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高回収率の外国調教馬

  • 2006年09月04日(月) 23時51分
 セントウルSには外国調教馬のテイクオーバーターゲットが出走を予定している。

 59kgという斤量や日本競馬への適性などが話題になりそうだし、結果はやってみないと分からない。しかし、一般論として、平地の国際競走に出てくる外国調教馬は「買い」である。

 96年以降の約10年間で、平地の国際競走に出走した外国調教馬はのべ144頭。その成績は[11-4-11-118]で、回収率は単勝が114%、複勝が91%となっている。

 ただその中で、出走数の半分を占めるJCにおける外国調教馬は[4-2-4-55]で、回収率は単66%、複79%と全体の足を引っ張っている。

 JCを除いてJCダートを除かないとなると恣意的(フリートストリートダンサーによる高配当を残すことになる)なので芝ダートともにJCを除外すると、外国調教馬の成績は[6-2-6-46]で回収率が単121%、複107%。これならば、積極的にチャレンジする価値があると言えるだろう。

 ただ、勝率10.0%、連対率13.3%という数値が示すように、どれもこれも来るというわけではないし、高回収率は、時々出る穴馬によるものである。要するに「配当がつくなら買え」ということであって、テイクオーバーターゲットを買うかどうかもオッズ次第ということになるだろう。

 ちなみに同馬は、このあとスプリンターズSにも出走を予定している。来日して2戦をともに好走するということはなかなか容易でないため、セントウルSとスプリンターズS、どちらで買うかは悩みどころだ。

 左回りを1回しか経験していない(コーフィールド競馬場)ことを考えると中山のほうが良いように思うが、セントウルSで「馬券には絡まないがそれなりの好走」などをされてしまうと、本番のオッズが下がる。ここはまず、セントウルSの人気待ち、オッズ待ちという態勢でいきたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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