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【天皇賞・秋予想】3強に割って入りそうな穴馬を調教適性から見抜く!

  • 2021年10月27日(水) 18時00分

東京芝2000mおすすめの調教適性は…


 今週は天皇賞・秋。netkeiba.comの予想単勝オッズは三つ巴。きっと、馬券もこの3頭が中心になるんでしょうが、グランアレグリア、エフフォーリアともに順調なようですね。休み明けにはなりますが、それがマイナスになるような環境ではないと思います。というわけで、苦労するのは馬券の組み立て方でしょうか。

 ただ、栗山求さんの「簡単血統塾」のコラムによると、3強の3連複1点買いにはリスクがあるそうです。あまり血統に関係ないところですが(笑)、まあデータ上はそうなんでしょう。そういうことなら、私も調教適性から、その3強に割って入りそうな穴馬を見つけたいと思います。

【アルテミスS/ベルクレスタ】

 新馬戦は2着に終わりましたが、相手は後に新潟2歳Sを制したセリフォス。3着以下はまだ勝ち上がれていない新馬戦でしたが、1着と2着がレベルの高いレースだったのは間違いないと思います。

 約3ヶ月ぶりになりますが、中間は入念に丹念に乗り込まれています。1週前追い切りは坂路で4F51.1秒が自己ベストを更新する時計。最終追い切りは芝での併せ馬でしたが、その時計は6F82.1〜5F66.9〜4F52.5〜3F37.8〜1F12.2秒。決して速い数字ではありませんが、動き自体は軽快。最終追いのパターンは前走と違いますが、楽しみな状態であることは間違いありません。

調教Gメン研究所

楽しみな状態であるベルクレスタ(10月19日撮影)


【スワンS/ダノンファンタジー】

 netkeiba.comの予想オッズで1番人気。正直、これには驚きました。というのも、今年に入ってからは勝ち負けどころか、馬券にもなっておらず、掲示板がやっとという内容。その今年唯一掲示板に載り、昨年勝った阪神芝1400m、昨年勝った阪神芝1400mだからということで人気しているんでしょうか。

 ただ、馬自体はここに向けて順調に仕上がった印象。ヴィクトリアM以来ではありますが、夏場に一度トレセンで追い切りを消化していることもあって、10月に入ってからの追い切りもスムーズ。最終追い切りはCWで半マイルでしたが、50秒を切るスピードでしたし、この内容自体は阪神カップの時と同じ。というわけで、調教内容から特に気になるところがあるわけではありません。

【天皇賞・秋/ワールドプレミア】

 3強とのオッズ差は大きいとはいえ、単勝人気の順番では5番目。前走でGIを勝っているわけですから、これはなるほどな感じ。ただ、この距離に関しては若葉S以来ですし、実際にこの距離では勝ち星を挙げた実績がありません。そういった意味では次へ向けた一戦の意味合いが大きいというのは、想像しやすいところです。

 1週前追い切りのCWでの3頭併せはまだまだ反応が鈍いといった感じ。最終追い切りは坂路で4F目最速ラップこそ踏めましたが、3F目12.9秒、4F目12.8秒というラップ。やはりスピードが要求されるレースになると、現状の仕上がりで対応することができるかどうか。そういった懸念はありますが、調教量としては決して不足はありあせん。

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調教量としては決して不足はないワールドプレミア(10月5日撮影)


【天皇賞・秋/ポタジェ】

 5ヶ月ぶりの毎日王冠は十分に乗り込んでの出走でしたが、+8キロの馬体重。東京競馬場への輸送があっての体重ですから、ちょっと太目が残っていたのかも知れません。それでも見せ場十分の3着。そういった意味での上積みは期待してよいと思います。

 調教内容としては、1週前追い切りがCWで軽く時計を出して、週末に坂路でも負荷をかけて、最終追い切りはDP。単走でしたが、強い負荷ではなく、本数をきっちりとこなすという仕上げになりました。あとは初めてとなる中2週、そこに問題がなければ、順当な叩き良化があるはずです。

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本数をきっちりとこなしたポタジェ(10月27日撮影)


【天皇賞・秋/ペルシアンナイト】

 前走が札幌記念。池江泰寿厩舎の天皇賞・秋といえば、札幌記念から天皇賞・秋を制したトーセンジョーダンですから、調教内容はやっぱり比較したくなります。週中CW、週末坂路というパターンで、それなりに時計を出すという負荷はよく似ていますから、さすがこのローテーションを選択しての仕上げだなという感じはします。

 ただ、2020年以降で馬券に絡んだのは2年連続札幌記念の2回。鳴尾記念あたりのパフォーマンスを見ていると、なかなか重い印を打ちにくい現況ではあると思いますが、1週前追い切りのCWでの素軽い動きを見ると、状態に関してはかなり良いと判断していいと思います。

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状態はかなり良いペルシアンナイト(10月27日撮影)


◆次走要注意

・10/23 富士S【ダノンザキッド】(2人/4着)

 3歳馬ということで人気したと思いますが、4着という結果自体は上々。皐月賞以来で22キロ増、東京競馬場までの輸送があってこの数字はやはり重めもあったはずです。そんな中で形を作ったレースだと思いますし、次は順当に。

[メモ登録用コメント] [マイルCS]最終追い切りが坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<東京芝2000m>
◎最終追い切りが南Wでラスト1F最速ラップ
○最終追い切りが南Wで併せ馬を馬なりで同入か先着

 先週まで、東京芝2000mは6レース(新馬除く)ありましたが、うち4レースの勝ち馬は◎に該当。自動計測になって、ラップの詳細を検証することができるようになりましたが、1Fごとに加速できるようなラップがよいと思います。

 もちろん、天皇賞・秋でも重要な調教適性だと思いますし、馬券的な妙味もここに潜んでいると思っています。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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