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【中山金杯予想】前走から斤量増となる馬を徹底的に狙え!

  • 2020年12月27日(日) 18時00分

■中山金杯(GIII・中山芝2000m)フルゲート17頭


★3行でわかる! 中山金杯 攻略の糸口

1.斤量増の馬が非常に強い。ハンデ56.5キロ以上馬◎!
2.かなり堅いので夢馬券は望み薄。前走5着以内馬を重視。
3.Cコース替わりで内&前が有利に。関西の馬と騎手が○

データ特注推奨馬
 ★現時点ではなし


 競馬ファンの「一年の計」は、元旦ではなく金杯にあり。新型コロナウイルスの影響で、今年は仕事始めが例年よりも遅くなる人が多いはずで、なおさら注目度の高い一戦となりそうである。時節柄、つい穴を狙いたくなるレースなのだが、近年の中山金杯は「かなり堅い」傾向なので、くれぐれもご注意を。夢馬券を狙うならば、京都金杯(今年は中京開催)のほうが向いている。

 中山金杯で目立っているのが、前走から「斤量増」となる馬の強さだ。特注データとして当欄で掲載しているものを見ていただきたいのだが、トータル[9-4-5-12]で複勝率60.0%、複勝回収値124という素晴らしい成績。過去10回の勝ち馬のうち、9頭までが前走から斤量増で出走した馬なのである。また、ハンデも明らかに「背負っている組」のほうが好成績。ハンデ56.5キロ以上馬に限れば、トータル[6-3-4-22]という結果となる。

 そしてもう1点、レース結果に大きな影響を与えているのが「A→Cコース替わり」だ。今年も例年通りここでCコースに替わるのだが、その結果かなり内枠有利&先行勢優勢となる傾向にある。本来、中山芝2000mは枠番による成績差の少ないフラットなコースで、中団からの差しも十分に届くのだが、中山金杯に関しては内枠に入った馬と先行勢を重視したほうが、好結果を呼び込めることだろう。

 あとは、ハンデ戦でも前走大敗からの巻き返しはきかず、前走5着以内馬が毎年2頭は馬券絡みすること、ホームの関東勢よりも、アウェイである関西馬や関西所属騎手&外国人騎手のほうが強いことなども、このレースの特徴だ。現時点ではジャッジできないファクターが多すぎるので、データ特注推奨馬は「なし」とさせていただいた。

【コース総論】中山芝2000m Cコース使用

・コースの要所!

★1番人気は信頼度と回収値の両方が高い。人気薄では10〜12番人気が狙い目か。
★枠番は基本的にフラット。内枠有利ではなく外枠でも評価を割り引く必要なし。
★勝率が高いのは中団から差す馬で、2〜3着には先行勢が残るパターンが多い。





 年末にはGI・ホープフルSも開催された中山芝2000m。4コーナーから直線に入ったところがスタート地点なので、最初のコーナー進入まで400m以上と、十分な距離がある。また、スタート直後に急坂があるのもあって、序盤から速いラップが刻まれるケースはまれ。前半はゆったり流れて、バックストレッチの下り坂のあたりからピッチが上がる流れになることが多い。

 まずは人気別成績だが、1番人気は[16-7-4-13]としっかり勝ちきっており、連対率57.5%と信頼度の高さも申し分なし。回収値の高さも十分で、かなり優秀な内容といえる。2〜3番人気も悪くない内容で、人気サイドの信頼度が高めのコースである。穴では、7〜9番人気の「1着」狙いや、10〜12番人気の「2〜3着」狙いが面白そう。相手は、それなりに紛れている印象を受ける。

 枠番は「基本的には」フラット。中山芝は内枠が有利である場合が多いのだが、芝2000mに関しては、外枠でも評価を割り引く必要はまったくない。ただし、時期による馬場バイアスが強いのも中山芝の特徴で、しかもここはA→Cコース替わりのタイミング。極端なほどに内枠有利となるケースも、十分に考えられる。

 脚質は、勝率が高いのが中団から差す馬で、連対率や複勝率が高いのが先行勢。つまり、「差し→先行」決着が多いということだ。上がり最速の馬が好成績を残しているように、決め脚の鋭さも求められるコース。ただし、こちらも馬場バイアスの影響はかなり受ける。金杯は前日に開催がないので、当日メインレースまでに馬場の傾向をしっかり見定めておく必要がありそうである。

【レース総論】中山金杯(GIII) 中山過去10回

・レースの要所!

