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【菊花賞予想】春のクラシックホース不在の菊花賞を制するのは!? 有力馬の調教を徹底分析!!

  • 2021年10月20日(水) 18時00分

前哨戦から大幅に状態を上げている1頭とは!?


 今週は菊花賞。netkeiba.comの予想オッズはステラヴェローチェが1番人気。皐月賞、日本ダービーがともに3着で、ダービーの1着2着は別路線となれば、この人気も納得ですよね。ただ、神戸新聞杯でのパフォーマンスをどう判定するかによって、馬券の組み立てが変わってくるかも知れません。まあ、このあたりについてはウマい馬券でじっくりと。

 今週はなんといってもアイビーS。もちろん注目はドウデュース。今朝20日は芝馬場での単走追い切りでしたが、そのスピードは圧巻。時計は4F49.6〜3F36.4〜2F23.9〜1F11.8秒。やっぱり、相当なポテンシャルだと思いますね。

 ちなみに2Fのラップはこれまで計測していませんでしたが、これから自動計測化の標準を考えると、芝とポリトラックのあるDコースでも2Fが計測できるように、ストップウオッチを押しています。現在、調教を見ている場所からだと、2F標識が近くて、ある程度正確に押せるんですよね。コロナの影響でいつもの場所から調教を見ることができませんが、それが怪我の功名になったような感じでしょうか。

【富士S/ダノンザキッド】

 netkeiba.comの予想オッズは2番人気。これは正直、驚きました。崩れたのは前走だけとはいっても、それが15着。レース間隔をあけてリフレッシュしたとはいえ、現況の3歳馬の活躍がそうさせるのかも知れませんね。

 ただ、馬を見ていると、立て直した効果は歴然。そのあたりについては安田隆行調教師も強調していますし、CWでの追い切りの動きを見ても感じます。特に1週前追い切りはとんでもなく動いて、時計も速い内容。最終追い切りは前2頭との差が大きすぎたため、最後は追いつくかどうかというところでしたが、それでも時計は6F82.5〜5F67.1〜4F51.7〜3F36.9〜1F11.3秒。終いは十分動いています。

調教Gメン研究所

立て直した効果がうかがえるダノンザキッド(10月20日撮影)


【菊花賞/ステラヴェローチェ】

 冒頭でも触れたように、ここは春の実績を考えると主役を務めなければいけないレース。神戸新聞杯はそれにふさわしい結果を出したと思いますし、あとは距離が延びることに対して、どのように対応していくかという部分でしょう。

 個人的には前向きさがある馬なので、3000m自体が向いているとは思いません。ただ、パワーがあるので、前半で我慢ができれば、後半は持ち味のパワーを発揮することができそう。今回の最終追い切りでは、3F目12.1秒から4F目12.6秒というラップの踏み方ですが、これがどういった力配分だったのかが気になるところ。このあたりは重賞捜査網でしっかり解説したいと思います。

【菊花賞/レッドジェネシス】

 前走はダービー以来の休み明けでしたが、調教量としては決して少なくありませんでした。ただ、最終追い切りが芝で単走ということは、次走に向けて、トライアル的に仕上げたという印象。このあたりについては「馬体重はダービーと同じでも、やっぱり重めが残った仕上げだったかな」とは友道康夫調教師。

 それがガラリ一変したのが、1週前の立ち写真。いろんなところでその姿を確認できると思いますが、光の当たり方の違いもあるとはいえ、前走時とは全く違う姿。実は友道調教師もその時に写真を撮ったそうで「自分ところの馬だけど、いい馬だなあと思いましたよ」とのこと。今回は最終追い切りが初めてのCW。「これまでは疲れが出ないように、芝やポリトラックで最終追い切りを行っていましたが、そういった心配がないのが現状」ということで、間違いなく前走から大幅にアップしています。

調教Gメン研究所

前走から大幅にアップしているレッドジェネシス(10月20日撮影)


【菊花賞/ディープモンスター】

 netkeiba.comの予想オッズでは6番人気あたり。皐月賞7着、ダービー16着という結果でもここまで人気するものなんだというのが、個人的な印象。なおかつ、トライアルを使わず、ぶっつけ本番ですから、やっぱり気になるのは仕上がりですよね。

 3週前追い切りがDP、それ以降の週中はCWでの追い切りで、トラックの追い切りはすべて併せ馬という負荷。最終追い切りには武豊騎手が跨っていましたが、ソーグリッタリングを追走して、最後はきっちり先着。時計は6F83.4〜5F67.3〜4F52.1〜3F38.1〜1F11.7秒、数字的にも見た目としても久しぶりの印象ありません。

調教Gメン研究所

久しぶりの印象を感じさせないディープモンスター(10月12日撮影)


【菊花賞/ディヴァインラヴ】

 牝馬の菊花賞挑戦。これに関しては、2走前のタイランドCを勝った時から意識していたという斉藤崇史調教師。52キロで勝ち上がってきているだけに、GIで一気に3キロ増える斤量については個人的に気になるところもありますが、状態に関してはここへ向けてきっちりと仕上げられています。

 今回、中4週ですが、週中トラック、週末坂路でその本数が豊富。しかも2週前追い切りから最終追い切りまでのCWすべての併せ馬が先着。このあたり、前向きすぎるかも知れないという意味で、3000mに対する適性を過信できないと思いつつ、とにかく状態に関してはすこぶる良好。牝馬だからと軽視はできません。

調教Gメン研究所

状態はすこぶる良好なディヴァインラヴ(10月20日撮影)


◆次走要注意

・10/16 府中牝馬S【デゼル】(2人/16着)

 気分よく先行したこともありますが、それにしても負けすぎ。そこを友道康夫調教師の話も踏まえて分析すると、表面上の具合はすごく良かったけど、中身が伴っていなかった、という判断がベストだと思います。次走はエリザベス女王杯だと思いますが、やはり最終追い切りは坂路がベストかも、です。

[メモ登録用コメント] [エリザベス女王杯]最終追い切りが坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<阪神芝1600m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
○最終追い切りが坂路で4F目最速ラップ

 10月17日の新馬戦。単勝29.5倍の8番人気が◎○に該当。ここに標準併用の単勝48.0倍の10番人気が突っ込んできてくれたおかげで、馬連が379.4倍の配当まで跳ね上がりました。時計を要する馬場状態になればなるほど、この調教適性が有効になると思うので、年末までしっかりと活用していただきたいと思います。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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