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静内、新冠地区種牡馬展示会

  • 2021年02月17日(水) 18時00分

近年はダート実績のある種牡馬も人気に


 2月8日(月)から始まった週は、4日間種牡馬展示会が連続する過密スケジュールとなった。前回に続いて、10日(水)の静内地区、11日(木)の新冠地区について触れることにする。

 10日は静内地区3場の合同展示会で、最もハードな一日である。午前9時にJBBA静内種馬場よりスタートするスケジュールは例年と同じだ。

 JBBAでは、今年新たにガリレオ産駒のノーブルミッションが導入され、最初にお披露目された。2009年生まれの12歳鹿毛馬。2015年よりアメリカで種牡馬入りしておりすでにG1馬を輩出している。本邦における種付け料は受胎確認後150万円。その他、マクフィ、デクラレーションオブウォー、さらに産駒の活躍しているバゴなど、全9頭が展示された。

生産地便り

JBBAで今年から導入されるノーブルミッション


 JBBAの後は、約1キロ南にあるアロースタッドまで、参加者たちが一斉に大移動する。これが毎年のことながら、かなりの大混雑となる。JBBAを出発する時間が遅くなると、その分だけアロースタッドに到着する時間も遅くなり、とりわけ取材陣にとっては好位置を確保することが難しくなるので悩ましいところだ。

 アロースタッドは、繋養頭数に関しては日本一で、今年も全35頭中、32頭がお披露目された。新種牡馬は、4頭。モズアスコットは、芝とダート両方のGIレースを制したフランケル産駒で、種付け料は受胎確認後200万円。しかし、前回にも書いたように、ダート適性のある手頃な種付け料の新種牡馬は、今年、シーズン前にすでに満口になっているケースが多く、このモズアスコットも、早々にBOOK FULLである。展示会には、同馬を管理していた矢作芳人調教師もかけつけ、愛馬に熱いエールを送っていた。

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早くも満口になった新種牡馬モズアスコット


 エポカドーロはオルフェーヴル産駒の皐月賞馬。さらにディープインパクト産駒のレッドベルジュール、ウォータービルドが新種牡馬として紹介された。また再入厩馬としてリーチザクラウンも登場した。

 アロースタッドでは、カリフォルニアクローム、シニスターミニスターなども人気が高くすでに満口である。

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アロースタッドの人気の一頭であるカリフォルニアクローム


 アロースタッドに続いて、レックススタッドの展示会である。開始時刻は当初11時半となっていたが、急遽30分前倒しで11時より始まった。

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レックススタッドの展示会風景


 レックススタッドの今年の新種牡馬はゴールドドリーム、ブルドッグボスの2頭。それに新入厩馬としてノヴェリストが加わり、全27頭でシーズンを迎える。この日、大将格のスクリーンヒーローは坐石のため、展示が見送られたものの、24頭がお披露目された。

 ゴールドドリームは周知の通り、ゴールドアリュールを父に持つダートチャンピオンで、やはりすでに「満口」の人気ぶりである。またブルドッグボスも、JBCスプリントを含む南関のチャンピオンだ。こうしてダート巧者が続々と種牡馬入りし、人気を集めるようになったのもここ数年の大きな変化である。

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レックススタッドの目玉の一頭ゴールドドリーム


 この日は3か所合わせて60頭以上の種牡馬がお披露目され、丹念にメモしていないと後で馬を取り違えてしまう心配もあった。

 さて、最終11日は、新冠地区。ビッグレッドファームではウインブライトが新種牡馬で、全5頭が展示された。ゴールドシップ、ジョーカプチーノとともに5頭中3頭が芦毛の種牡馬である。またダノンバラードがすでに満口となっている。

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ビッグレッドファームの展示会風景


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ビッグレッドファームの新種牡馬ウインブライト


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すでに満口のダノンバラード


 最後は優駿スタリオン。今年より、坂を上がる途中の左側に新たにできた厩舎の前で展示会が開催された。

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優駿スタリオンの展示会風景


 優駿スタリオンの新種牡馬は、アルバート、サングレーザー、ミスターメロディ、ミッキースワローの4頭。またリアルインパクトが新入厩馬でホッコータルマエが再入厩馬となっている。全26頭の陣容だが、新種牡馬のミスターメロディ、ホッコータルマエ、アジアエクスプレス、エスポワールシチー、シルバーステート、ヘニーヒューズの6頭がすでに満口だ。ここでもやはりダート実績のある種牡馬の人気が高い。

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優駿スタリオンの新種牡馬ミスターメロディ


 2月3日より始まった各種馬場の展示会は、概ね天候に恵まれ、この日で無事に終了した。その後北海道は、週が変わった途端に爆弾低気圧の北上とともに大荒れの天候となり、今週は連日の暴風雪となっている。1週間展示会がずれていたらどんなことになっていたか、と思う。

 なお、最後にダーレースタリオンについて。ここ数年、オープンハウス形式での招待制になったことで、なかなか行けずじまいになっており、やや申し訳ない気もしている。

 ダーレーの今年の新種牡馬はタワーオブロンドン。この馬を含めファインニードル、パイロ、サンダースノーなど全11頭がスタンバイしており、全馬出生後の支払い条件だ。

 相変わらず、コロナ禍にあって競馬は順調に開催できており、とりわけ地方競馬の好調さが目に付く。この波が生産地にも波及していることは疑いなく、今後もしばらくの間、生産地は好況が続きそうな気配である。

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岩手の怪物トウケイニセイの生産者。 「週刊Gallop」「日経新聞」などで 連載コラムを執筆中。1955年生まれ。

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