重賞に関するデータを書いていると「書いた途端に例外が…」というケースも少なくないが、一方でピタリとはまることもある。
予想全体が当たったというわけではないが、昨年出した重賞本の指摘で05年にもきっちり通用したのが、日経新春杯の重ハンデ馬の扱いだ。
昭和56年から別定戦となっていた日経新春杯がハンデ戦に戻ったのは平成6年のことである。
それ以降、まず平成14年までの間に57.5kg以上の斤量を課された馬は6頭いたのだが、この6頭はいずれもGIで3着以内の実績があった。そして日経新春杯での成績も[3-2-0-1]と安定していたのである。
平成15年には一気に3頭が57.5kg以上を背負い、そのうち有馬記念で3着したばかりのコイントスは2着と馬券に絡んだ。エアエミネムは菊花賞3着があったがここでは6着。GIで馬券に絡んだことがないのに57.5kgを背負ったスエヒロコマンダーは11着と大敗した。
その後はスエヒロコマンダータイプというか、GIで3着以内になっていないのに日経新春杯ではそこそこ背負うという馬が続く。平成16年にはタガノマイバッハが2番人気14着。チアズブライトリーも4番人気で6着と掲示板を外した。
昨年、平成17年にこのパターンにはまったのはナリタセンチュリーとマイソールサウンド。ともにGI好走のないまま58kgを背負わされ、1番人気9着と5番人気7着に惨敗している。
どうも、GIIでポンと勝った実績が効いて背負っているタイプは日経新春杯で弱く、GI実績のある馬は斤量を克服できる傾向にあるようだ。
実はこのコラムを書いているのは先週が変則開催であったため特別登録の出る前。当然ハンデも発表になっていない。よって今年この傾向が適用できるか分からないまま書いているのだが、他のハンデGIIを予想する時も含めて「斤量の原因」に目を向けてみる価値はあるような気がする。