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【シンザン記念予想】前走条件戦組をどれだけ信用できるか

  • 2022年01月07日(金) 18時00分

回収率が低い○○組とは


 今年のシンザン記念は前走条件戦組が人気上位にけっこう入ってきそう。それが信頼できるのかどうかというところがポイントになる。

 ラスールは新馬戦の勝ちっぷりがよく、今回も人気を集めそう。兄姉に活躍馬も多く、この馬ももっと上のクラスには行くだろう。

 個人的には距離がもう少しあったほうがよさそうに思えるし、シンザン記念における前走新馬・未勝利組というのはグループでとらえると回収率が低い。個人的には軸には他の馬を指名して、この馬はヒモに回してみたい。

 ソリタリオは前走芝1600mの1勝クラスで勝利。前走芝1600mの1勝クラス→シンザン記念は過去10年で[3-3-2-15]、回収率は単複とも100%を超えている。中京施行なのでそのまま参考にしてよいかは分からないが、良いパターンであるのは確か。本馬は速い上がりへの対応力が微妙なので、前半が流れてくれるとより好走の確率が高まる。

 レッドベルアームは前走の東スポ杯が正直物足りない内容。ただ今回のほうが相手関係は楽だし、距離短縮してきたところには厩舎の意図があるのだろう。前任も福永騎手なので単純な上積みということではないが、このコースに強い川田騎手への乗り替わりもマイナスではない。

 ウナギノボリは前走がソリタリオの2着。前述した前走1勝クラス・芝1600m組は、負けてきた馬もけっこう馬券になっている。前走の着差もクビ差だし、こちらが馬券になってもおかしくはない。

 ビーアストニッシドは人気の盲点になるかもしれないが、前走が重賞2着、デビュー戦がこのコースで、勝ち上がりも1600m。競馬を作れる立場だし、侮れない存在だ。

 カワキタレブリーは1600mが距離の上限かもしれないのでその点が不安だが、オープンでの掲示板が4回というのは今回のメンバーだと格上的な立場。ファンの期待が先行している馬が思ったより走れなかった場合にはこういう馬が複穴になる。

 マテンロウオリオンは未勝利の立場で1勝クラスの特別を使い1着。1勝クラス勝ちはシンザン記念を戦ううえで十分なレベルなのだが、距離延長になる点が問題。京都施行を含めた過去10年だと、距離延長組はかなり苦戦している。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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