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トライアルにおける前走条件戦組

  • 2006年09月11日(月) 23時50分
 今週はローズS、セントライト記念と、牡牝三冠目に向けての最終プレップレースが行われる。

 このうちセントライト記念は、以前にくらべてだいぶ傾向が変わった。セントライト記念の後に京都新聞杯が控えていた時代には、大物の取りこぼしがよくあったものだが、最近はその傾向が薄まった。それに対応して、前走で条件戦を走っていた上がり馬タイプが苦しくなってきている。

 一方、ローズSは、まだ前走条件戦組が買える状態だ。過去10年で見ると、前走1000万条件を走っていた馬の成績は[3-2-5-15]で回収率は単78%、複166%。連対率ベースで見ても20%だから、前走GI組[4-4-2-30]と変わらない。その前走GI組は、どうしても人気になってしまうので回収率は単27%、複43%と低迷している。

 ちなみに、話の本題からは逸れてしまうが、前走でクイーンSなどのGIIIを使われてきた馬は過去10年[2-3-0-4]となかなか安定。今年はステラマドレードとソリッドプラチナムが登録馬中の該当馬だ。

 話を戻して前走1000万条件組だが、馬券に絡んだ10頭すべてが前走3着以内。しかも3着だったニホンピロスワンは、その前のレースでは2着に入っている。

 前走2着からは3着馬2頭が出ているのだが、ブゼンキャンドルは同級3→3→2着。トシザダンサーは未勝利1着→500万特別1着→1000万特別2着という流れだった。

 要は前走で1000万条件を勝ってくるか、同級で明らかに上位争いができるところを示していた馬が「買い」ということになる。

 まあ、今年についてはそこまで細かいことを言わずとも、登録馬中候補になるのは前走1000万勝ちのホウショウルビーしかいない。前走500万組となるとハードルが高くなるので、今回はホウショウルビーと前走GIII組を中心に、GI組から絞って相手を探すということになるだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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