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【桜花賞予想】昨年はチューリップ賞組が全滅だったが…

  • 2022年04月08日(金) 18時00分

外枠を引いた有力馬二頭はどうか


 昨年は阪神JFからの直行が多かった桜花賞だが、今年はチューリップ賞を使った有力馬が多く、だいぶ事情が異なる。昨年は久々の「チューリップ賞組全滅」だったが、今年はさすがにそれはないだろう。

 ナミュールは大外枠を引いた。新コースになってから外枠の不利はだいぶ解消されているし、動けずじまいで終わることはないので、それほど悪い条件ではないと思う。ただ1着を期待される馬なので、後述する今年だけの事情がどう働くか。

 もうひとつ気になるのは、最終的に桜花賞出走ラインはゆるゆるになったものの、チューリップ賞時点でのこの馬は勝負駆けの立場だった。ガサのない馬だけに、本番に向けての上積みがどれだけあるか。調教VTRなど見た目に問題はないのだが、少しだけ気になる。

 サークルオブライフは16番枠とこれも外。ナミュールと同じ位置から勝負をすると決め手で負けそうなので、位置取りも取れるところは取っておきたい。阪神JFは明らかな敵失で、それを再度期待するよりは自力のシナリオを追求したほうがよい。

 ウォーターナビレラは例年基準だとチューリップ賞がやや負けすぎだし、好位にいくタイプで内枠というのは桜花賞では通常だとあまり良くない。ただ、京都改修で変則開催になっているぶん、今年は昨年と同様Bコース替わりでの開催。昨年は内枠馬が2頭馬券に絡んだ。このBコース替わりが影響するようならウォーターナビレラ、実は関係なかったということになるならナミュール、サークルオブライフが有利になるのではないか。

 チューリップ賞組にはピンハイもいる。2戦目であの競馬ができたのは素晴らしいが、馬体の維持が心配。水曜計量で404キロ(前走時414キロ)となると、当日の様子を見なければ判断できない。

 別路線組で強そうなのはプレサージュリフト。こういうしっかりした末脚を持つ馬は本来の桜花賞に向いている。あとは先述したような、昨年・今年だけの特殊事情が影響するかどうか。

 ライラックも前走で良い脚を使ったが、過去の結果を振り返るとフェアリーS組をどこまで評価するかは難しいところ。ただ血統的に大舞台での一発がありそうなタイプではある。

 忘れてはいけないのがラブリイユアアイズ。同じコースの阪神JFで好走しているのはやはり大きい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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