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【京王杯2歳S・ファンタジーS・AR共和国杯・みやこS予想】盛り上がってきた秋競馬 追い切りで見つけた注目馬は?

  • 2022年11月02日(水) 18時00分

素晴らしい動きを見せたブトンドール、不動の本命馬となるのか?


 先週の天皇賞秋。東京競馬場で仕事をした関係で、パドックもレースも現地で観戦することができました。レースに関しては、テレビ観戦の方にも感じることができたんじゃないかと思うくらいの熱気。ゴール前の歓声はどよめきなのか、ため息なのか。ゴール前でイクイノックスがパンサラッサを差す瞬間だけ空気が止まったような感じ。まさにスポーツ観戦の時に味わう雰囲気でしたね。このレースの助演男優賞、間違いなくパンサラッサですね(笑)

 今週はGIがお休み。ただ、重賞が目白押しで、特に土曜日は2歳戦。予想の難しさはありますが、このタイミングでいろんなことを把握できていれば、暮れの2歳GIにも役立ちますし、しっかり予想して、うまく的中を導くことができれば、と思います。

【京王杯2歳S/ロンドンプラン】

 小倉2歳Sはとんでもない位置からの差し切り。強い勝ち方であったことは間違いありませんが、netkeiba.comの予想単勝オッズが1倍台とはちょっと驚き。デビューから2連勝も人気要因だと思いますが、距離が1F延びることに関しては、未知数であることは間違いないでしょう。

 個人的には距離延長がプラスだと思っていません。その理由は1週前追い切り。CWでの3頭併せでしたが、前2頭に全く追いつく気配すらなかった遅れ。追ってからもラストが12.6秒ですから、トラックでこれだけ動けないのはどうなんだろうという感じ。前走時の1週前はCWでフェーングロッテン相手に先着しただけに、この遅れは気になります。

調教Gメン研究所

遅れが気になるロンドンプラン(11月1日撮影)


【ファンタジーS/ブトンドール】

 デビューから2戦は函館競馬場。ゲート試験こそ栗東でしたが、追い切りは現地で行っていたため、栗東での追い切りは今回が初めてです。にもかかわらず、CWでの1週前追い切りは古馬1勝Cのヴェントボニート、そして、同じレースに出走予定のアロマデローサを寄せ付けない、素晴らしい動き。これを見て、1Fの距離延長なら全く問題ないだろうと判断しました。

 そして、最終追い切り。動きこそ確認していませんが、坂路の時計は2F23.6秒、1F11.5秒。どんな動きを見せたのか、映像を見ることができるのを楽しみにしておきたいところ。その印象次第では、ここは不動の本命ということになりそうです。

調教Gメン研究所

不動の本命馬になりそうなブトンドール(写真中央、10月26日撮影)


【アルゼンチン共和国杯/テーオーロイヤル】

 前走、オールカマーはある程度きっちり仕上げただろうと判断しただけに、5着という結果は個人的にはあまり納得していません。これが距離だったのかも知れませんが、今回は重賞を勝った東京。この舞台替わりでしっかりと変わってくれそうな感じはします。

 最終追い切りは坂路で軽めでしたが、注目は10月30日のCW。左回りでしたが、メイショウハリオと併せて抜群の手応え。6F82.3秒、1F11.5秒と時計は文句なし。あとは57.5キロという、他との比較でトップハンデを克服できるかどうか。そこでしょう。
調教Gメン研究所

テーオーロイヤルはトップハンデが課題(10月19日撮影)


【アルゼンチン共和国杯/キラーアビリティ】

 先週のCW追い切りはC.デムーロ騎手が跨って、6F80.7秒をマーク。道中のラップが速く、少し折り合い面がどうかなと思うところはありましたが、最後の直線での弾み方はなかなか見ごたえあり。最終追い切りでどんな動きを見せてくれるだろうという、楽しみを持てる動きでした。

 そして、最終追い切り。同じくジョッキー騎乗のCWでしたが、時計は6F89.3秒。決して速くありませんし、双眼鏡越しに観ていても、遅いのは分かりました。ただ、折り合いがついていましたし、最後の直線では2歳時の良かった頃の雰囲気が戻ってきた感じ。これなら、という雰囲気ですね。
調教Gメン研究所

良かった頃の雰囲気が戻ってきたキラーアビリティ(11月2日撮影)


【みやこS/オメガパフューム】

 2走前のアンタレスSが3ヶ月半ぶりのレースでしたが、きっちり勝利。59キロの阪神ダート1800mという、今回と同じ条件で結果を出していることが、今回のnetkeiba.comの予想単勝オッズが1倍台になる要因かも知れません。

 調教内容はほぼ同じといってよいのかも知れません。1週前追い切りはCWで3頭併せ、最終追い切りは坂路。ただ、前走時は併せ馬を課していたところを今回は単走にしました。JRAの競走という比較になると、2020年平安Sも最終追いはCWで併せ馬を課していましたから、この単走がどうかでしょう。

調教Gメン研究所

オメガパフュームは単走の影響がどうでるか(11月1日撮影)


◆次走要注意

・10/30 天皇賞秋【マリアエレーナ】(6人/7着)

 すべては2コーナーでの不利。せっかくの好発も台無しになり、ポジションを下げざる得なくなってしまいました。それだけでなく、ラチにぶつかりそうなくらい内へ押し込められていますから、そんな中でよく最後まで諦めずに走ったと思います。やっぱり、この馬の強さは本物です。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]最終追い切りがCWでラスト2Fが11秒台なら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<東京芝1400m>
◎1.最終追い切りが南Wで併せ馬を外に位置(3頭併せ真ん中可)して同入か先着
◎2.週末追い切りが坂路馬場で最終追い切りがウッドチップ馬場
◎3.最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ

 4回東京開催では、◎1◎2に該当した単勝14番人気107.1倍で勝利。ウマい馬券では本命を打つことができました。ただ、勝利数では◎3が多く、どちらのパターンを重視するかは臨機応変に考えた方がよいかも知れません。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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