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【菊花賞予想】菊花賞は良馬場だと先行力の高さを活かしづらい

  • 2020年10月24日(土) 19時00分
 前回10月18日のWIN5は3069万2920円の高額配当決着。2レース目の大原S(京都10R)を単勝オッズ1.9倍(1番人気)のレイパパレが、5レース目の秋華賞(京都11R)を単勝オッズ1.4倍(1番人気)のデアリングタクトが制した一方、残る3レースはそれぞれ単勝オッズ53.1倍(13番人気)、14.7倍(6番人気)、37.5倍(8番人気)の馬が優勝を果たしました。

 先週の当コラムで「最近のWIN5は単勝オッズ1倍台の断然人気馬がしっかり期待に応えている」と指摘しており、前回もその流れに沿った結果となったわけですが、ここまでメリハリのある決着をイメージしていた方は多くないでしょう。最終的な的中票数は21票。このうち何割かは、大原Sと秋華賞で一頭勝負を敢行し、残るレースを手広く押さえるような買い方だったんじゃないかと想像しています。

 明日10月25日のWIN5は総出走頭数が77頭、総組み合わせ数が76万9824通り(土曜12時現在)。5レース中3レースが“フルゲート”の18頭立てとなったものの、残る2レースは12頭立て以下の少頭数です。


【2020年10月25日発売分の1点予想】

東京10R 7.レッドアステル
京都10R 9.アカネサス
新潟11R 18.ヒロイックアゲン
東京11R 5.スワーヴアラミス
京都11R 3.コントレイル


【1レース目 甲斐路S(東京10R)】

 昨年の4〜5回東京芝2000mは、3歳以上のレースに限ると、極端に先行力の低い馬が不振。「前走の4コーナー通過順が11番手以下だった馬」は[1-0-0-10]とあまり上位に食い込めていません。今開催も現在のところ同様ですし、スパイラルダイブらは評価を下げるべきでしょう。

 カントル・グレンガリー・ショウナンバビアナ・ミスティックグロウあたりも侮れませんが、やはり有力候補はレッドアステル。休養明け2戦目の今回は素直に信頼して良いと思います。


【2レース目 桂川S(京都10R)】

 若い馬を重視した方が良さそう。「馬齢が6歳以上の馬」は2015年以降[0-0-0-27]、「調教師の所属が美浦、かつ馬齢が4歳以上の馬」は2015年以降[0-0-0-16]と、それぞれ苦戦していました。

 これらの傾向から強調できるのはアカネサス・コンパウンダー・ジュランビル・ショウナンアリアナ・ファーストフォリオ・ファストフォースあたり。展開が味方しそうなアカネサスは特に楽しみです。


【3レース目 ルミエールAD(新潟11R)】

 近年は“関西馬”が不振。「調教師の所属が栗東の馬」は2017年以降[0-0-0-20]なので、あまり強調できません。ダイメイプリンセス・ファストアズエバー・ボーンスキルフルらは過信禁物と見るべきでしょう。

 さらに「枠番が1〜3枠の馬」は2017年以降[0-0-1-17]、「“前年以降、かつ新潟芝1000m直のレース”において3着以内となった経験のない馬」は2017年以降[0-1-0-20]。ビリーバーをはじめとする内寄りの枠に入ってしまった馬、そして新潟芝1000m直のレースを主戦場としてこなかった馬は、評価を下げるべきだと思います。

 注目は好枠を活かせそうなカッパツハッチ・ヒロイックアゲンあたり。勢いのあるヒロイックアゲンは最優先で押さえたいところです。


【4レース目 ブラジルC(東京11R)】

 年明け以降の戦績がポイント。「“同年、かつJRA、かつ2100m未満、かつオープンクラスのレース”において5着以内となった経験のない馬」は2013年以降[0-1-1-47]でした。グレートタイム・ロードゴラッソらを信頼し過ぎないよう心掛けるべきでしょう。

 なお「前走の着順が8着以下だった馬」は2013年以降[1-3-0-45]。大敗直後の馬も信頼できません。

 通常の式別ならばハヤヤッコ・アポロテネシー・カラクプアあたりも面白い存在ですが、WIN5は実績上位のスワーヴアラミスを素直に中心視すべきだと思います。


【5レース目 菊花賞(京都11R)】

 前走好走馬が圧倒的に優勢。「前走の着順が4着以下だった馬」は2013年以降[0-1-1-54]ですから、ディープボンドらは割り引きが必要です。

 また「“同年4月以降、かつJRA、かつGI・GIIのレース”において4着以内となった経験のない馬」は2013年以降[1-0-2-59]といまひとつ。皐月賞以降に施行された格の高いレースで善戦していない馬は安定感を欠いていました。

 あとは脚質も明暗を分けそう。2013年以降、かつ馬場状態が良だった年に限ると、「前走の上がり3ハロンタイム順位が4位以下だった馬」は[1-0-0-40]と苦戦しています。現在の馬場状態や天気予報を見る限り、バビットをはじめとする先行力の高さを活かしたいタイプは強調できません。

 今年はヴェルトライゼンデ・コントレイル・サトノフラッグ・ロバートソンキーあたりが有力候補。ただ、単勝で保険を掛けることもできる5レース目ですし、予算に余裕がなければコントレイルの一頭勝負を基本線とするべきでしょう。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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