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日経新春杯は前走の着順や末脚を素直に評価したい

  • 2022年01月15日(土) 19時00分
 先週末のWIN5は、1月9日が39万3910円、1月10日が23万8370円の配当で決着。優勝馬計10頭はいずれも単勝5番人気以内で、半数の5頭は単勝1番人気でした。

 上位人気馬ばかりを選んだ組番は、少ない資金で勝負しているプレイヤーも押さえやすく、過剰に売れてしまいがちです。実際、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は、1月9日が約52万円、1月10日が約27万円。「1〜2割くらい損をしてしまった」と見ることもできます。もともとの払戻率が7割(70%)であることを考えると、この割合は無視できません。

 対照的に、少ない資金で勝負しているプレイヤーが手を出しづらい組番、すなわち人気薄の馬を絡めた組番は、配当理論値を超えてくる可能性が大幅にアップするもの。今年もこうしたセオリーを意識しながら攻略に取り組みましょう。

 明日1月16日のWIN5は総出走頭数が79頭、総組み合わせ数が98万3040通り(土曜12時現在)。総組み合わせ数が90万通りを超えるのは2021年の10月31日(110万5920通り)以来で、非常に難度の高い回となりました。

【2022年01月16日発売分の1点予想】

中京10R 6.グランパラディーゾ
中山10R 9.スマートアルタイル
小倉11R 15.スマッシングハーツ
中京11R 4.ステラヴェローチェ
中山11R 5.アライバル

【1レース目 遠江S(中京10R)】

 今年の1回中京ダ1400m、かつ4歳以上のレース(1月15日終了時点)は、前走で出走メンバー中上位の上がり3ハロンタイムをマークしていた馬が優勢。「前走のコースがJRA、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が5位以下だった馬」は[1-0-3-44]と期待を裏切りがちです。メイショウマサヒメ・コラルノクターン・ハリーバローズ・フルヴォート・シゲルタイタンなど、出走馬の大半はこの条件をクリアしていません。

 狙ってみたいのはグランパラディーゾ。前走が着順以上に高く評価できる内容でしたし、コース替わりはプラスに働くと思います。

【2レース目 ジャニュアリーS(中山10R)】

 先行力の高さを生かしたいタイプや馬格のない馬は過信禁物。「前走のコースが国内、かつ前走の4コーナー通過順が3番手以内だった馬」は2013年以降[1-0-1-32]、「前走のコースが国内、かつ前走の馬体重が480kg未満だった馬」は2013年以降[1-1-1-35]ですから、ウルトラマリン・アポロビビらは評価を下げるべきでしょう。

 面白そうなのはトウカイエトワール・チェーンオブラブ・スマートアルタイル・ディサーニングあたり。実績上位のスマートアルタイルは押さえておきたいところです。

【3レース目 門司S(小倉11R)】

 ほぼ同じ条件で施行された2021年の門司Sは“前年以降、かつJRA、かつ1600〜1700mのレース”において1着となった経験のあった5頭のうち3頭が1〜3着を占めました。1400mや1800mのレースを主戦場としてきたベルダーイメル・ホールシバン・ハギノアトラスらは、扱いに注意すべきかもしれません。

 注目しておきたいのはレディバグ・エクレアスパークル・スマッシングハーツあたり。スマッシングハーツはコース替わりも高く評価できます。

【4レース目 日経新春杯(中京11R)】

 前走好走馬が強いレース。「前走の着順が6着以下だった馬」は2016年以降[2-0-0-50]なので、ヨーホーレイクらは過信禁物と見るべきでしょう。

 また「前走の条件がオープンクラス、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が5位以下だった馬」は2016年以降[0-1-0-43]。末脚が明暗を分けそうなメンバー構成となった分、マイネルウィルトス・フライライクバードあたりも疑ってかかりたいところです。

 通常の式別であればクラヴェル・エフェクトオンの2頭も楽しみですが、中心視したいのはやはりステラヴェローチェ。特に不安要素が見当たりません。

【5レース目 京成杯(中山11R)】

 こちらも大敗直後の馬が信頼できない一戦。「前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.3秒以上だった馬」は2018年以降[0-0-0-18]でした。テンダンスらは評価を下げるべきだと思います。

 さらに「生産者がノーザンファーム以外、かつ前走との間隔が中7週以上の馬」は2018年以降[0-0-0-15]。ノーザンファーム生産馬を除くと、休養明けの馬は期待を裏切りがちです。

 なお「馬番が8〜17番の馬」も2018年以降[1-1-0-21]といまひとつ。ホウオウプレミアなど、外寄りの枠に入った馬はあまり強調できません。

 これらの傾向から強調できるのは、ヴェールランス・アライバル・ルークスヘリオス・タイセイディバインあたり。「生産者がノーザンファームの馬」は2018年以降[1-3-3-7]と堅実ですし、アライバルは特に有力と見て良いでしょう。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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