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【スプリンターズS予想】逃げ争い激化となれば展開利はどの馬に?

  • 2021年10月01日(金) 18時00分

スプリンターズSの複穴候補は“内枠”


 ハナへ行きたいうちの1頭、モズスーパーフレアが大外枠。それで控えるような馬ではないし、内の馬たちを絞りぎみに逃げを狙うはず。それに対して他の逃げ候補がどう対抗するかによっては、前半が速くなりそうだ。

 レシステンシアはその展開の中でどう立ち回るかが問題。1200mは流れが緩まないのでこの馬に向いている面があるが、乱ペースの真っただ中に身を置くと今度は別なリスクが降りかかってくる。あくまで他馬を見ながらだが、状況次第ではある程度位置を下げてもよいのではないか。高松宮記念の経験が生きればその位置取りからの好走もある。逆に突っ張りすぎて失敗というパターンも想定はしておかねばならない。

 ピクシーナイトは控える競馬が板に付いたし、もともと差し馬が強いこのレース、さらに前の組に負荷がかかる形だとチャンスが巡ってくる。問題は内枠。ごちゃついた中を割ってくるような競馬は未知数。外に出すにしてもどこまですんなり出せるかだ。

 ダノンスマッシュはGI実績があって差しにも回れるので、本来ならば軸にしたいタイプ。ただ気になるのがチェアマンズスプリントの負け方。いまの香港スプリント勢はやや低調なので、モレイラを配してあの負け方は気になる。年齢的なこともあるのでなおさらだ。当時の敗因が輸送による状態的なことならよいのだが、今回ぶっつけ本番なのでそのあたりのヒントが少ない。馬券を買う側からすると扱いが難しい。

 ジャンダルムは脚質転換しての2走がそれなりの好走。その2走は展開の助けなし→今回差し追い込み向きの流れとなれば上位食い込みがありそうだ。コース好走歴があることや、母がこのレースの勝ち馬(勝ったときは新潟施行だったが、中山でもハナ差2着)もプラス要素だ。

 冒頭で触れたモズスーパーフレアに加え、ビアンフェ、メイケイエールの逃げ争いはやってみないとどうなるか分からない。このレースは差し馬が強い一方で逃げ残りもある(先行タイプが弱い)レースだが、さすがにこのメンバーのハナ争いは共倒れになるような気がする。前に行く馬では、ラチ沿いの好位でじっと我慢できた場合のファストフォースあたりを買い目に入れたい。火曜のコラムで触れたようにこのレースは内枠から複穴が出ることがあるので、先行タイプではこのファストフォース、差しタイプではミッキーブリランテをその候補に考えている。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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