血統評論家・栗山求氏が血統の面白さを初心者にもわかりやすくレクチャー。前週の振り返りや、週末行われるレースの血統的推し馬、豆知識などを通して解説していきます。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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