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【予想コラム:1/3金杯】“水沢の雄”メイセイオペラが育まれた競馬場で

  • 2021年12月31日(金) 18時00分
 岩手県奥州市の水沢競馬場は、旅打ち好きにはたまらない競馬場だ。パドックを彩る手書きの馬名表示板といい、年季の入ったスタンドといい、昭和レトロな空気が漂っている。筆者は水沢へ足を運ぶ度に、名物のホルモンを味わいながら感慨にふける。1周1200mの、コンパクトなダートコース。こんなに小さな競馬場で、あのメイセイオペラが育まれたんだなあ……。

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メイセイオペラのファンによって建てられた記念碑


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ホルモンが人気の水沢食堂


 岩手競馬所属のメイセイオペラと菅原勲騎手(現調教師)が、JRAのフェブラリーステークス(GI)を制覇したのは、1999年のこと。水沢の佐々木修一厩舎から東京競馬場へ乗り込んで、地方所属馬として初めてJRAのGIレースを勝った。それから20年以上の月日が流れても、JRAのGIを制した地方馬はメイセイオペラだけ。水沢競馬場には、メイセイオペラの功績を称えた記念碑がある。記念碑には“水沢の雄”がフェブラリーステークスを勝利した瞬間の勇姿が刻まれ、内部に遺髪がおさめられている。

 1月3日(月)に水沢競馬場で行われる金杯は、お正月の名物重賞。ダート1600mを舞台に、明け3歳の若駒が覇を争う。当コラムを書いている時点では出走メンバーがわからないが、この世代の大将格は、12月に寒菊賞を圧勝したクロールキック。寒菊賞2着のサンエイブレーヴ、3着のリュウノガルシアもここまで好走を続けている。重賞2勝の牝馬カクテルライトの巻き返しも一考。筆者はクロールキックを3連単の1頭軸に固定して、サンエイブレーヴとリュウノガルシアに流したい。

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昨年の優勝馬リュウノシンゲン(写真提供:岩手県競馬組合)


 12月の水沢競馬は、降雪による開催中止が続いた。まずは無事にお正月競馬が開催されることを切に願う。寒さに負けず頑張る人馬を、馬券で応援したい。

筆者プロフィール:井上オークス
大学在学中にエッセイコンテストに応募したことをきっかけにライターとしてデビュー。
現在は新聞、雑誌等での執筆活動を中心に多方面で活躍中。
趣味は競馬で全国各地を飛びまわる「旅打ち」。

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