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“J字躍進”高知競馬の現状を物語る数字

  • 2021年05月08日(土) 12時00分

福永洋一記念の1着賞金は9年で20倍に


 先週の当コラムでお知らせしたとおり、今年のゴールデンウィークは、オッズパークと楽天競馬のLIVE配信に出演して、地方競馬をタップリと楽しませていただきました。

 おかげさまで、ガチガチだった3日の「かきつばた記念」と、予想するのが楽しかった5日の「かしわ記念」は的中!桜花賞、皐月賞、天皇賞(春)は“鳴かず飛ばず”状態でしたから、正直なところ、ホッとしました。

 そしてわれながら驚いたのは、3日の高知競馬名物「一発逆転ファイナルレース」が当たったこと(3連複ですけどね)。なので、LIVE配信に出演した2日間の成績を振り返ると、上々の出来だったんじゃないかと思っています。

 3日の配信では、もう1つビックリしたことがありました。これも高知競馬の話ですが、当日のメイン「福永洋一記念」の1着賞金が1000万円になっていたのです。

 同レースは2010年に創設された高知所属の古馬限定戦。わりと新しい重賞ながら、1985年に始まった「二十四万石賞」に取って代わり、春の大一番として行われています。

 “格”で言えば、ダートグレード競走の「黒船賞」、暮れの看板レース「高知県知事賞」に次いで3番目という位置づけ。とはいえ、第1回から第3回までの1着賞金は50万円でした。

 それが、2014年に100万円に倍増。16年に120万円、17年に200万円、18年に250万円になったと思ったら、19年(と20年)には500万円にまたまた倍増。そして今年、さらに倍増して1000万円になりました。なんと第3回から計算すると9年で20倍になったわけです。

 “倍々ゲーム”という言葉がありますが、そのペースだと、2→4→8→16倍で800万円が精一杯。なので、この増額は“倍々ゲーム”をも上回っていると言えます。

 2008年には、経営不振が極まり、資金不足で「黒船賞」が開催できない事態にまで追い込まれた高知競馬。その“V字回復”というか、“J字躍進”と言ってもよさそうな現状を物語る数字です。

 ちなみに、06〜12年は135万円、13〜15年は150万円だった「高知県知事賞」の1着賞金は1600万円に、前年度2100万円だった「黒船賞」は2600万円に増額されるとのことです。

 もちろん、馬券が売れて、その恩恵が高知競馬に携わる人たちに行き渡るのは歓迎すべきこと。ただ、ここまで“超急成長”すると、いろいろな“ひずみ”が生じてしまうかもしれません。そのへんがちょっと心配です。

 さて、今週はNHKマイルC。5日の楽天競馬LIVEでご一緒させていただいた安藤勝己さんは「グレナディアガーズがよさそう」とのことだったので、素直に買ったほうがいいのかな、と思いますが、そのほかをどうするか...。

 前走を逃げ勝った馬が人気を集めそうなので、差してきそうな馬が狙い目?ということで、「かしわ記念」でお世話になった武豊騎手のホウオウアマゾンと、大穴中の大穴でシティレインボーを挙げておきます!

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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