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【中山金杯・京都金杯予想】年末年始挟む変則日程への対応がカギ

  • 2022年01月03日(月) 18時00分

年末・年始どちらで追い切るか、各陣営の動きは…


 皆様、明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します

 2022年は1月2日からトレセンで取材。昨年は取材規制の影響で3日からの仕事でしたが、やっぱり2日に仕事を始めないと気持ちが乗ってきませんね。といっても、2日の仕事はほとんどが挨拶回り。厩舎へ行くことができないという規制は続いていますが、いろんなところで待ち伏せして、あれやこれやと挨拶から無駄話へと進みます(笑)。

 無駄と書いてはみたものの、そういった話の中から自分の糧になるようなことを教えてもらえるのが、関係者との会話。本当にありがたいですし、今年こそはトレセン以外の場所でも関係者と交流できるような状況になればよいですね。もちろん、競馬場へ自由に行ける環境にもなってもらわないと。

【中山金杯/ヒートオンビート】

 前走チャレンジCは勝てなかったものの、きっちり2着は確保。重賞制覇まであと少しのところまできているだけに、芝2000mならここがチャンスといった感じもします。ただ、ハンデは重賞2着の実績を積んだことで56キロ。このあたりは微妙です。

 中間の調教内容については、12月31日に前走の最終追い切りと同じDPでしっかりと時計を出し、これが最終的な強い負荷となりました。そして、年明けは1月2日がCWでのキャンター、1月3日は坂路で15-15ですが、これは予定通りの調整。あとは初めての中山で後手に回るようなレースにならなければ。

調教Gメン研究所

初の中山コースで重賞制覇を狙うヒートオンビート(12月14日撮影)


【中山金杯/ヴィクティファルス】

 菊花賞10着の後はしっかりと立て直されたようで、12月に栗東へ帰厩すると、CWと坂路を併用して、じっくりと乗り込まれました。12月22日にCWで6F81.6秒をマーク、12月31日に坂路で4F52.9秒をマーク。いずれも池添謙一騎手が跨っての追い切りで、年内にしっかりと強い負荷をかけました。

 年明けは1月3日にCWで軽めの時計。中山遠征でこの調整はもちろん初めてになりますが、そもそも中山競馬場には実績がありますし、ここはあらためて見直しが必要な状態にあるはずです。

調教Gメン研究所

中山コースに実績があるヴィクティファルス(12月14日撮影)


【京都金杯/エアロロノア】

 前走時は中5週というローテーションもあって、1週前追い切りが坂路で4F51.9秒と時計的な強い負荷をかける内容。そういった意味での比較だと、今回は坂路で速い4F時計を出していません。ただ、その分、左回りのCWで12月26日に6F82.1秒と速い時計をマーク。中京に合った強い負荷をかけたという印象です。

 最終追い切りは全休明けの1月2日。坂路で4F55.0秒ならいつものこの馬のパターンとほぼ変わりません。むしろ、ラスト1Fが11.9秒ならいつも以上の評価してもよいのではと思える内容。中京マイルも勝利実績があるので、問題ありません。

【京都金杯/カイザーミノル】

 休み明けは斑鳩S、朱鷺Sと1着。どちらも1400mのレースだったということもあるのかも知れませんが、マイル自体はマイラーズC3着の実績がありますから、決して悪いわけではないと思います。

 過去の休み明けはいずれも追い切り本数をきっちり消化していましたが、それは今回も同じ。年末を挟むということで、いつも通りの調整というわけにはいきませんが、それでも年明けの1月2日に坂路で4F55.5秒なら、いつもに近い内容といってもよさそうです。

調教Gメン研究所

マイラーズC3着の実績があるカイザーミノル(12月14日撮影)


【京都金杯/シュリ】

 昨年の京都金杯は休み明けのリゲルSを勝って、中2週で出走しましたが、5着という結果。決して調整が悪かったわけではないと思います。ちなみに12月31日に坂路で4F51.4秒をマークしていて、年内に強い追い切りを消化していました。

 今年はエプソムC以来のレースで追い切り本数が少なめ。今回も年内で追い切りを終える形ですが、12月31日は坂路4F53.8秒。本数も時計も昨年よりも物足りない内容だけに、調教から評価する点があまりないというのが正直なところです。

◆次走要注意

・12/28 立志S【ノルカソルカ】(1人/1着)

 道中はずっと11秒台のラップを刻み、最後は12秒後半で止まっていますが、見事に後ろを封じてみせました。この動きからも、ローカルなら距離が延びて1800mでも対応は可能。重賞で勝ち負けするなら、むしろそんな舞台が向きそうです。

[メモ登録用コメント] [コーナー4つ1800m]追い切り本数が標準以上なら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<中京芝1600m>
◎調教タイプが追い切り本数標準以上の併用系統
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 通年すると、併用系統の調教タイプがベストな中京芝1600mですが、この開催は馬場の状態なのか、ペースなのか、最終追いが坂路で4F目の瞬発力が重要になります。昨年の京都金杯やシンザン記念はまさにそんな感じです。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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