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エリザベス女王杯は前走の内容やキャリアが重要

  • 2020年11月14日(土) 19時00分
 前回11月8日のWIN5は440万3170円の配当で決着。単勝オッズ5倍未満の支持を集めた馬は計10頭いましたが、優勝を果たしたのはみやこS(阪神11R)のクリンチャーだけでした。1〜3レース目を勝った3頭がいずれも単勝オッズ10倍以上の伏兵でしたし、早い段階で望みを絶たれてしまった方が多いんじゃないでしょうか。

 なお、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約785万円。実際の配当はその半分程度にとどまっています。オッズを分析してみると、どこかに大きな歪みがあったわけではなく、優勝馬の大半が「WIN5では単勝よりもちょっとだけ厚めに支持を集めている」という状態だったようです。早めに不的中が確定して長く楽しめなかった方はもちろん、的中まで辿り着いた方にとっても、微妙に不満の残る結果だったかもしれません。

 明日11月15日のWIN5は総出走頭数が83頭、総組み合わせ数が125万3376通り(土曜12時現在)。出走取消等がなければ総組み合わせ数は歴代4位タイという、非常に難度の高い回となりました。


【2020年11月15日発売分の1点予想】

東京10R 15.グレートウォリアー
阪神10R 3.レシプロケイト
福島11R 3.バイオスパーク
東京11R 10.ダノンチェイサー
阪神11R 6.ノームコア


【1レース目 秋色S(東京10R)】

 今年の4〜5回東京ダ1400m、かつ1勝クラス以上、かつ馬場状態が良・稍重のレース(11月14日終了時点)は内枠不利。「馬番が1〜4番の馬」は[0-0-0-27]です。アイアムハヤスギル・イメルらは過信禁物と見るべきでしょう。

 チャンスがありそうなのはアヴァンティスト・メイショウハナモリ・セイウンクールガイ・グレートウォリアーあたり。キャリアの浅いグレートウォリアーは相応に高く評価すべきだと思います。


【2レース目 オータムリーフS(阪神10R)】

 キャリアが豊富過ぎる馬は不振。「出走数が23戦以上の馬」は2014年以降[0-1-1-44]と勝ち切れていません。

 あとは年明け以降の戦績も重要。「“同年、かつJRA、かつダのレース”において1着となった経験のない馬」は2014年以降[0-2-0-44]と苦戦していました。ヴァニラアイスらは割り引きが必要です。

 今年はレシプロケイト・テーオーターゲット・ヒラソール・ハーグリーブス・スマートセラヴィーあたりが有力候補。コース替わりがプラスに働きそうなレシプロケイトは特に期待できるんじゃないでしょうか。


【3レース目 福島記念(福島11R)】

 実績馬と若い馬が中心。「“同年、かつJRA、かつ重賞、かつ出走頭数が15頭以上のレース”において3着以内となった経験がない、かつ馬齢が5歳以上の馬」は2016年以降[0-0-0-40]なので、軽視した方が良いと思います。

 また「前走との間隔が中12週以上だった馬」は2016年以降[0-0-0-9]、「前走の条件がGI・GIIのレース以外、かつ前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.5秒以上だった馬」は2016年以降[0-0-0-29]。臨戦過程に不安がある馬も信頼できません。

 これらの傾向から強調できるのはトーラスジェミニ・バイオスパーク・アドマイヤジャスタ・テリトーリアル・ヴァンケドミンゴ・ドゥオーモあたり。予想されるレース展開も加味すると、休養明け2戦目のバイオスパークが楽しみです。


【4レース目 オーロC(東京11R)】

 キングマンボ系種牡馬の産駒と前走好走馬が優勢。「父がキングマンボ系以外の種牡馬、かつ前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.5秒以上だった馬」は2016年以降[1-0-1-38]でした。スマイルカナらは評価を下げるべきでしょう。

 さらに「“同年、かつJRA、かつ1400m、かつ出走頭数が16頭以上のレース”において2着以内となった経験がない、かつ出走数が12戦以上の馬」は2016年以降[0-0-1-43]。ケイデンスコールなど、この距離や多頭数のレースに対する適性が心許ない馬は過信禁物だと思います。

 注目したいのはダノンチェイサー・プールヴィル・ザイツィンガー・カリオストロあたり。前走に引き続き1400mのレースを使ってきたダノンチェイサーは絶好の狙い目かもしれません。


【5レース目 エリザベス女王杯(阪神11R)】

 実績を素直に評価した方が良さそう。「“前年以降、かつJRA、かつGI・GIIのレース”において“着順が1着、もしくは1位入線馬とのタイム差が0.0秒”となった経験のない馬」は2016年以降[0-0-0-42]と苦戦していました。

 あとは「前走の4コーナー通過順が3番手以下、かつ前走の着順が4着以下だった馬」も2016年以降[0-0-0-24]と3着以内なし。リアアメリア・ラヴズオンリーユーらは割り引きが必要です。

 なお「出走数が16戦以上の馬」は2016年以降[0-3-0-32]。センテリュオ・ラッキーライラックあたりも信頼し過ぎないよう心掛けるべきでしょう。

 面白そうなのはノームコア・ウインマリリンの2頭。いずれもこのレースは合っていると思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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