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【田中克典調教師】「いい馬を育てられる調教師になりなさい」藤沢調教師の言葉を胸に… /後編

  • 2021年03月29日(月) 18時01分
今週のface

▲騎手時代、初勝利したときの田中克典調教師 (C)netkeiba.com


今年は、新人騎手たちの早い勝ち上がりが目立っていますが、新人調教師の活躍ぶりからも目が離せません。今回登場する田中克典調教師(33)は、初出走日にのべ3頭目で初勝利を挙げました!

今回のインタビューから伝わってきたのは思慮深さと、周りの人たちを大切にしたいという思い。そこに気づけたのは、義父・矢作調教師の教えが大きいと言います。そう、田中調教師の奥様はフリーアナウンサーの矢作麗さん。これから益々注目の田中調教師、その人柄に迫ります。

(取材・文=不破由妃子)

ジョッキー時代の経験が今に


──ジョッキーとして2006年にデビューされ、2012年に引退。現役を退くことを決めた経緯はどういったものだったのですか?

田中 この先のことを考えなければいけないのかなと思い始めたタイミングで、西園厩舎の助手の枠がひとつ空くと聞いたんです。西園厩舎といえば、僕が公私ともにお世話になっている(酒井)学さんがメインで騎乗されている厩舎。僕が助手になることで、少しでも学さんの力になれればいいなという気持ちが出てきたというのも、ひとつの決め手になりました。

──そうだったんですね。開業したばかりではありますが、ジョッキー時代の経験が生きているなと感じるのはどんなときですか?

田中 ジョッキーが伝えてくれることは少なからず理解できますし、それを調教にフィードバックして、どう生かしていけばいいのかを考えることができる。その点では経験が生きているのかなと思いますね。

──調教師を目指したのは、西園先生の勧めがきっかけだったそうですが、ご自身のなかにも「いずれは…」という気持ちがあったのですか?

田中 調教師になろうと思って騎手を辞めたわけではなかったので、最初はそこまで考えていませんでした。ただ、ゆくゆくは選択肢に入ってくるのかなという思いはありましたね。思ったよりだいぶ早く調教師になることができましたが、今となっては早くから勉強を始めてよかったです。

 5回目の挑戦で受かったのですが、試験勉強を始めた当時は、5回目までに一次試験を通らなかったら、将来を考え直そうと思っていました。だから、去年合格することができて本当によかったなぁって。

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ジョッキーや調教師など、毎週“旬”な競馬関係者にインタビュー。netkeiba特派員がジョッキーや調教師、厩舎スタッフなど、いま最も旬な競馬関係者を直撃。ホースマンの勝負師としての信念から、人気ジョッキーのプライベートまで、ここだけで見せてくれる素顔をお届けします!

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