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「アイツの性格がなんか好きでね」菊花賞後の田辺騎手とのクスッとくるやり取り

  • 2022年10月25日(火) 18時01分
太論

▲田辺騎手とはよく喋る間柄(c)netkeiba.com


先週は土日とも東京に参戦した小牧騎手。全身全霊で乗ったというニホンピロスクーロの6着が最高ではありましたが、久しぶりに関東のジョッキーとの交流を楽しんだそうです。なかでも田辺騎手とは昔から仲が良く、菊花賞のあともさっそくメールのやり取りをしたそうで…。このほか、デビューを控えた2歳馬の最新情報も!

(取材・文:不破由妃子)

馬乗りも上手やし、アイツのあっけらかんとした性格が好きやねん


──先週は、土曜、日曜とも東京で騎乗。久しぶりでしたね。

小牧 疲れました、日曜日はとくに。ニホンピロスクーロだけやったけど、1頭だったから余計に全身全霊で乗ってきたからね。

──結果は6着。手応え十分に直線を迎えたように見えました。

小牧 そうそう、直線に向いたときも、まだ手応えは残ってました。なんとか5着までに残したくて、「頼むー!」という気持ちでゴール板まで必死に追ったんやけど、最後の50mで止まってしまったね。でもね、以前に比べて真面目に走るようになって、ブリンカーの効果が出てるなと思った。別にハナにこだわらなくてもいいかなと思っていたんやけど、もう持ったまま先頭に行くもんね。ちょっと行きたがるところはあるけど、頑張っているし、もっとやれると思うわ。それにしても、ただでさえ長い東京の直線が、さらに長く感じたなぁ。

──追いかけられる立場だったから余計では?

小牧 そうやね。久しぶりに、東京の直線の長さを味わったわ。

──ニホンピロといえば、同じ服部厩舎のニホンピロランドが登録抹消されてしまいました。前走も際どい競馬だっただけに、放牧から帰ってくるのを待っていたのですが。

小牧 僕も入厩してくるのを待ってたんやわ。残念やけど、故障してしまったみたいでね。ずっと脚元に不安を抱えていたことを思うと、長い間、よう頑張ってくれた。デビュー戦からずっと乗せてもらってね。3つも勝たせてもらって。「お疲れさま。ありがとう」という気持ちやね。

太論

▲「お疲れさま。ありがとう」(ユーザー提供:ワラビさん)


──さて、土曜日の東京7Rでは、ボニンブルー(東京7R・3歳上1勝クラス・13着)と初コンビ。園田から再転入してきた馬ですね。

小牧 あのレースは、ちょっと失敗しましたわ。行きっぷりが悪いっていうことだったので、ちょっと気合いを入れていったら、違うところで脚を使わせてしまって。

──内からポジションを上げていったシーンですか?

小牧 そう、手応えがよかったから。そのぶん、最後は止まってしまったね。あそこでジーッとしていたら、直線でもうちょっと脚を使えていたかもしれん。初めて乗ったこともあるけど、脚を使わせる場所を間違えたね。もうちょっとジックリ乗れば、走らん馬ではないと思う。レインボーフラッグ(富士S15着)も頑張ってくれたけど、土曜日はふたつともシンガリ負けで、気分的にしんどかったわ。そのぶん日曜日に頑張ろうと思って、気持ちも体も完璧に準備していったんやけど。そういえば、土日とも僕が東京にいるもんやから、周りのみんなが珍しがってたわ(笑)。

──イジられましたか(笑)?

小牧「あ、いたんですね」って言われたわ(苦笑)。久しぶりに、三浦皇成とか田辺とかと喋ってね。

──皇成さんは人懐っこいタイプなのでなんとなくわかりますが、田辺さんとも仲がいいんですね。

小牧 田辺とはね、若いときからけっこう喋るねん。馬乗りも上手やし、アイツのあっけらかんとした性格がなんか好きでね。顔を合わせたら必ず喋る。お互いに冗談ばっかりやけどね(笑)。菊花賞のあともね、メールを送ったわ。

──どんなメールを送ったんですか?

小牧 わざと違う漢字を使って、「縮小会はどこでやるの?」って。そうしたら、「小牧さん、漢字間違えてますよ」って返ってきた(笑)。「わざとや」って返事をしたら、「小牧さんだから、漢字を知らないのかと思いました」って(笑)。

太論

▲菊花賞で6年ぶりのJRAGI制覇となった田辺騎手とアスクビクターモア(c)netkeiba.com


──失礼な(笑)。最後になりますが、2歳馬について何か新しい情報はありますか?

小牧 キャロリン(牝・笹田厩舎/父モーリス・母チーズマヨ)が入ってきて、ゲート試験も受かりました。420キロくらいの小さい馬なんやけど、いい意味ですごく前向き。もうね、持ち切れんほど、引っ掛かって行くねん。今週あたり、時計を出してくるんちゃうかな。走ってくれたらいいなぁ。楽しみです!

(文中敬称略)
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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