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巴賞組の傾向は変わったのか?

  • 2006年07月17日(月) 23時50分
 函館記念といえば、「巴賞問題」である。そんな問題は公に認知されていないという声もあろうが、このまま進めさせていただく。

 巴賞→函館記念というのは、距離が1Fしか違わないにもかかわらず、活躍馬が入れ替わることで有名であった。前走着順がアテにならず、それゆえ穴になったわけである。

 ちなみに、過去10年の巴賞組を前走着順別に見るとこうなる。

前走1着、着度数[1-0-3-1] /5、回収率・単288%、複286%
前走2着、着度数[0-1-0-4] /5、回収率・単0%、複38%
前走3着、着度数[0-1-0-7] /8、回収率・単0%、複32%
前走4着、着度数[0-0-0-7] /7、回収率・単0%、複0%
前走5着、着度数[0-0-2-4] /6、回収率・単0%、複370%
前走6〜9着、着度数[2-3-0-11] /16、回収率・単367%、複255%
前走10着〜、着度数[0-0-0-4] / 4、回収率・単0%、複0%

 これだけなら「着順をひっくり返して買え」という話なのだが、悩ましいのは近年になるに従って、前走の序列がそのまま持ち越されるようになってきていることである。

 昨年は巴賞の1、2着馬がそのまま函館記念で1、2着。前走3着馬の2着も02年のことで、10年を前後半に分けた場合近いほうの半分に入る話である。

 巴賞の結果がアテにならないというのは函館記念が別定戦になっていた時期も含めてのことなので、斤量というよりは1800mと2000mで求められる適性の差だと思うのだが、それが近年になって変化するというのはどうもが合点がいかない。

 単なる穴党のスケベ根性と思われそうだが、ここは昨年の結果を無視して、以前と同様「巴賞組はひっくり返す」という方針で行ってみたい。その場合、前走着順だけでなく前走人気もアテにならないことが傾向として出ているので、ストーミーカフェどころでなく、もっと積極的な穴狙いをしていきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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