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GI初勝利をワンツーフィニッシュで決めた父キズナ

  • 2021年11月15日(月) 18時00分

先週の血統ピックアップ


・11/14 エリザベス女王杯(GI・阪神・芝2200m)
 後方からマクったアカイイトが残り200mで先頭に立ち、外から迫るステラリアに2馬身差をつけてGI初制覇を果たしました。これまで重賞では7着が最高着順で、GIは初挑戦。格上馬がそろったここは10番人気でしたが、びっくりするほど楽に勝ちました。先に行った馬が失速して後方待機馬が台頭する流れにうまく乗ることができました。父キズナはJRAで重賞15勝目ですが、GIは初勝利。2着ステラリアも同産駒なのでワンツーフィニッシュです。

 同い年で種牡馬デビューも同じだったエピファネイアとJRAの成績を比較すると、勝利数はキズナ249勝、エピファネイア180勝。重賞勝利数はキズナ15勝、エピファネイア8勝。勝ち上がり率はキズナ42.9%、エピファネイア34.5%。いずれもキズナに軍配が上がるのですが、GI勝利数はキズナ1勝、エピファネイア5勝とリードを許しています。

 エピファネイアが属するロベルト系は、もともとアベレージよりもホームランの飛距離が持ち味なので、その領域では強みがあります。キズナは今回の勝利を機にこの分野でも巻き返していきたいところです。

 ちなみに、アカイイトの母の父シンボリクリスエスはロベルト系。エピファネイアの父でもあります。ロベルトやサドラーズウェルズといった底力あふれる中長距離血統は、大レースで頼りになります。

・11/13 デイリー杯2歳S(GII・阪神・芝1600m)

 外から伸びたセリフォスが内のソネットフレーズをクビ差抑え、無傷の3連勝を飾りました。GIII→GIIと連勝したことで2歳牡馬チャンピオンに向けて大きく前進し、次走の朝日杯フューチュリティSでは人気を背負うことになりそうです。

 父ダイワメジャーは2歳戦の強さに定評があり、これまで種牡馬として11世代をデビューさせていますが、2歳重賞を勝てなかったのはわずか2世代しかありません。デイリー杯2歳Sは2018年のアドマイヤマーズ以来2回目の制覇です。

 母シーフロントはフランスで走り、ジャンロマネ賞(仏G1・芝2000m)で4着という成績があります。母の父ルアーヴルは仏ダービー馬。種牡馬としてアヴニールセルタン、ラクレッソニエール(いずれも仏二冠牝馬)、プールヴィル(フィリーズレビュー)といった活躍馬を出しています。

 異系の血で構成されながら日本の高速馬場にも適性があるため、母の父としても優秀で、JRAでデビューしたわずか11頭からデゼル(阪神牝馬S)、セリフォスと2頭の重賞勝ち馬が出ています。デゼルの母アヴニールセルタンと、本馬の母シーフロントは、いずれも母方にソヴィエトスターを抱えており、配合構成も似ています。

 ルアーヴルの3代父ブラッシンググルームは、ダイワメジャーと有名なニックスの関係にあり、この組み合わせからメジャーエンブレム(阪神JF、NHKマイルC)、コパノリチャード(高松宮記念)、ロジチャリス(ダービー卿CT)をはじめ多くの活躍馬が出ています。豊かな将来性を感じる好配合馬です。

今週の血統注目馬は?


・11/20 晩秋S(3勝クラス・東京・ダ2100m)
 東京ダ2100mと相性のいい種牡馬はマジェスティックウォリアー。このレースには3歳馬ハンディーズピークが登録しています。

 同産駒が東京ダ2100mで走った回数は15回と少ないのですが、連対率26.7%と優れた成績を挙げており、登録馬22頭の父のなかではトップの成績です。ハンディーズピークはここまで5戦3勝。前走のレパードS(GIII)は5着と健闘しました。3勝クラスでも十分やれるでしょう。

今週の血統Tips


 かつてサンデーサイレンスは、マイルチャンピオンシップ5連覇、通算6回制覇という大記録を打ち立てました。息子のディープインパクトは4勝、2着3回、3着4回と、父には及ばないものの素晴らしい成績を挙げており、2012年から昨年まで9年連続馬券圏内に産駒を送り込んでいます。

 今年は1番人気が予想される前年の覇者グランアレグリアと、前走スワンSで2着と巻き返したサウンドキアラの2頭が登録しています。グランアレグリアは、スプリント〜マイル路線を走った昨年と違い、今年は2000m戦に挑戦しました。しかし、大阪杯4着、天皇賞・秋3着と、いずれも勝ちを逃しています。

 前者については道悪の影響もありましたが、やはりスプリント〜マイル路線のパフォーマンスに比べると物足りなさは否めません。今回は待望のマイル戦。なおかつディフェンディングチャンピオンでもあります。

 怖いのは5歳秋という年齢。マイルチャンピオンシップを5歳以上の牝馬が勝ったのは、90年のパッシングショットと08年のブルーメンブラットのわずか2回。過去10年間で馬券圏内に入ったのは11年のサプレザ(3着)のみ。同馬は外国からの遠征馬だったので、日本調教馬は1頭も馬券に絡んでいません。

 一方で、前年優勝馬が強いレースでもあり、これまでにニホンピロウイナー、ダイタクヘリオス、タイキシャトル、デュランダル、ダイワメジャーと、連覇を達成した馬が5頭も出ています。

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netkeibaでもおなじみの血統評論家・栗山求氏が血統の面白さを初心者にもわかりやすくレクチャー。前週の振り返りや、週末行われるレースの血統的推し馬、豆知識などを通して解説していきます。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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