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【七夕賞】波乱の歴史を伝える七夕賞

  • 2022年07月09日(土) 18時00分

狙いは○番人気以下の伏兵か


 先週のラジオNIKKEI賞も難しい結果だったが、波乱の歴史を伝える七夕賞は、最近10年、3連単は7回まで10万円以上。馬券に絡んだ30頭のうち半数以上の「16頭」を6番人気以下の伏兵が占めている。伏兵を探したい。

 5歳牡馬プリマヴィスタ(父ハーツクライ)のGII目黒記念は格上がり初戦。4歳になって以降、初の重賞挑戦だった。18頭立て8着止まり。ただし、不利なインから伸びかけ勝ち馬と0秒3差の接戦だった。

 2走前の三方ヶ原S(3勝クラス)は、芝2200mのJRAレコード「2分09秒0」。3馬身差の独走だった。高速だった中京の芝とはいえ、前日の京都新聞杯2200m2分09秒5のレコードをたちまち塗り替えたから立派。先頭に立った2000m通過は1分56秒9だった。その好内容と、5歳のいま、本物に近づいたことを示したのが目黒記念の善戦といえる。

 ドウデュースが日本ダービーを制したハーツクライ(20年限りで種牡馬引退)の産駒はその多くが遅咲き。2014年の七夕賞を制したメイショウナルト(父ハーツクライ)は、24戦目の6歳馬だった。

 ハーツクライの母アイリッシュダンスの重賞勝ち2つは、新潟記念2000mと、福島だった新潟大賞典2000m。平坦に近いローカルコースの巧者であり、その特徴を受け継ぐプリマヴィスタは3歳夏の2020年、福島2000mの「いわき特別」を勝っている。

 毋サンヴァンサンに牝系には、かつて、ローカル戦になると一変の能力を発揮したアメリカ血統Allegedアレッジド(リボー系)の血が流れているのも隠れた強みだ。目黒記念と同じ53キロだけに、ここなら通用する。

 3場開催のローカル重賞らしく前走と乗り替わる騎手が11人もいるが、プリマヴィスタの内田博幸騎手の七夕賞は【2-1-2-6】。ヒュミドール、ヒートオンビート、アンティシペイト主力に手広くいきたい。

 小倉の「プロキオンS」は、ダート2戦目の前回、58キロでコースレコードと0秒2差で勝ったラーゴムのダート適性は本物。同じオルフェーヴル産駒アルドーレが相手に妙味か。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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