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短距離ハンデ戦の特徴とは?

  • 2006年08月08日(火) 00時00分
 新たに短距離重賞となった北九州記念は、ハンデ戦として行われる。

 古馬の短距離ハンデ戦というのはそれほど数が多いわけではなく、OP特別・GIIIあわせて過去10年で60レース強しか行われていない。

 その結果を見てみると、まずハンデ戦だけあって1番人気馬が弱いことに気づく。1番人気馬の単勝回収率は50%・複勝回収率が69%だから、ともに標準値を下回る。

 2番人気馬はそこそこの回収率なので人気馬全滅というわけでもないのだが、3,4人気も不振なので、人気サイドから入ってヒモも人気馬という馬券は組みづらい。

 斤量別成績で見ると、中距離ハンデ戦とは対照的に、軽量馬がいい馬券を提供していることが分かる。

 軽ハンデ馬というのは大当たりも大ハズレも入っているものなので軸にするのは度胸がいるが、ボックスの中に組み込んでいくか、積極的にヒモに登用していくといった扱いをするのがよさそうだ。

 ハンデ戦というのは能力差を補正するものであるから、クラスの壁を克服する効果も期待される。

 最初に結論を言うとそういう効果は存在するのだが、OP特別と重賞は分けて考える必要がある。OP特別の場合、クラスの壁をひとつどころかふたつ克服して1000万条件から一気に通用するケースも少なくない。ただ、重賞となるとそこまで甘いものではなく、OP特別をこなしてきた馬がそのまま重賞でも通用する、という程度に考えておくのがいいだろう。

 最後に、ハンデ戦とはなんの関係もない話になるが、今週の小倉はAコース最終週なので、外枠有利になる可能性を視野に入れておくほうがいいだろう。函館と小倉は馬場が荒れたときの外枠有利が顕著な競馬場。特に1200mはその影響が大きく出る。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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