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フィリーズRは距離適性の高い伏兵に注目

  • 2021年03月13日(土) 19時00分
 前回3月7日のWIN5は4711万6100円の高額配当決着。2レース目の総武S(中山10R)を単勝オッズ28.7倍(11番人気)のナムラカメタローが制すなど、波乱の決着が続きました。

 なお、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約1410万円。実際の配当はその3倍以上で、的中させたプレイヤーにとっては妙味ある決着だったと言えます。

 ちなみに、1レース目終了時点の残り票数は196万1970票、2レース目終了時点の残り票数は2万2214票でしたから、残存率は約1.1%。ナムラカメタローの単勝支持率は約2.8%だったので、ここが配当のギャップに大きく影響したと見て良いでしょう。混戦模様でしたし、手広く押さえた方も少なくないと思うのですが、手頃な人気の前走好走馬がそれなりにいた分、大敗続きだったナムラカメタローは却ってマークが薄くなってしまったのかもしれません。

 明日3月14日のWIN5は総出走頭数が70頭、総組み合わせ数が49万1400通り(土曜12時現在)。少頭数、かつ人気に偏りのある3レース目の金鯱賞(中京11R)あたりがポイントになりそうです。

【2021年03月14日発売分の1点予想】

阪神10R 6.メイショウダジン
中山10R 13.ダノンチェイサー
中京11R 7.キセキ
阪神11R 15.エイシンヒテン
中山11R 11.ベッラノーヴァ

【1レース目 伊丹S(阪神10R)】

 今年の1回阪神ダ1800m、かつ1勝クラス以上のレース(3月13日終了時点)は、大型馬が期待を裏切りがち。「前走の馬体重が510kg以上だった馬」は[0-1-2-23]でした。タマモサンシーロらは扱いに注意すべきだと思います。

 ペガサス・エイシンアメンラー・ストーンリッジ・キーフラッシュあたりも侮れませんが、やはり中心視したいのはメイショウダジン。コース替わりはもちろん、少頭数もプラスに働くんじゃないでしょうか。

【2レース目 東風S(中山10R)】

 1600mや1800mの重賞で善戦したことのある馬が優勢。「“JRA、かつ1600〜1800m、かつ重賞のレース”において5着以内となった経験がない馬」は2015年以降[1-0-0-24]とあまり上位に食い込めていません。レッドガランらは割り引きが必要です。

 また、2015年以降の3着以内馬18頭はすべて牡馬かセン馬でした。クラヴァシュドールなどの牝馬勢も評価を下げるべきだと思います。

 チャンスがありそうなのはサクセッション・トーラスジェミニ・アトミックフォース・ダノンチェイサーあたり。重賞ウイナーのダノンチェイサーは最優先で押さえておくべきでしょう。

【3レース目 金鯱賞(中京11R)】

 馬格がポイント。「“JRAのレース”における最高馬体重が490kg未満の馬」は2017年以降[0-1-0-20]と信頼できません。デアリングタクト・グローリーヴェイズらがこの条件に引っ掛かっている点は気掛かりです。

 さらに「前走の出走頭数が13頭以下だった馬」は2017年以降[0-0-1-10]、「前走の条件がGI以外、かつ前走の4コーナー通過順が6番手以下だった馬」は2017年以降[0-0-0-24]、「前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.5秒以上、かつ前走の距離が2400m未満だった馬」は2017年以降[0-0-1-19]と、それぞれ苦戦していました。ブラヴァス・サトノフラッグなど、臨戦過程に不安のある馬も過信禁物だと思います。

 これらの傾向から強調できるのはキセキ・ペルシアンナイトくらい。休養明けのレースを苦手としているペルシアンナイトはともかく、キセキは絶好の狙い目と見て良いでしょう。

【4レース目 フィリーズR(阪神11R)】

 距離適性が明暗を分けそう。「“中央場所、かつ芝1400〜1600mのレース”において“着順が2着以内、かつ4コーナー通過順が2番手以下”となった経験のない馬」は2015年以降[0-0-0-47]なので、ヨカヨカらは強調できません。

 なお「“JRA、かつ芝1400〜1600m、かつ1勝クラス以上のレース”において1着となった経験がない、かつ前走の馬体重が450kg未満だった馬」も2015年以降[0-0-0-39]と3着以内なし。オパールムーンなど、馬格がない馬は扱いに注意したいところです。

 あとは直近の勢いも重要。「前走の着順が7着以下だった馬」は2015年以降[0-0-1-32]でした。前走がGIのレースだったシゲルピンクルビーを含め、大敗直後の馬は評価を下げるべきでしょう。

 今年はエルカスティージョ・アンブレラデート・エイシンヒテンあたりが楽しみ。思いのほか人気薄ですが、実績上位のエイシンヒテンは特に期待できます。

【5レース目 アネモネS(中山11R)】

 コース適性に注目したい一戦。「“中山芝1600〜1800mのレース”において3着以内となった経験のない馬」は、2010年以降[0-4-4-101]と長期間に渡って勝ち切れていません。ルチェカリーナらは割り引きが必要です。

 面白そうなのはジネストラ・アナザーリリック・ベッラノーヴァ・トゥルーアート・グローリアスカペラあたり。実績上位のベッラノーヴァは素直に信頼して良いんじゃないでしょうか。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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