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新年初勝利はうれしさより安堵「やっと勝てた、ホッとしたわ」

  • 2021年01月26日(火) 18時01分
先週日曜日の小倉8Rをタガノウィリアムで逃げ切り、新年初勝利を挙げた小牧騎手。「やっと勝てた。ホッとしたわ」と、うれしさよりも安堵を滲ませました。今週の『太論』では、そのタガノウィリアムでの勝利のほか、ドルチェリア、キクノクライフという期待十分の布陣で挑んだ先週の競馬をじっくりと振り返ります!(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。

勝負の3頭、最後の1頭でうれしい初勝利!


──2021年初勝利(1月24日・小倉8R・4歳上1勝クラス・ダ1700m)、おめでとうございます!ずっとコンビを組んできたタガノウィリアムでの勝利とあって、達成感も格別だったのでは?

小牧 ホンマやね。なんせ1番枠がよかったわ。飛び抜けていいスタートというわけではなかったけど、1番枠だったのでスンナリ行けた。1コーナーまで楽に行けたのが大きかったね。ああいう馬場(不良)もすごくいい。時計も速かったでしょ?

──はい。1分42秒8ですからね。4コーナーでのリードの取り方も絶妙で。

小牧 馬がきたら嫌がる面があるので、変にタメずに、早めに仕掛けました。上手いこと直線に向けたね。

──最後まで余裕がありましたもんね。

小牧 馬はね。人間は余裕がなかった(苦笑)。とにかく必死やったよ。ゴールした瞬間はホッとしたわ。先週は3頭とも勝てそうな感じがあったけど、先の2頭(ドルチェリアとキクノクライフはともに3着)がちょっと惜しいレースになってしまったからね。最後の1頭で勝てて本当によかった。おかげで、美味しい夜ご飯を食べられましたわ。

──なにを召し上がったんですか?

小牧 笹田先生と僕の行きつけのお店に行って、むちゃくちゃ美味しいフグの白子を食べました。白子、3つも食べてしまったわ(笑)。今はお店も8時までやから、あんまりのんびりせんと帰ってきたけどね。

──小倉の街を堪能するには、もう少し時間が掛かりそうですね。笹田先生といえば、ドルチェリアは3着(1月23日・小倉11R・小倉城特別・ダ1700m)。相変わらず難しそうで…。

小牧 ドルチェリアもちょっと早めの競馬をしたんやけど、最後はまぁいつもの感じで。今回も甘くなってしまったわ。思った通り、状態はすごくよくなっていて、それだけに残念やった。

──前走のあと、「次は気持ちよく走らせたい」とおっしゃっていましたが、その言葉通り、外目を気分よく走っているように見えたんですけどね。

小牧 そうやねん。思った通りの競馬はできたんやけど。やっぱり、もっと行かなアカンのかな…。

──最後に甘くなるといっても、ソラを使うとか物見をするというわけではないんですよね?

小牧 そう、違うねん。なんで甘くなるのか…、ドルチェリアに関してはなんとも言えんね。ホンマに難しいところで。

──日曜日1Rのキクノクライフも3着(3歳未勝利・ダ1700m)。前2頭の行った行ったになってしまいましたね。

小牧 前残りは前残りやったけど、勝てる力があると信じていたから、自信を持って乗って行ったんやけどね。思ったより切れんかったなぁ。ペースが速くなってから、ついて行けんかった。ちょっと周りの馬を気にしているようなところが見られたから、この馬もハナに行ったほうがいいかもしれん。ドルチェリアもキクノクライフもまた小倉を使うと思うから、メンバーを見ながら、それぞれに勝てる競馬を探っていきたいね。

──今週末は中京ですか?

小牧 うん、中京で乗ります。今週はキーフラッシュ(1月30日・中京11R・瀬戸S・ダ1900m)がいるからね。それにしても、ひとつ勝って、ちょっと気持ちが楽になったわ。最低でも月にひとつは勝っていきたいと思ってたから。

──では最後に、ユーザーからの質問をひとつ。「自分はアスリートの名言集が好きで、ネットや本でいろいろ読んでいます。小牧騎手は、心に響いたアスリートの名言はありますか?」

小牧 あるある。なかでもやっぱりイチローかな。「自分のできることをとことんやってきたという意識があるかないか。それを実践してきた自分がいること、継続できたこと、そこに誇りを持つべきだ」みたいな言葉やったと思う。その言葉を本で読んでね。力をもらったというか、いい言葉やなぁと思ったね。
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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