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【皐月賞予想】馬券上の魅力が…悩ましい馬選び

  • 2022年04月15日(金) 18時00分

逃げ先行タイプが多く、前崩れの展開を望みたいところだが…


 今年の皐月賞は混戦となった。無理に穴狙いに走らなくとも、人気割れでそれなりのオッズになることも考えられる。最終的にはオッズを見ながら判断していきたい。

 本番と同じコースで行われた弥生賞はアスクビクターモアが制した。ただ本番では当時2着のドウデュースのほうが人気になるだろう。

 朝日杯馬はその次走で意外と勝てないものだが、弥生賞クビ差2着なら内容としては上々。坂上での脚色も目立った。ただ上がり3ハロンでとらえると他馬との差があまりなかったのも事実。GI馬だし尊重する必要はあるが、人気になりすぎると馬券上の魅力はなくなるのでそこが悩ましい。

 むしろ勝ったアスクビクターモアがあまり人気にならないのなら、そちらにも注目したい。位置は取るタイプだがハナが必要なわけではないし、相手なりに走れる馬。ディープインパクト産駒にしては持続力勝負もできる。

 スプリングSはビーアストニッシドの逃げ切り。若葉S勝ちのデシエルトもいるので、兼ね合いがポイントになる。スプリングSは序盤の2ハロンが12.9-11.6だったが、今回はそこまで楽にはいけないはず。そのうえで2000mをこなせるか。個人的には難しいように思うが、そこは個人によって見解も異なることだろう。

 ダノンベルーガは皐月賞と相性がよい共同通信杯を勝ってきた。皐月賞よりはダービーのほうが向くように思うのだが、能力で押し切れる可能性はある。皐月賞らしくない上がり勝負になったら勝ち切るところまであり、泥仕合になると全くの不発もあると思う。後者になっても、よほどひどい負け方でない限りダービーでは見直したい。

 キラーアビリティ、イクイノックスはやはり皆さん状態が気になるところだろう。ただ昔とはローテーションに対する考え方が違うし、特にノーザンファームはぶっつけでも結果を出してきた。個人的には両方とも買い目に入れるつもりだが、イクイノックスは状態というより馬がどこまでしっかりしているかで多少心配な面はある。

 オニャンコポンは京成杯組でホープフルS大敗と普通に考えたら買えないのだが、たまにある波乱の皐月賞になったときにはチャンスがありそう。今回は逃げ先行タイプが多いので、前崩れの展開を望みたいところだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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