★人気サイドが強く7番人気以下[0-3-3-91]と不振。極端な穴狙いは避けるべき。
★平均人気差を考慮しても内枠が強い。脚質もコースデータよりも前が優勢。
★7歳以上の高齢馬は割引。前走6着以下からの巻き返しは意外に少ないレース。
★関東の重賞だが内容がいいのは関西所属&外国人騎手。軸は継続騎乗組から。









 レースの平均配当は、単勝514円、馬連2819円、3連複1万1141円。せっかくのお正月競馬なので高配当を──とついつい穴狙いしてしまうが、順当決着傾向の強さはかなりのもので、とくに1着馬はまず紛れないといっても過言ではない。11番人気のテリトーリアルが3着に激走した昨年のように、人気薄はアタマではなくヒモで狙うのが、中山金杯で儲けるためのセオリーだ。

 枠番別成績は、コースデータとは大違い。平均人気差が非常に大きいのもあるが、それを考慮しても内枠である馬番01〜06番の強さは目立っている。これはやはり、年末まで使用していたAコースからCコースに替わるのが、大きく影響していると思われる。過去10回の勝ち馬のうち、じつに8頭までが馬番01〜07番。今年も馬場バイアスの影響により、内枠有利&外枠不利のレースとなる可能性が高い。

 同様に脚質も、コースデータよりも「前」が強い結果となった。連対馬20頭のうち15頭までが、4コーナーを5番手以内で回った逃げ・先行勢。中団から差した馬は、届かず3着に終わるケースがもっとも多い。また、最速上がり馬が[1-0-1-9]とサッパリの結果に終わっているのも、注目すべきポイント。さらに「前走が最速上がりだった馬」が大不振であるのも、前有利の裏付けとなる。

 年齢別では、4〜6歳馬がおおむね横並び。6歳馬がこれほど強いレースというのは、芝重賞ではかなり珍しい。ただし、さすがに7歳以上になると信頼度は一気に低下するので、ある程度の割引が必要となる。そして前走着順別では、前走で「掲示板に載っていること」が重要であるのが見てとれる。ハンデ戦でもあり、前走大敗からの巻き返しがききそうなレースだが、意外に期待できないのである。

 最後に騎手関連データだが、こちらは継続騎乗組の信頼度が高いことや、出走回数の少ない関西所属騎手や外国人騎手が好成績であるのが目立っているポイント。「関西馬>関東馬」でもあるので、関西の馬に関西所属騎手や外国人騎手が継続騎乗するパターンを、もっとも高く評価するのがいいだろう。

【血統総論】


 血統面からは、ディープインパクト産駒、ステイゴールド産駒、スクリーンヒーロー産駒、マンハッタンカフェ産駒をプラス評価の対象とした。なかでも内容のよさが目立つのは、イメージ通りに中山芝で強いステイゴールド産駒。勝率と単勝適正回収値が高いスクリーンヒーロー産駒は、アタマで狙うのが面白そうだ。

★出走予定馬 総論×各論

 本稿執筆段階で出走の意向を把握できているのは17頭。ここから増えることはあっても減ることはなさそうで、おそらくフルゲートでの開催となることだろう。福島記念の連対馬であるバイオスパークとヴァンケドミンゴや、菊花賞4着以来となる明け4歳馬のディープボンド、東京のウェルカムSを久々で快勝したヒシイグアスなど、いかにも中山金杯というメチャクチャ難解な出走メンバーとなりそうである。

 ハンデ、枠番、人気のいずれも読めないので正確なジャッジは困難。ただし、出走予定馬に「好位が欲しい」馬が猛烈に多く、ペースが速くなる可能性が高いというのは、変わらないと思われる。Cコース替わりで前有利のバイアスとなれば、騎手はなおさらそれを意識するはず。結果的にハイペースとなり先行勢が総崩れ──といった結果も、この組み合わせだとあり得る。展開と馬場をどう読むかが、超重要となることだろう。

 現段階でのトップ評価は、福島記念の勝ち馬バイオスパーク。中山では未勝利も好走実績はあり、展開が向きそうなのもプラス。寒い時期に実績があることや、6歳馬の好走例が多いレースであるのも好印象だ。前走同様に池添騎手が継続騎乗するならば、信頼度はさらにアップするはず。勢いに乗っての重賞連勝を期待したい。

 以下は混戦すぎて序列がつけられないが、展開がハマれば一発がありそうなカデナ、適距離に戻っての巻き返しがありそうなディープボンド、好内容で3勝クラスを勝ち上がってきたココロノトウダイ、前走の中日新聞杯が悪くない内容での4着だったショウナンバルディ、中山芝と好相性で素質からも侮れないヒシイグアスの5頭を、一応は上位に評価している。


■総論×各論・先々週の馬券回顧



トップ評価馬から流せよ俺(#^ω^)ビキビキ

07ステラヴェローチェからの流し馬券で勝負すればいいものを、上位評価だった4頭のボックス馬券での勝負を選択。勝った02グレナディアガーズは五番手評価だったので、馬単1万4610円というオイシイ配当はゲットできなかったというオチでした(吐血)。大儲けするチャンスを、またしても逃してしまった気がしてならない……!

※コース&血統データは2016年以降、レースデータは2011年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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