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【根岸S・シルクロードS・クロッカスS予想】寒波の影響を受けた栗東トレセン 各馬の追い切りに大雪の影響は?

  • 2023年01月25日(水) 18時00分

ギルデッドミラーの現時点の評価は


 今週の栗東はトレセンニュースでもお伝えした通り、大雪の影響を受けて、通常とは異なる状況となりました。24日から25日にかけて、大雪になる予報があったことから、全休日明けでも24日の火曜日に追い切りを行う厩舎がチラホラいました。特にCコースは閉鎖になっていましたから、CWで追い切りを課したい馬に関しては24日がベストに近いベターな選択だったような気がします。

 26日に追い切りをスライドした組もいますが、果たしてどうなるのか。重賞に関して、調教捜査網でしっかり解説したいと思いますし、通常レースに関しては、ウマい馬券でも適切な判断をして、結果を出せる予想に努めたいと思います。

【クロッカスS/ヤクシマ】

 前走1勝クラスでは3着という結果に終わりましたが、個人的には1200mはやっぱり短いんじゃないかなという印象。それだけに5着に終わったとはいえ、京王杯2歳Sで経験した東京芝1400mはフィットしそうなイメージを持っています。

 ちなみに京王杯の最終追い切りはCWで併せ馬。ただ、25日がCW閉鎖のため、今回の最終追い切りは坂路でした。とはいっても、この条件なら、むしろ坂路の方が調教適性として重賞5着時以上に走ることができるんじゃないかというのが個人的な予想。まして、重たい馬場を4F目12.9秒の最速ラップでしっかり駆け上がったところが評価できます。

【根岸S/ギルデッドミラー】

 武蔵野Sで重賞制覇。ダートでは3戦2勝、負けたグリーンチャンネルCもレコード勝ちの0.1秒差という競馬ですから、まだまだそこが見えていないのは間違いないでしょう。もともと追い切り本数の少ない馬ではありますが、武蔵野Sが中4週で3本の追い切りで勝利。ということで、やはり2ヶ月以上のレース間隔があけば、6本の追い切り本数がひとつの目安にはなります。

 ただ、今回は3本の追い切り。1月25日の最終追い切りは坂路で4F目が12.2秒できれいな加速を踏む最速ラップ。追い切りの内容自体は文句なしといってよいのですが、調教量としてどうなんだろうという現時点での評価です。

【根岸S/ヘリオス】

 昨年の根岸Sは2着。ですが、当時は寺島良厩舎でした。西園正都厩舎へ転厩してからは今回が初めてのレースということになります。それゆえに調教内容がどうなんだ、というところになりますが、坂路とCWを併用していた昨年に対して、今年はCWでの追い切りの割合の方が多いかなという感じ。

 11月以来のレースということもありますから、トラック馬場でしっかりと乗られているのはいいことかなと思いますが、週中CW、週末坂路というパターンだった昨年との違いはなかなか判断の難しいところ。最終追い切りは26日以降にスライドしているので、その内容次第ではありますが、OP特別を勝った時もCWでの最終追いだったことを思えば、それがベストかも知れません。

【シルクロードS/ナムラクレア】

 スプリンターズSは単勝2.9倍の2番人気で5着。人気に応えられなかったという見方もできますが、個人的には古馬混合重賞は函館SSを50キロで勝った実績の馬がちょっと人気を集めすぎたんじゃないかなと思っています。

 しかし、負けた中にも今年に向けての課題があったようで、今回からCWでの追い切りをしっかり併用してくるパターンに調教をカスタマイズ。1週前追い切り、CWで浜中俊騎手が跨った併せ馬は素晴らしい動きだったと思います。それを受けての最終追い切り。雪の影響はあったと思いますが、4F目が12.4秒で最後が最速になるラップは踏めませんでした。このあたりは映像で動きをしっかり確認して、重賞捜査網で解説したいと思います。

調教Gメン研究所

併せ馬で素晴らしい動きを見せたナムラクレア(1月24日撮影)



【シルクロードS/マッドクール】

 未勝利から4連勝で一気にOP入り。1400mの後は1200mを3戦していますが、単なる坂路調教馬というわけではなく、池添学厩舎らしく、CWを併用しているところが強さの根幹となっているような気がします。

 そういった意味では今回もしっかりとCWでの追い切りを併用しており、調教内容は評価できます。25日の最終追い切りは、坂路で4F目12.1秒。これまでの4連勝はすべて4F目が11秒台だったので、その点が違いますが、25日の坂路で4F目11秒台を踏んだのはGIでも実績あるナミュールのみ。雪の影響を受けた馬場を考えれば、これで十分かなといった気はします。

◆次走要注意

・1/21 若駒S【マイネルラウレア】(2人/1着)

 前走に引き続き、今回もタイム差なしの勝利。ただ、最後にきっちり前を捕まえることができるのが、この馬のいいところであり、強みでもあります。距離は延びても十分対応できるでしょうし、このまま併用系統の調教タイプで最終追い切りが坂路で4F目最速ラップを継続できれば、大きなところも狙えます。

[メモ登録用コメント] [芝中長距離]併用系統で最終追い坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<中京芝1200m>
◎1週前追い切り以降に坂路馬場で4F目最速ラップ
◎追い切り本数が標準以上で併用系統の調教タイプ

 2022年シルクロードSは標準多め併用、馬ナリ平均併用、標準多め坂路主体で決着。うち2頭は1週前追い切り以降に坂路で4F目最速ラップの追い切りも消化。これは今年も重視してよい調教適性ということになりそうです。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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