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【天皇賞・秋予想】天皇賞・秋は馬齢や馬格で大胆に絞り込める

  • 2020年10月31日(土) 19時00分
 前回10月25日のWIN5は8万4020円の低額配当決着。1レース目の甲斐路S(東京10R)を単勝オッズ1.9倍(1番人気)のレッドアステルが、5レース目の菊花賞(京都11R)を単勝オッズ1.1倍(1番人気)のコントレイルが制したうえ、残る3レースのうち2レースでも単勝2番人気の馬が優勝を果たしました。

 なお、4レース目のブラジルC(東京11R)で単勝オッズ2.0倍(1番人気)のスワーヴアラミスが5着に敗れたものの、最終的な単勝オッズが1倍台だったのは前出のレッドアステルとコントレイルだけ。9月20日から続く「WIN5対象レースで単勝オッズ1倍台の支持を集めた馬」の連勝記録は8まで伸びています。こうした“流れ”はもうしばらく続いていくのかもしれません。

 また、前回10月25日のWIN5は発売金額が10億6677万6100円。キャリーオーバーなしの回が10億円を超えたのは9月27日以来で、今年の秋季競馬に入ってから2度目です。その前は2012年12月23日(11億3973万3900円)だったわけで、売り上げの好調ぶりがうかがえる数字と言って良いんじゃないでしょうか。ちなみに、前回の“10億円超え”である9月27日も、4レース目の神戸新聞杯(中京11R)にコントレイルが出走していました。

 明日11月1日のWIN5は総出走頭数が72頭、総組み合わせ数が58万608通り(土曜12時現在)。レースごとの出走頭数に結構な差があります。


【2020年11月01日発売分の1点予想】

京都10R 7.ハギノリュクス
東京10R 14.メディクス
福島11R 12.ブランクエンド
京都11R 8.ボッケリーニ
東京11R 9.アーモンドアイ


【1レース目 栞S(京都10R)】

 昨年の4〜5回京都ダ1900m、かつ2勝クラス以上のレースは、前走で今回より短い距離のレースを使っていた馬が優勢。「前走の距離が1900m以上だった馬」は[0-1-0-10]とあまり上位に食い込めていません。今年の4回京都ダ1900mもクラスを問わず同様。シャンパンクーペらは過信禁物です。

 トイガー・キッズアガチャー・グトルフォスあたりも侮れませんが、やはり注目は3連勝中のメイショウカズサ・ハギノリュクス。いずれも高く評価すべきでしょう。


【2レース目 秋嶺S(東京10R)】

 今年の4回東京ダ1300m、かつ新馬を除くレース(10月25日終了時点)は、先行力の高さを活かしたいタイプが不振。「前走の4コーナー通過順が4番手以内だった馬」は[1-0-0-10]と安定感を欠いていました。ファビュラスギフト・フィールドセンスらは評価を下げるべきでしょう。

 チャンスがありそうなのはルガールカルム・キラーコンテンツ・メリーメーキング・メディクスあたり。昇級初戦の前走が好内容だったメディクスは素直に信頼して良いと思います。


【3レース目 福島民友C(福島11R)】

 馬齢や近走成績を素直に評価したい一戦。「馬齢が5歳以上、かつ“同年、かつJRA、かつオープンクラス、かつ出走頭数が12頭以上のレース”において2着以内となった経験のない馬」は2015年以降[1-1-0-44]でした。ハイランドピークらはあまり強調できません。

 また「前走の4コーナー通過順が1番手だった馬」は2015年以降[0-0-0-9]。4歳ですが、スマートセラヴィーも割り引きが必要です。

 今年はオーヴェルニュ・ダイシンインディー・サンデーウィザード・ブランクエンドあたりが有力。大外枠がプラスに働きそうなブランクエンドは特に期待できるんじゃないでしょうか。


【4レース目 カシオペアS(京都11R)】

 直近のパフォーマンスとキャリアがポイント。「前走の着順が2着以内だった馬」は2011年以降[5-3-2-4]と堅実ですし、「前走の着順が3着以下、かつ出走数が22戦以上だった馬」は2011年以降[0-1-4-66]と苦戦しています。

 さらに「前走の馬体重が460kg未満だった馬」も2011年以降[1-1-1-30]。馬格のない馬は期待を裏切りがちでした。

 面白そうなのはコスモカレンドゥラ・ブレイキングドーン・ボッケリーニ・ワイプティアーズ・ヴァンケドミンゴ・レッドガランあたり。ボッケリーニにはコース適性などの面からも魅力を感じますが、手広く押さえるに越したことはないかもしれません。


【5レース目 天皇賞(秋)(東京11R)】

 近年の好走馬は4〜5歳馬ばかり。「馬齢が6歳以上の馬」は2016年以降[0-0-0-18]なので、キセキをはじめとする高齢馬は過信禁物です。

 あとは馬格も重要。「前走の馬体重が480kg未満だった馬」は2016年以降[0-0-1-15]ですから、ダノンキングリー・クロノジェネシスらは評価を下げるべきでしょう。

 なお「“前年以降、かつJRA、かつGIのレース”において“着順が1着、もしくは1位入線馬とのタイム差が0.2秒以内”となった経験のない馬」は2016年以降[0-0-0-25]。ビッグレースで善戦したことのない馬は上位に食い込めていませんでした。

 これらの傾向から強調できるのはフィエールマン・アーモンドアイ・ダノンプレミアムの3頭。もっとも、単勝で保険を掛けることができる5レース目ですし、特殊な事情でもない限りはアーモンドアイの一頭勝負を基本線にすべきだと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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