オークスでのソダシの敗因は距離そのものではなく...？

　桜花賞馬とオークス馬が揃って、盛り上がりを見せそうな今年の秋華賞。前哨戦の勝ち馬も加わり、ファンから見た選択肢も豊富だ。

　ソダシのオークスは、距離そのものというより展開も響いたという印象。それでも2400mより2000mがベターなのは確かだし、同距離の札幌記念を勝って勢いをつけて来られたのはよかった。

　京都で行われる例年の秋華賞は差し色の強い競馬になることが多いが阪神でどうなるかは分からないし、この馬は自分のスタイルを崩さないほうがよい。自分で競馬を作って悔いのない競馬をしてほしい。

　ユーバーレーベンはオークスからの直行。こちらは逆にオークスほど条件に恵まれることはなさそうなので、あとはどれだけ地力でやれるか。こちらもスタイルを崩さず、内回りを意識しすぎない競馬のほうがよいように思う。アタマまで届くかはともかく、差し脚は確実に伸ばしてくる馬だ。

　アカイトリノムスメも直行。2000m+差し馬向きの展開となると、この馬にも出番がありそう。大一番向き、底力の結集といえる血統表を考えるとやはり怖い存在だ。

　ファインルージュはこのくらいの距離がよさそう。紫苑Sで上昇するときの脚は素晴らしかったし、重賞昇格後の紫苑Sは本番にも結び付いている。今回はルメール騎手に戻るが、同騎手が乗ることで人気が上がってしまうことだけが馬券的には問題だ。

　アンドヴァラナウトはパーフェクト連対を維持しての出走。ローズSのメンバーレベルはそこまで高いものではなかったかもしれないが、重賞の壁を突破してきたことには価値がある。それまでよりも控えた位置取りから競馬をしてきたことも経験として生きるだろう。この馬も大一番に強そうな血統だ。

　アールドヴィーヴルはそのローズSで3着だったが、33秒台の上がりを要求されると分が悪かったという印象。オークス5着馬でもあり、能力の絶対値は保証されている。展開次第では複穴になりうる馬だと思う。

　アナザーリリックは春クラシックに出走せず、上位人気とは未対戦。距離はもう少し短いほうが良いような気もするし大敗の可能性もあるが、他馬との比較材料が無いことをプラスに捉える発想も可能だ。