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傾向がはっきりしている函館2歳S

  • 2006年07月31日(月) 23時50分
 函館がいまの開催時期になって以降、2歳Sは9回行われた。

 出走までの過程にバリエーションがないためか、この重賞は比較的傾向がはっきりしているように思える。

 まずラベンダー賞組だが、本番で馬券に絡む可能性があるのは連対馬のみ。つまり今年の登録馬でいうと、ローレルゲレイロにはチャンスが無いということになる。

 反対に言えばインパーフェクトとエイシンイッテンにはチャンスがあるということになるが、特にインパーフェクトは馬券のどこかには入れる必要があるだろう。

 ここまで道営勢の成績(97年以降)は、[2-1-1-1]。02年にフジノタカネが2番人気4着と敗れた以外は、馬券に絡んでいる。

 ただ、97年以降の函館2歳Sは1番人気が[0-4-1-4]に対し2番人気が[4-0-0-5]と、ファンが微妙に人気を読み違えた形になっている。インパーフェクトが1番人気に推されるようなら、3連単の2、3着付けにしてみるという手もあるだろう。

 一方、新馬・未勝利組についてみてみると、かつては新馬の折り返し、現在は未勝利初戦までに勝ち上がってくることが望ましい。また、デビュー戦を取りこぼして2戦目で勝ちあがった場合には、そのレースで大きな着差をつけてくるほうが信頼度が増す。

 また、3番人気以下で勝ち上がった馬はほぼノーチャンスで、理想は1番人気。タイム差0.2秒以下の場合は、血統背景などから5番人気以内になるレベルの馬のみ買える対象になる。さらに、前走ダート戦出走馬は[0-1-1-23]で買いづらい。

 芝の新馬・未勝利を勝ってきた馬は意外にも1000m組のほうが成績がよく(注:ただし今年は芝1000mを勝ってきたばかりの登録馬がいない)、また、関西馬のほうがアテになりやすい。

 ……以上をまとめていくと、新馬・未勝利組からはゼットカークかエーシンダームスンということになりそうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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