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競馬に右回りと左回りがあるのはなぜ?

  • 2021年06月12日(土) 12時00分

今こそすべての日本競馬ファンに問います!


 今週から札幌競馬が開幕。JRAのサマーシリーズがスタートします。と同時に、約1カ月半ぶりに中央競馬で右回りのレースが見られるようになるわけです。

 そこで(某局の『○○ちゃんに叱られる』をパクって)、今こそすべての日本競馬ファンに問います。競馬に右回りと左回りがあるのはなぜ?

 ネットで検索すると、10年ほど前の『Yahoo知恵袋』で、「予想のファクターをより多く与えるため」という回答が“ベストアンサー”になっていることを発見しました。そう答えたのがどなたかわかりませんが、「ボーッと生きてんじゃねぇよ」って言われちゃいますよ。

 でもヒコちゃん(私の名前が吉彦だから)は知っています。競馬に右回りと左回りがあるのは、「たぶん、どっちでもよくて、どっちかにしろという決まりがないから〜」です。

 いや、いろいろ調べてみましたが、(今のところ)そうとしか思えないんです。

 もともと競馬は、野原の中にスタートとゴールを決めて競走したのが始まり。円形や楕円形にする必要はなく、コースの途中で右に曲がったり左に曲がったりしてもかまわなかったのです。ダービーが行われるエプソムダウンズ競馬場がそうでしょう?

 一方で、アメリカやカナダには(知っている限り)、左回りの競馬場しかありません。これは、人間と同じように、馬も左回りのほうが走りやすいとされ、レースをわかりやすくするために統一された、との説が有力。ただ、誰かがそうしろと決めた、という話を、私は聞いたことがありません。

 それじゃぁ日本は?

 1865(慶應元)年、横浜のイギリス軍駐留地で行われた競馬会には、日本の武士が乗って争われたレースがありました。これが、日本国内で日本人が初めて騎乗した西洋式の競馬とのこと。その様子を描いた絵を見ると、レースは左回りだったことがわかります。

 逆に、日本初の西洋式競馬が開催された根岸競馬場や、明治初期に東京の招魂社(今の靖国神社)で行われた競馬の馬場は右回りでした。これらが元になって、日本では右回りのコースが“主流”になっていったようです。

 ただし、1907(明治40)年にできた札幌競馬場は、1974(昭和49)年まで左回りでした。なぜ左回りだったのか?これもあくまで私の推測ですが、アメリカの競馬場を真似たからではないかと思います。

 新橋と横浜とを結んだ日本最初の鉄道がイギリスを見習って作られたのに対し、幌内・小樽間で開業した北海道初の鉄道はアメリカをお手本にしていました。札幌が左回りで始まったのは、ひょっとしたらそれと同じだったのではないか、と考えたわけです。

 今回はここまで。この話は来週に続きます!なお、競馬場に右回りと左回りがある理由について、“正解”をご存知の方はnetkeiba.com宛にお知らせください!!

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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