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【関屋記念予想】実績馬か上り馬か

  • 2022年08月12日(金) 18時00分

前走GIII組も忘れてはならない


 前走GI組が格で押し切るか、上がり馬タイプやコース適性のある馬が上位に来るか、というのが今回の関屋記念の構図だろう。

 前走GI組の代表格はダノンザキッド。安田記念は6着だったが0.2秒差で悪くはない内容だった。3連勝だった2歳時と比較されてしまうので苦しいところだが、現在でも十分に能力はある。あとは勝ち運というか、1着を取れる流れに戻れるかだけだろう。

 イルーシヴパンサーは33.1秒の強烈な脚を使った東京新聞杯のことを考えると、ここでも脈はありそう。ただ新潟は誰でも速い脚を使えてしまうぶん、優位さが失われてしまう面もある。位置取りを下げ過ぎずに流れに乗れるほうがよい。

 ディヴィーナはまだ重賞レベルで通用するかどうか分からないが、このレースで好走例の多い外枠を引いた。それを生かしてどこまでやれるか。

 GIIからはスカイグルーヴがここへ向かってきた。2000mで下ろして京成杯2着もした馬なのでもともとはもっと長い距離でもこなせるのだが、1200〜1400mを使い続けたことで折り合いがどうなるか。ルメール騎手が帰ってきたことはその点において大きなプラスにはなる。

 上がり馬タイプではウインカーネリアン。今回はコース経験のある馬が少ないが、春開催とはいえこの馬は谷川岳Sで勝っている。全場持ちタイムもトップで、時計への対応力も十分。関屋記念は展開ひとつで大きく結果が変わるが、前寄りの馬を中心に馬券を組み立てるならこの馬は欠かせない。

 ゴールデンシロップは休み明けのぶんしんどいところはあるが、3連勝の勢いは評価できる。大型馬なのでまずは仕上がりを見たいところだ。

 忘れてはならないのが前走GIII組のザダルやリアアメリア。GIIIから来た馬はこのくらい負けてきた馬でもよく馬券に絡んでいる。特にザダルは展開がハマったときには怖い存在だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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